ドライブ
更新日:2020.01.08 / 掲載日:2019.10.17
車のハンドル操作のコツ(ハンドルの切り方・タイミング)

グーネット編集チーム
ハンドル操作は、車を運転する上で外すことのできないものです。では、ハンドル操作を行う上でのコツは何でしょうか。
ハンドル操作の基本
ハンドル操作は、車を運転するための基本技術であり、正しいハンドル操作を覚えていないと、操作が遅れるなど思わぬ危険に遭遇しかねません。ここでは、ハンドル操作の基本について解説します。
ハンドル操作の基本
ハンドル操作の基本は、クロスハンドルとプッシュプルハンドルです。どちらの操作方法も基本として両手でハンドルを操作するので、できるだけ両手を離さないように心がけましょう。路面の状態が良くない場所やカーブでの遠心力、急ブレーキをかけた際に、車体が不安定な状況になっても両手でハンドルをしっかり持つことで、慌てずに修正することができます。
ハンドルを切り始める際には、ゆっくり回し始め、車の曲がり具合を確認しながら切り増しします。急にハンドルを切ると車体が不安定になることや、切り過ぎる心配もあります。
クロスハンドル
クロスハンドルとは、両腕を交差するようにハンドルを切る方法です。ハンドルを素早く回せるため、交差点などの大きな曲がり角に有効なハンドル操作です。小さな曲がり角では操作を途中で止めなければならず、ハンドルの保持が難しくなります。
左にハンドルを切る場合には、両手で回し始め、右手が12時から11時の位置に到達したら左手を離して右手みので回すと同時に、左手を2時の位置に持ち直します。左手が9時の位置に到達したら右手を3時の位置で持ち直します。
低速時の右左折や駐車の際に有効なハンドル操作ですが、通常の走行時や高速走行時には、ハンドルを大きく回す操作は危険なため使用できません。
プッシュプルハンドル
プッシュプルハンドルは、両手でハンドルを上下に小刻みに握り替えハンドルを切る方法です。車の向きを的確に変えることのできるハンドル操作です。そのため、大きな曲がり角には適していません。通常の走行では、両手でハンドルを持ち、カーブを通行する場面でもハンドルを90度以上回すことは少なく、両手の位置を変えることなく走行できます。
見通しの悪いカーブなどで、少々速度が出ている状態でハンドルを90度以上回転させたい場合におすすめの操作方法です。
左にハンドルを切る場合には、右手で押し上げながら回し、左手はハンドルを滑らせるように12時の位置付近に送ります。12時の位置付近を左手でハンドルを持ち、手前に引くイメージで回します。右手は滑らせるように6時の位置付近まで移動させます。さらにハンドルを切る場合には、6時の位置付近で右手に持ち替えて、右手で押し上げます。
両手をハンドルから離すことなく、操舵角の微調整が容易であることから、スムーズかつ安全なハンドル操作と言えます。ただし、この操作を行ったことがない方が多く、慣れないと操作が難しく危険ですので、安全が確保された場所等で練習することをおすすめします。
ハンドル操作のコツ
クロスハンドルでは、まずハンドルを時計に見立てて手を10時10分の位置に起きます。右に曲がる場合、10時10分の位置にある左手を3時まで回します。途中で右手を離し、左手をかわして9時の位置に持ち変え3時の位置まで回します。空いている左手を9時から3時の位置に回します。これを繰り返しながらハンドルを切っていきます。
プッシュプルハンドルでは、右に曲がる場合、右手手でハンドルの頂点を持ちハンドルの下側まで回します。左手はハンドルに添え、滑らしながら7時の位置を保ちます。これを繰り返しながらハンドルを切っていきます。
どちらのハンドル操作でも大切なことは、ハンドルを回す速度を一定にし、なるべく素早く行うことです。また、この2つの操作方法を組み合わせて行うことが大切といえます。
ハンドルを切るタイミング
ハンドルを切るタイミングが分かりづらくなってしまうのが、左折や駐車の時などです。たいていの車は右ハンドルなので左側がよく見えず、左折をする際に大回りになりがちです。左折時のハンドルを切るタイミングは、車と道路の曲がり角がどの位置にあるかを確認しながら計っていきます。切るタイミングが遅すぎると大回りになってしまうので、なるべく早めに切るようにします。繰り返し練習を行うことで、ハンドルを切るタイミングが分かるようになってきます。
駐車場でのハンドルを切るタイミングは、まず車を駐車したい場所の隣まで移動し、後輪を手前より少し前の位置に合わせて停まります。サイドミラーを使って現在の位置を確認し、ブレーキは踏んだままハンドルが回らなくなるまで切ります。ハンドルを切り終えたらブレーキを離します。
以上がハンドル操作のコツになります。ハンドル操作を上手くなるには、練習をしてハンドルを切るタイミングをつかむことが大切です。
危険なハンドル操作

グーネット編集チーム
タイヤが急にパンクをしてしまった、急に自転車や歩行者で飛び出してきた場合など、緊急時に咄嗟のハンドル操作が正確にできないと、命に関わる重大事故を引き起こす可能性があります。やってはいけない危険なハンドル操作について、紹介します。
片手ハンドル
見通しの良い道路や長距離ドライブなどリラックスして運転していると、左手をアームレストに載せて右手だけの片手運転になってしまうことがあります。前輪がパンクしてしまった場合には、一瞬でハンドルをとられてしまいます。また、歩行者の咄嗟の飛び出しで避けきれない場合や、切り過ぎて事故を起こす危険もあります。
車は、ちょっとした不注意で命を奪ってしまう恐れがあります。運転する際には、リラックスの中にも適度な緊張感を持ち、両手でハンドルを持つように心がけることが大切です。
内かけハンドル
内かけハンドルは、ハンドルを内側から握って操作をすることです。鉄棒で逆上がりを行う際に、逆手で鉄棒を握るイメージでハンドルを握ることです。
内側からハンドルを握って切ると、力が入りやすく簡単にハンドルを切ることができます。そのため、交差点での右左折時に癖になり毎回内かけハンドルを使用する方も少なくありません。手が逆手状態であることから、素早いハンドル操作ができない点に加え、万一の衝突事故の際には、手がハンドルに引っかかり思わぬ大けがを負う危険もあります。
簡単にハンドルが切れることから、車体が大きく揺れることもあり、同乗者にとって乗り心地が良いとは言えない運転になります。
交差点での右左折など大きなハンドル操作が必要な場合は、内かけハンドルを使用せず、クロスハンドルでハンドル操作を行うようにしましょう。
まとめ
車のハンドル操作の基本は、できるだけ両手をハンドルから離さないように運転することです。
両手で安全にハンドルを操作する方法は、クロスハンドルとプッシュプルハンドルであり、クロスハンドルは低速時に大きくハンドルを切る場合に使用し、プッシュプルハンドルは、カーブを走行する時など、ハンドルを90度以上切る必要がある場合に使用します。
通常走行時には両手でハンドルを持ったまま、90度未満の切れ角で操作します。
咄嗟の時に対応ができなくなる片手ハンドルや、素早いハンドル操作ができない恐れがある内かけハンドルは、使用しないようにしましょう。