ドライブ
更新日:2019.01.19 / 掲載日:2018.08.03
ハイブリッド車の仕組みと低燃費の理由・燃費が向上する運転のコツとは?

燃費の良さ、そしてエコカー減税などの後押しを受け、ハイブリッド車の購入率は年々高くなっています。また、新たに車を購入する際にハイブリッド車を検討している方も多いでしょう。
しかし、燃費の良さを期待して購入したものの、いざ乗ってみるとエンジン車との差を感じられないという人もいるのではないでしょうか。
ハイブリッド車の走行はエンジン車と異なる仕組みを使っており、燃費を向上させるための走り方にはコツがあります。
ハイブリッド車の仕組みから、燃費を向上させる運転のコツをご紹介します。
ハイブリッド車の仕組みと低燃費の理由
ハイブリッド車といえば、低燃費の印象が強いですが、ハイブリッドと呼ばれる所以は、エンジンと電気モーターの2つの動力を組み合わせていることにあります。
ハイブリッド車は、2つの動力がそれぞれより力を発揮する場面毎で使い分けられることで、燃費の向上を実現しています。
発進時~低速走行中は電気モーター、エンジン効率の良いスピードになってからはエンジン、急加速時は電気モーター+エンジンと切り替わるようになっています。
モーターは走行時に余ったエンジンパワーによる発電や、ハイブリッド車最大の特徴である「回生ブレーキ」という仕組みを活用することで、減速時のタイヤの回転により、モーターを回して発電を行いバッテリーに電気を蓄えます。
バッテリーに蓄えられた電気を使うことで、エンジンが停止している場合もモーターを回し続けることができます。
走り方でグッと良くなる! 燃費を向上させる運転のコツ
1.発進から加速するまでのコツ
最もエネルギーを必要とするのは発進するときです。この時、エンジン車ではガソリンが大量に消費されますが、ハイブリッド車の場合は発進時に電気モーターを使うことで余計なガソリン消費を防いでいます。
発進する時は、急発進にならない程度に加速します。ここで、目標スピードに到達したらアクセルを一度離すことが、ハイブリッド車を運転するコツです。
2.回生ブレーキで発電する
信号待ちなど、止まることが分かった時はアクセルオフだけでなく、軽くブレーキを踏み続けることで発電をするようにします。
回生ブレーキは本来捨てられるはずだった運動エネルギーを利用してバッテリー発電する仕組みのため、回生ブレーキをいかに活用できるかが、燃費を向上させる上で重要なポイントになります。
3.バッテリーを使い切らない
モーター走行ばかりを続けていると、バッテリーの電気がなくなります。一定数値を下回ると、強制的にエンジンを使って発電し、無駄なエネルギーを使ってしまいます。
回生ブレーキによる発電が理想的ですが、それ以外でも走行時は一定以上のスピードで走行するなど運転の仕方を工夫して、バッテリーを使い切らないように心掛けましょう。
燃費に影響を与えるもの
1.冷房、暖房
冷暖房の使用は当然エネルギーが必要となるため燃費を低下させます。ガソリン車の場合、冷房は燃費に影響しますが、エンジンによって温められた冷却水の熱を使用する暖房ではそこまで影響しません。ハイブリッド車の場合は、暖房を使用する際に冷却水を温めるために本来不要なエンジンを稼働させるため燃費へ与える影響が大きくなります。
2.重い荷物
ゴルフバッグなど重い荷物を乗せていると当然燃費が落ちてしまいます。極力不要な荷物は乗せないようにしましょう。
3.タイヤ
冬場のスタッドレスタイヤは摩擦が大きいため、燃費を悪化させる原因の一つになります。また、ノーマルタイヤでも燃費の向上を優先したい場合はエコタイヤの使用をお勧めします。
ハイブリッド車は頭を使って運転する
ハイブリッド車の燃費を良くするためには、頭を使って考えながら運転する必要があります。
例えば、通勤ルートに上り下りの坂がある場合、上り坂はモーターを使うことで電気をできるだけ消費し、下り坂で回生ブレーキを使って発電するようにします。バッテリーが満タン状態では回生ブレーキがかからず、かえって燃費が落ちてしまいます。
初めての道では難しいですが、毎日の通勤ルートであれば効率よく走る方法を研究するのも一つの楽しみになります。
ハイブリッドカーは、ガソリン車と同じように走らせているだけでは、燃費の向上はを期待できません。電気モーターとガソリンを併用するハイブリッドカーの仕組みを理解した上で、その特性を活かしながら運転し効率の良い走りを実現しましょう。