ドライブ
更新日:2020.01.08 / 掲載日:2019.10.29
車酔いの原因とは。車酔いと運転の上手い・下手は関係あるのか

グーネット編集チーム
車の運転中や乗車している際に、車酔いに悩まされる方も多いのではないでしょうか。車酔いをしてしまうと安全運転に支障が出たり、楽しくドライブをすることも難しくなってしまいます。
車酔いの対策としては、車酔いの原因を理解し、車酔いを防ぐ方法を実践することが必要になります。
ここでは、車酔いの原因をはじめ、車酔いと運転との関係性、車酔いの予防方法などについてご紹介します。
車酔いの原因
車酔いは、「自律神経の乱れ」によって引き起こされると言われています。
車の進行時に生じる揺れや加速・減速などによって身体に加速度が加わり、それが耳の奥(内耳)にある、平衡感覚に関係する器官の三半規管を刺激することにより「自律神経の乱れ」が発生します。そういった原因があるため、車酔いは加速病などとも呼ばれています。
また、揺れなどによる内耳への刺激の他に、視覚や嗅覚への刺激や、心身状態の不調などが重なることによって、更に車酔いになりやすくなったり、車酔いが悪化してしまうことがあります。
視覚的な刺激としては強い光が目に入ってきたり、景色の流れるスピードが早いことなどがあげられ、嗅覚的な刺激としては、車内の臭いや排気ガスの臭いなどが、車酔いに繋がる刺激としてあげられます。
また、心身状態の不調に関しては、すでに同乗者が車酔いを起こしている状態であったり、いままでの経験などから、今回も車酔いを起こしてしまうのではないかといった不安感などの精神的な負担や、風邪や寝不足などの身体的な不調などがあげられます。
車酔いと運転の上手い・下手には関係があるか

グーネット編集チーム
よく車酔いをしてしまう人の中でも、「○○さんの運転だと全然酔わなかった」といったことを、聞いたり経験したことありませんか?
車酔いと運転の上手い・下手に関係があると一概にはいい切れませんが、車の運転が上手い人の方が、車酔いを引き起こしづらいと言われています。
車を運転する際に、加速や減速が多い場合やカーブを曲がる際の速度が速い場合、停止をする際に急停止が多くなる場合などでは、それが無い場合と比べて大きく揺れを体感することになります。これらの揺れは運転手の運転技術によって抑えることができます。
ただ、運転技術で、揺れをある程度抑えることができたとしても、道がでこぼこしていたり、車体が大きな車では揺れやすくなったり、前述した通り、車内の臭いや体調などの運転技術ではカバーできない車酔いの原因があります。
運転技術によって、車酔いになる可能性を軽減できるとしても、万全ではありませんので、他の原因についても予防するなどの対策をするようにしましょう。
出発前にできる車酔い予防方法
全く予兆もなくなってしまうこともある車酔いですが、長時間の移動時などの車酔いになる心配がある場合は、出発前にできる予防方法がいくつかあります。
車に乗る前の日は充分な睡眠をとる
車酔いを予防するためには、事前に睡眠を充分にとっておくことが大切です。
睡眠が不足している状態では自律神経が乱れやすくなるため、寝不足でない時に比べ車酔いしやすくなります。
空腹と満腹のどちらも避けて車に乗る
胃腸の調子を整えるため、車に乗る前の満腹・空腹は避けるようにしましょう。
また、柑橘類は消化が悪いので、乗車前はできるだけ食べないようにするのがおすすめです。
アルコールも車酔いの天敵になりますので、乗車前はもちろん、乗車中の飲酒も避けてください。
身体を圧迫するような服装はなるべく避ける
身体を締め付けるような服装も車酔いしやすくなります。
そのため、仕事中の移動でスーツを着ている場合も、ベルトやネクタイを緩めるなどしてできるだけ身体を締め付けている状態は避け、それ以外の場合では、なるべくゆったりした服装を心がけましょう。
できる限り揺れの少ない席に座るようにする
乗車する車両の中でも、席によっては揺れが激しい席や、揺れが少ない席があります。出発前にできる限り揺れが少ない席を選んでおくことが、車酔い対策になります。
例えば、バスの場合は中央付近、乗用車の場合は運転席や助手席が、上下の振動が少ない席と言われています。
酔い止め薬は車に乗る30分前を目安に飲む
乗車前に酔い止め薬を服用しておくのもおすすめです。
酔い止め薬は、もちろん薬としての効果もありますが、「薬を飲んだ」という安心感も車酔い予防に繋がります。また、酔い止め薬は車に乗る30分前を目安に飲むのが効果的です。
移動中の車酔い対策
車酔いにならない様にするためには乗車前の予防も大切ですが、乗ってからの過ごし方を気をつけることも大切です。また、すでに車酔いになってしまった場合や、車酔いになりそうな場合も以下の対策で症状が緩和される可能性があります。
携帯電話等の作業を行わない
乗車中は頭や手、目が不規則に揺れています。携帯電話の画面を持つ手も当然揺れていますが、目と違う揺れ方をしている画面の文字を目で追うと、内耳や目に負荷が大きくかかります。そして、自律神経が乱れると車酔いになります。これは車内で下を見続けたり、読書をしたりするのも同じです。
車内では、できるだけ携帯電話や本を読まないようにしましょう。
なるべく進行方向を見る
三半規管を刺激すると車酔いを招くと前述しましたが、三半規管の中でもリンパ液が乱されることによって車酔いは起こります。できるだけ頭を動かさずに進行方向を見ていると、リンパ液が乱れにくくなります。
座席などの都合で進行方向が見えない場合は、遠くの景色を見たり、車の動きに合わせて身体を動かすようにするのがおすすめです。
香りの強い芳香剤を車内に置かない
車内の臭いは車酔いの原因となりますが、これは芳香剤やアロマでも同じです。
どんなにさわやかな香りも強すぎれば逆効果になってしまうので、香りの強い芳香剤やアロマはできる限り使わないようにしましょう。
車内の換気を行う
車酔いは芳香剤やアロマだけでなく、エアコンやガソリン、食べ物といったさまざまな臭いも原因になります。
そのため、乗車中は窓を開け、こまめに換気することを心がけましょう。
定期的に休憩をとる
定期的に車を降り休憩をとるようにしておけば、車酔いになってしまった場合を考えての不安やストレスが大幅に軽減されます。
また、車の揺れや臭い、雰囲気からも解放されますので、「酔いそうだな…」と感じた際にも効果的です。
車酔いに効果があるツボとは
車酔いに効果的なツボがあることをご存知でしょうか。
今回取り上げるツボは自分で簡単に押せる位置にあり、人目を気にせず刺激することができるので、ぜひ乗車前の予防と乗車後の対策を併せて行ってみましょう。
内関(ないかん)
内関は、平衡感覚を整える効果があるツボです。
内関を押すことで胃の不快感や吐き気をやわらぎ、車酔いに効果的です。
また、二日酔いにも効果があるツボとして知られています。
<内関の位置>
内関は、手のひらを上に向け、手首のシワの真ん中からひじに向かって指3本分のところにあります。
外関(がいかん)
外関は内関の反対側にあるツボで、自律神経を整えてくれる効果があります。
頭痛や疲労回復にも効果的です。
<外関の位置>
外関は、手のひらを下に向け、手首のシワの真ん中からひじに向かって指3本分のところにあるツボです。
侠谿(きょうけい)
足にある侠谿(きょうえい)と呼ばれるツボは、比較的早く車酔いを緩和してくれます。
頭痛やめまい、耳鳴りにも効果的です。
<侠谿の位置>
侠谿は、足の薬指と小指の付け根の間にあり、やや薬指寄りの凹んだ部分にあるツボです。
翳風(えいふう)
翳風は、内耳の平衡感覚を整えてくれるツボで、車酔いに効果的です。
<翳風の位置>
翳風は、耳たぶの裏側にある、顎の骨のくぼんだ部分にあるツボです。
両手の親指を当て、首を後ろに反らしながら指圧するのが効果的です。
まとめ
車酔いになってしまう大きな要因は「自律神経の乱れ」になりますが、「視覚や嗅覚への刺激」や、「心身状態の不調」などによっても引き起こされる場合があります。
しかし、これらの要因は自分でコントロールするのが難しいため、出発前や移動中に対策することが大切です。併せて、車酔いに効果的なツボを刺激するなどして、より効果的な車酔い予防をすることがおすすめです。