ドライブ
更新日:2019.06.21 / 掲載日:2016.06.21
車のヘッドレストの役割と正しい位置とは

goo-net編集チーム
ヘッドレストは車の座席シートに必ずついている、頭をもたせかける部分です。
他人の車に乗った時など、自分の頭の位置に合わない時は邪魔に感じますし、
ヘッドレストを外してしまいたいと思うこともありますよね。
そもそも車のヘッドレストはどんな役割を担うものなのでしょうか。
また、ヘッドレストの正しい位置はあるのでしょうか。
ここではヘッドレストの役割と正しい位置についてご紹介します。
ヘッドレストの役割とは
車のヘッドレストは邪魔だから外してしまいたいと思うかもしれませんが、
それは保安基準違反になります。
道路運送車両の保安基準第22条の4において、
自動車は運転席と助手席に頭部後傾抑止装置を備えなければならないという記述があります。
頭部後傾抑止装置とはヘッドレストのことです。
この名前からわかるように、ヘッドレストは運転を快適にするパーツではありません。
ヘッドレストには、車に乗っていて追突された時や衝突した時に乗客の頭や首を保護し、
むちうち症(むちうち損傷・外傷性頸部症候群)を防ぐ役割があります。
むちうち症とは、交通事故などで強い力がかかった時に首や頭の周辺にできる、
打ち身・骨折・頭部外傷などの総称です。
運転時の車体に衝突や追突などで強い力を受けると、
作用反作用の働きで身体や首・頭が前後に投げ出されるような動きを強いられ、
大きな負担がかかります。
この時、ヘッドレストが正しい位置にあるとヘッドレストがクッションとなって、
首や頭が後ろに引っ張られる力を抑制するので、首や頭の負担を押さえることができます。
ヘッドレストの正しい位置とは
ヘッドレストが正しい位置にセットされていないと、安全装置としての機能が半減してしまいます。
頭を後ろに傾けたらヘッドレストに頭が乗り上げてしまう状態では安全装置として機能しません。
ヘッドレストの中央が耳の高さにくるようにし、頭を覆って保護する位置にセットしましょう。
また、前後位置が調整できるタイプのものであれば、
ヘッドレストを後頭部にできるだけ近づけるようにしましょう。
以上のように、ヘッドレストは身を守るための大切な安全装置と言えます。
万が一の時にしっかり機能するよう、ヘッドレストを正しい位置に合わせておきましょう。