カーライフ
更新日:2021.05.31 / 掲載日:2021.05.31
オンライン学科教習システム『ドンドラオンライン』開発、自動車教習所の三密回避に貢献

株式会社南福岡自動車学校を母体とするミナミホールディングス株式会社は、自動車教習所におけるオンライン学科教習の録画配信システム『ドンドラオンライン』を開発し、運用を開始した。『ドンドラオンライン』は、警察庁からの通達内容に基づいて開発したシステムで、将来的には全国の指定自動車教習所で運用ができるよう開発を進めているという。
開発の背景
2020年12月10日、指定自動車教習所でのオンライン学科教習の実施が認められた。背景には、新型コロナウイルス感染防止や、教習所が災害にあい物的な被害を被った場合でも教習の場を継続させるためなどが挙げられている。同社はこれらの課題解決のために、録画配信形式のオンライン学科教習ができるシステムを開発。教習所としても、学科教習にかかる指導員の負担が軽減され他の業務にあたることができるため、効率化や人材不足解消の面でもオンライン学科教習実施への期待が高まっているといえる。
ドンドラオンラインとは
録画配信形式のオンライン学科教習に必要な、本人確認や受講持続確認などの機能が搭載された映像配信システム。教習生が事前に顔写真や必要情報を登録し、本人のみが視聴可能で、なりすましができない仕組みになっている。保管された教習映像を再生することで、いつでも好きな時間に自宅等で学科教習を受けることも可能。
ドンドラオンラインの特徴
・本人認証の精度とサーバーの稼働安定率が高い
指定自動車教習所の教習は「本人確認」と「時間確保」が厳格に定められている。ドンドラオンラインの本人認証システム精度は非常に高く、人間の目視と遜色ない精度。サーバーは、各金融機関や政府機関にも採用される最高峰のセキュリティを誇る安定したものを採用している。
・教習生のニーズに応え、教習所の業務を効率化
教習生からのオンライン学科教習の需要は高く、同社実施のアンケートでは、在校生のうち77%がオンライン学科教習を実施している学校に行きたいと回答。教習生のニーズに応えると同時に、教習所側は学科教習にかかる指導員を他の業務に当てることができる。
・対面と同じような教習効果を目指す
開発スタッフにはグループ会社の教習指導員も参加。教習生がすぐに質問できるチャット機能や、教習効果の測定・記録・確認ができる設計など、対面授業と遜色ない環境を目標に開発された。さらに、全国の指定自動車教習所とのつながりを生かしてさまざまな教習所運営に対応したシステムになるよう研鑽していくという。
ドンドラオンラインの今後
ドンドラオンラインは、5月19日から株式会社南福岡自動車学校にて運用が始まっている。正式なリリース前にも関わらず、すでに約60校の指定自動車教習所から申込みの意向を受けており、本格的な導入に向けたサポートが進められている。同社は今後も、全国に1300校ある指定自動車教習所の学科教習オンライン化に向けて貢献していくという。