浄水器や発電機を搭載　災害支援車「コッくんレスキュー」受注開始

　新企画製品の製造販売や、自動車の研削加工を展開しているミヤサカ工業(所在地：長野県茅野市）は3月3日、災害時に必要なライフラインを軽トラックにすべて搭載した災害支援車「コッくんレスキュー」を発表した。同製品は、3月8日より受注を開始し、参考価格は500万円～を予定している。

災害の広域化や多様化に対応！動く防災倉庫「コッくんレスキュー」を開発

　同車を開発した経緯は、災害が広域化・多様化することで各地域による対応の標準化が難しく、新型コロナウイルス感染症拡大に配慮した在宅避難や避難所の人数制限も必要とされている中、各地域の決められた場所に防災用品を備える従来の方法では、災害弱者(高齢者、障がいを持つ方)などへの対応が困難だと考えた。そこで、一元的かつ機動的な対応が可能な災害支援車(動く防災倉庫)があれば有効と考え、「コッくんレスキュー」の開発に至った。
　主な製品用途としては、山間部や過疎地などの高齢者を多く抱える避難所の支援や、個々の事情により避難所に行くことができない在宅避難者への支援のほか、給水車不足時の代替として、搭載品の非常用浄水器による飲料水の提供などを想定している。

安全な飲料水に変える浄水器や発電機を設置！被災者支援で威力を発揮

　同製品は、軽トラックの荷台を改装して備品や資機材を搭載した「据え付けタイプ」と、専用コンテナに備品や資機材を搭載して軽トラックの荷台に積み降ろし可能な「コンテナタイプ」の2種類を用意。軽トラックの荷台に浄水器、発電機、給湯器(シャワー)、調理バーナー(暖房)、拡声器、照明などを搭載した災害用の車両となっており、被災者支援で威力を発揮する。

　河川や池の水などを安全な飲料水に変える浄水器は、給水車の代替としても使用可能で1,000人以上に対応可能。また、給湯器とシャワーも装備しており、身体を洗うこともできる。さらに、安定した電気を供給し情報通信機器などにも接続が可能な発電機と、多人数用の大鍋で調理できるコンロに、夜間でも対応できる照明を備えた調理器も装備した。そのほか、軽トラックで狭い道にも強く、抜群の機動力できめ細かな支援が可能となっている。

「コッくんレスキュー」主な装備品や資機材

1：非常用浄水器
　中空糸膜と逆浸透膜で河川や池の水などを安全に浄水し、飲料水と生活水を同時供給。大量浄水で給水車の代替としても使用可能。
＜浄水量＞逆浸透膜(飲料水)350L/時／中空糸膜(生活水)600L/時
2：備品庫
　大容量の備品庫で状況に合わせた備品の収納が可能。
3：インバーター発電機　3kVA
　一般コンセント並みの高品質で安定した電気を供給。
4：調理バーナー(暖房にも)
　強力石油バーナーで多人数の炊き出しが可能。
5：石油給湯器
　浄水した水を温水として使用。温水蛇口2箇所。
6：温水シャワー
　石油給湯器で温水シャワーが使える。
7：拡声器
　広報車としてお知らせや呼びかけができる。

災害支援車「コッくんレスキュー」製品概要

種類：コンテナタイプ MJRE-01C／ 据え付けタイプ MJRE-01T
発売日：2022年3月8日(火)
参考価格：500万円～　(予定)
URL： http://nomeruzo.com/rescue