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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2019.10.29

車のアクセル・ブレーキの踏み間違いを防止するには(原因と対策)

車のアクセル・ブレーキの踏み間違いを防止するには(原因と対策)

グーネット編集チーム

車の運転において最も注意すべきことの1つが、アクセルとブレーキの踏み間違えです。
アクセルとブレーキの踏み間違えは、時に重大な事故を引き起こすこともあります。

交通事故がニュースになった時に、「アクセルとブレーキを間違えて・・・」、という証言をしているのを耳にしたこともあるのではないでしょうか。

では、アクセルとブレーキの踏み間違える原因は何でしょうか。
踏み間違えを防止するためには、どのようなこと心掛けて対策したらよいのでしょうか。

アクセルとブレーキの踏み間違えによる事故が発生する場所・シチュエーションとは?

店舗の駐車場やコインパーキングエリアでの踏み間違え事故が多い

アクセルとブレーキの踏み間違えが特に起こりやすい場所は、実はコインパーキングや駐車場などの場所です。
交差点や交差点の付近、単路などよりもこうした事故が統計上も多く確認されています。こうした傾向は、運転者の年齢を問わず、全世代共通してみられる傾向でもあります。

つまり、それなりの速度を出して走行をする場所というよりは、アクセルとブレーキの微細な使い分けが求められるような場面で、これらの踏み間違えが起こりやすいということです。

駐車場等で発生する踏み間違えによる事故のシチュエーションとは

駐車場でこれらの事故が起きるのは、どのようなシチュエーションが多いのでしょうか。

よくある駐車場の事故のシチュエーションとしては、例えば、駐車をするためにハンドルを切り返しながら周囲を確認しアクセル操作を行うような場合に、同時にいくつもの操作をおこなうため混乱して、ブレーキでなくアクセルを踏んでしまうなどといったシチュエーションが考えられます。

特にバック駐車は不慣れな方も多く、駐車位置を整えるためわずかに前に車を出して、再度バックさせるつもりが、ブレーキとアクセルを踏み間違えて前方に急発進してしまうといったことがあるようです。

また、直進での駐車の際にも事故が起きることもあります。バック駐車に比べ、前進での駐車位置の調整はなれている方が多いと思われますが、後続の車両が詰まっている場合など、周囲の状況によっては慌ててしまい、切り返し時に踏み間違えてしまうことがあるようです。

駐車場内の移動では場内を移動する歩行者や他の車など、周囲に注意を向けるべきものが多く、加えて、駐車場所を探すなどの必要もあるので、注意力も散漫になってしまう傾向があります。これらの事情から、足元のアクセルやブレーキなどへの注意が疎かになり、誤操作が起きやすくなっていると考えられます。

アクセルとブレーキの踏み間違えは年齢と関係性があるのか?

アクセルとブレーキの踏み間違えは年齢と関係性があるのか?

グーネット編集チーム

アクセルとブレーキの踏み間違えによる事故というと、高齢者が起こすものというイメージを世間的には持たれがちです。たしかにアクセルとブレーキの踏み間違えによる事故は、自動車事故の類型としても高齢者が特に起こしやすい事故であることが統計上も知られています。

しかし、ある調査によると20代でアクセルとブレーキを踏み間違えた「経験」のある人が約三割にのぼるということも報告されています。これは、高齢者を対象にした調査(70代はおよそ1割)を大きく上回るものです。

アクセルとブレーキの踏み間違えを実際に経験したことがある人は、決して少なくないことだということはわかりました。また、一度でも大事故を起こせば取り返しのつかない自体になることも間違いありません。こうしたリスクは世代を問わず、誰しも身近なものであることを理解して、予防に努めるべきでしょう。

アクセルとブレーキを踏み間違える原因

アクセルとブレーキを踏み間違えてしまう原因として、いくつかのことが考えられます。

1つは、運転中に注意をそらすような出来事が起こる場合です。
運転中に携帯電話の着信などがあると注意力が低下してしまい、アクセルとブレーキを踏み間違えてしまうことがあります。

また、人や動物が飛び出してくるなど、突然思いもよらない出来事が起こってブレーキを踏まなければならなくなった場合、判断力が低下してしまい、アクセルとブレーキを踏み間違えてしまうことがあります。

さらに、車庫入れなどの際にバックをする時、後方を見るような形で運転することとなり、その時にアクセルとブレーキの位置が正しく把握することができなくなり、アクセルとブレーキを踏み間違えてしまうことがあります。

アクセルとブレーキを踏み間違えた場合、間違えたことに気が付かないのかと疑問に思う人もいるのではないでしょうか。

しかし、運転手はブレーキを踏んでいるつもりでも、実際にはアクセルを踏んでいるため、ブレーキが利かないことにパニック状態に陥ってしまい、ブレーキを利かせようと、さらに強くアクセルを踏んでしまうことがあります。

アクセルとブレーキを踏み間違えないための防止対策

正しい運転姿勢で運転することを心掛ける

アクセルとブレーキを踏み間違えないために、最も大切なことは、正しい運転姿勢を心掛けることです。
意識的に正しい姿勢を心掛けることで、アクセルとブレーキのペダルの位置づれを最小限に抑えることが可能です。

運転に集中する

運転時には携帯電話などの電源を切ることやサイレントマナーにすることも大切です。
運転時の携帯電話の使用はもってのほかですが、突然の着信などは注意力の低下につながる恐れがあるので、携帯電話はなるべく電源を切るなどを心掛けることが大切です。

踏み間違い防止システム搭載車種を利用する

衝突被害軽減ブレーキが搭載された車両を選ぶのも対策の1つです。
衝突被害軽減ブレーキは進行方向の障害物を検知し、アクセルを急に踏み込むことによる衝突のリスクを回避するために、警告音などで注意喚起をする機能です。

しかし、あくまで衝突のリスクを回避するための機能なので、踏み間違えの対策として万全なわけではありません。
車の機能に頼らず、ドライバー自身が最大限に安全運転を心掛けるようにしましょう。

床に踵をつけながらペダル操作をするように心掛ける

床に踵を乗せながらペダルの操作を行うことも大切です。ハンドルやペダルから体のポジションが遠い位置にある場合、ペダルの操作速度は余裕のないものとなってしまいます。焦ってペダルを踏んだ際には、足も伸びきってしまい、細やかな操作が行いづらくなってしまいます。

常に踵を床に置き、自分の足のつま先がどちらのペダルの上にかかっていることを常に意識できていれば、とっさの踏み間違いが起こる可能性は低くなることでしょう。
加えて、緩やかな減速や加速といった操作も行いやすくなり、事故になりづらい運転を習慣付けることにもなります。

クリープ現象を活用する

また、アクセルとブレーキの踏み間違いで事故を起こす人の場合、そもそも日常的なアクセルの踏み方が急である場合も少なくありません。つまり、アクセルの踏み方とブレーキの踏み方を日常的に区別していないからこそ、踏み間違いが起こりやすくなるのです。

アクセルもブレーキも踏んでいない状態でも、AT車であれば、前進しようとする力が働きます。これはクリープ現象と呼ばれます。クリープ現象を利用し、アクセルペダルを徐々に踏むような運転に慣れれば、アクセルとブレーキではそもそもの足の使い方からして大きく異なったものとなります。こうした習慣があれば、踏み間違えるといったことも非常に起こりづらくなります。

後付け可能なペダル踏み間違い防止・対策アイテムを活用する

ブレーキを踏むつもりがアクセルを踏んで急発進してしまうというタイプの事故を防ぐための手段として、後付けで踏み間違いの予防グッズを装着するという方法もあります。

例えば、安全機能が搭載されていない車であっても予防グッズを後付けで装着し、急激な加速を防止してくれたり、ブレーキとアクセルが同時に踏まれた場合にブレーキのほうを優先できるようにする器具は市販されています。

まとめ

ブレーキとアクセルの踏み間違いは、高齢者に限らず全世代に共通する自動車事故のリスクです。
しかもその多くは、駐車場のようなあまりスピードを出すことのない場所でも起きるものです。あまりスピードも出しておらず、油断しがちな時にこそ起こりがちな事故ですが、その予防には日常的な心掛けが大切です。

自動車選びや器具の取り付けなど、普段から事故リスクの備えをどれだけやっているか、また、普段の運転に対する心掛けなどすべてが問われてきます。
踏み間違いによる事故が誰にとっても身近なものであることを理解し、適切な対策を日頃から行うように努めましょう。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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