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更新日:2017.01.23 / 掲載日:2017.01.06
車がスリップした時の対応方法とやってはいけないこととは

goo-net編集チーム
走行中に「スリップ」状態になると、車のコントロールが利かず、
事故に発展する可能性が高まります。
万が一、突然車がスリップした状況になってしまうと、
混乱してしまい、更なる危険性にも繋がりかねません。
そのため、車がスリップした場合にはどう対処して良いのかを、
事前に認識しておくことが大切です。
今回は、車の運転中にスリップしてしまった時の対応と、
やってはいけないことについて見ていきましょう。
なぜ車のスリップは起こるの?
車がスリップする原因にはいくつかあります。
主な原因としては、
「水分の上に乗ることでタイヤが浮き上がってしまう」、
「雨により路面に砂や埃、土などが浮かび上がり滑りやすくなる」というものです。
タイヤは路面に接地して初めて摩擦力を受けるので、
水の膜や砂、埃や土などによってグリップ性能が低下するとスリップに繋がります。
「ハイドロプレーニング現象」というものがありますが、
これは摩擦抵抗の少ない水の上にタイヤが完全に乗り上げてしまい操作不能になってしまう現象です。
雪道や凍結した路面でのスリップも原理は同じで、
摩擦係数の少ない雪や氷に乗り上げることでタイヤがグリップを失ってスリップしてしまいます。
万が一スリップしてしまった時の対応方法
いくら気を付けていてもスリップを完全に防ぐことは出来ません。
リスクを減らすことは出来るかもしれませんが、
絶対にスリップしないということは不可能と言えるでしょう。
万が一、タイヤがスリップしてしまった場合には、
「焦ってハンドルやペダル操作で立て直そうとしない」というのが重要です。
急な状況に対応することは簡単ではありませんが、滑ってしまったものはどうしようもないので、
「タイヤの摩擦力を回復させる」と言うことに終始する対応方法をとることが大切です。
極端に言えば、「何もしない」ことが有効です。
スリップした時にやってはいけないこと
スリップしている状況は、タイヤが本来持っているグリップ性能を失っている状態です。
この状態からどれだけ早く抜け出せるかが重要になるので、
焦ってそれを遅らせてしまう対応は厳禁です。
例えば、アクセルを踏んでしまったり、
ハンドルを急に操作したりというのは間違った対応方法です。
この状態であれば、
ブレーキを踏みながらハンドルで走行レーンを維持するというのが適切な方法ですが、
ABSが搭載されていない場合は「複数回に分けて小刻みにブレーキング」をしていくことで、
グリップを取り戻す場合がありますが、状態によるので過信は禁物です。
運転中にスリップしないための予防策
走行中にスリップを予防するためには、
路面状態を見極めた上で、スピードを出さないと言うことが肝心です。
雪や雨の路面コンディションでは本来よりも摩擦抵抗が少なくなっているので、
普段なら問題とならない速度範囲でもタイヤのグリップ性能の限界を超えてしまいやすくなります。
また、急なアクセルやブレーキ操作も同様で、
ちょっとしたきっかけでスリップしてしまう可能性があるものです。
路面状態が悪い時は、普段より慎重に、落ち着いて、
ゆったりと余裕を持って操作することが重要です。
車の操作以外にも、
タイヤの残り溝、タイヤの空気圧によって、スリップを引き起こしやすくなるので、
普段からタイヤの状態にも注意するように心がけましょう。