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更新日:2024.10.23 / 掲載日:2019.10.29
高速道路でパンクや故障で停車する時の対応方法とは

高速道路を走行中、予期せぬパンクや故障などのトラブルで、やむを得ず停車しなければならない場合は、どうしたらいいのでしょうか?高速道路でトラブルに遭う人は少ないかも知れませんが、万一に備えて、停車する時の対処方法について見ていきましょう。
高速道路で車がパンク・故障した場合の停車手順
ハザードランプを点灯させる
高速道路を走行中にトラブルが発生して停車する場合は、ハザードランプを点灯させ、後続車両に停止する意志を伝えます。
徐々に減速して路肩に寄せて停車させる
急停車することなく、徐々に減速して路肩に寄せて停車させるのですが、橋やトンネルなどを避け、可能な限り広い場所まで走行して停車させます。
ハンドルを左いっぱいに切っておく
この時、万が一、追突された場合に停車している車両が走行車線に飛び出すことを防ぐ目的で、ハンドルを路肩側の左いっぱいに切っておき、同乗者がいる場合は、安全なガードレールの外側で車の後方に避難させます。
発煙筒や停止表示板を設置する
他の走行車に停車を知らせるために、車の50m以上後方に発煙筒や停止表示板を設置します。
発煙筒は、助手席の足元に格納されていることが多いです。
但し、ガソリンやオイルが漏れている場合は発火の可能性があるので、発煙筒の使用は控えるようにします。
停止表示板は、車に標準装備されていないので、車を運転する人は必ず用意しておくようにしましょう。停止表示板は、ホームセンターなどに1,000円程度で販売されており、車を買い替えても使い続けられるので、一度買えば半永久的に使用できます。
速やかに安全な場所に避難する
ここまですべての手順を済ませたら、通行車両に十分に注意し、速やかに避難してください。
車内の方が安全と思い込み、車内に残った人が後続車に追突され亡くなる、といった事故が実際に発生しています。
仮に追突事故が起きたとしても、さらなる追突事故による被害を受けないようにするため、自車より後方のガードレールの外側などで待機してから、通報や救助要請をするようにしてください。
高速道路でパンクや故障が起こった場合の対応方法とは?
安全を確保してから通報する
高速道路でパンクや故障が起こったら、前項の手順で車を停めて安全な場所に避難した後、速やかに通報して異常を知らせましょう。
通報先は下記のいずれかです。
・110番
・非常電話
・道路緊急ダイヤル(#9910)
非常電話を使う場合は、受話器を上げると道路管制センターに直通となりますので、トラブルの状況や負傷者の有無などを伝えます。
110番や道路緊急ダイヤル(#9910)にかける場合は、故障の発生場所を伝えやすくするために「キロポスト(距離標)」の数字を伝えるとよいでしょう。
キロポストは道路の起点からの距離を表した標識のひとつで、路肩や中央分離帯など目立つ場所に設けてあるので、通報する前に確認しておきます。
移動する際は通行車や足元に注意し、ガードレールの外側など安全な場所を歩いて移動しましょう。
ロードサービスを要請する
仮に自分で作業できる自信があったとしても、高速道路上でのタイヤ交換や修理は避け、必ずロードサービスを呼びましょう。ロードサービスで有名なJAFでは、高速道路でのパンク応急修理やスペアタイヤとの交換はもちろんのこと、故障車けん引も15kmまでなら無料で対応してくれます。
自動車保険付帯のロードサービスによっては、レッカー距離100kmまで無料となる場合ありますので、比較検討の上、もしもの時に備えるようにしましょう。
高速道路で車がパンク・故障した場合のNG対応4つ

発煙筒や停止表示板を設置しないまま停車する
発煙筒や停止表示板を設置していない場合は、故障車両表示義務違反となり、違反点数が1点加点され、普通車の場合は6,000円の反則金が科せられます。
車内で待機する
救助を待っている間、車内で待機するのは追突される可能性があるので、天候にかかわらず必ずガードレールなどの外側に避難するようにしましょう。
右側のドアから車外に出る
右側のドアから降車すると、後続車の邪魔になってしまいます。
事故を防ぐためにも、なるべく路肩側の左側のドアから降りるようにします。
停車した路肩でのタイヤ交換
タイヤ交換を路肩で行うのは大変危険です。
サービスエリアやパーキングエリアまでレッカー移動した後に行うようにしましょう。
突然のパンクを防ぐ日常点検4つ
空気圧のチェック
空気圧が適正でないと、パンクのほか燃費の悪化、走行性能の低下など、様々な問題が起こります。適正な空気圧は、運転席側のドア付近にステッカーで表示されていることが一般的です。セルフチェックが難しい場合は、ガソリンスタンドで相談すれば無料で確認してもらえます。
ひび割れや傷のチェック
タイヤはゴム製のため、年月とともに劣化します。深いひび割れや傷があった場合には、タイヤを交換しましょう。
偏摩耗のチェック
タイヤの片方が偏って摩耗してしまった状態を、偏摩耗といいます。変摩耗を放置するとパンクに繋がるため、定期的にタイヤの位置交換をしましょう。
溝の深さをチェック
溝の残りの深さ(1.6mm)を示す三角の印(スリップサイン)が1か所でも出たタイヤは、使用してはいけないと法律で定められています。スリップサインが出たら、必ずタイヤを交換しましょう。
まとめ
今回は、高速道路で車がパンク・故障した場合の停車手順、正しい対応手順と突然のパンクを防ぐ日常点検について解説してきました。
一般道と違い、車が停車することを前提としてない高速道路では、パンクや故障時の対応には十分な注意が必要です。
トラブルを未然に防ぐためには、愛車の日常点検を心がけることに加えて、トラブル発生時の安全な停車方法と通報の手順、救援の要請方法を整理した紙を車内に置いておくと、いざという時に役立つのではないでしょうか。