ドライブ
更新日:2024.07.03 / 掲載日:2019.12.16
初心者のための運転のポイントと練習方法
自動車教習所に通い念願の運転免許証を取得したけれど、いきなりひとりで運転してできるのだろうか。怖い思いをしないだろうか。
誰もが経験する不安と期待が織り交ざる時期と言えるでしょう。
実は免許取得後のこの時期は、個々にとって大変重要な期間とも言えます。
楽しいはずのカーライフが億劫となり、単に煩わしさを感じるかもしれないからです。
ここではそうならないように、運転免許証は取得した初心者のための運転のポイントおよび、クルマの運転に慣れるための練習方法を解説いたします。
運転初心者が陥りやすい問題とは?
いざ公道に出てみたが、教習車と何だか勝手が異なり、うまく周囲のクルマの流れに乗れず、運転がぎくしゃくしてしまう。どのタイミングで車線変更をして良いのか悩んでしまう。など、いつもは隣にいた自動車教習所の教習指導員がいかに心強い存在だったか懐かしく思うかも知れません。
運転免許証を取得したばかりの初心者が陥りやすい問題として挙げられるのは、この時期に運転に対して不安や苦手意識を持ってしまうと、運転は怖いし、今後は積極的に運転しなくてもいいかな。と無意識のうちにトラウマになってしまうケースが多いことです。
そのためにも、この時期は自動車教習所で習得した知識や技術を忘れずに向上させ、まず運転に慣れることに心がけましょう。
運転を始める前の準備と運転の手順は

グーネット編集チーム
まず、運転を始める前の準備として、以下のことを確認しながら、公道を走る手順を整えましょう。最初のうちは面倒に思えるかも知れませんが、だんだんと慣れ、準備もスムーズになっていくことでしょう。
1.初心者マーク(初心運転者標識)を装着する
地上0.4メートル以上1.2メートル以下の見やすい位置に表示し、運転免許証を取得してから1年間は必ず装着してください。
道路交通法により定められています。
装着しないと反則金および行政処分の対象となります。
また、周囲のクルマも運転に不慣れな初心者として融通を利かせてくれるでしょう
2.ステアリングおよびシートの位置合わせを行う
ステアリングに角度や高さの調整機能が付いている場合は、調整してください。
遠すぎず、近すぎず、シート調整をしながら、最適な運転姿勢が取れるように調整してください。最適な運転姿勢を取ることが、リラックスした無理のない運転の第一歩であり運転を始める前の基本的な準備です。
シートに腰掛け、腰や背中が浮かないように前後にスライドして調節します。
ヘッドレストに頭をつけ、ステアリングの上部を握り、腕が伸び切らないように若干余裕のある位置に調整します。この時、前のめりにならず、また腰に負担を掛けないようにシートを若干倒すことで良好なハンドル操作が可能になります。
シートを倒し過ぎると、視野が狭くなるとともに、運転操作に支障がきたす恐れがあるため注意してください。この時、ブレーキペダルを奥まで踏み込んで、同じように膝が伸び切らないポジションにスライドして位置決めしてください。
これは余裕を持たせることでブレーキの踏み込み量をコントロールできるようにするために重要です。
また、高さが調節可能あれば、ドライバーの体型に合わせて調整を行いましょう。
意外とこの高さ調整を知らない方が多いようです。高さが調節できれば、視界もより良好となって、クルマの四隅も把握しやすくなり、運転に集中することができるでしょう。
3.ルームミラーおよびドアミラーを調節する
シートの調節が終わってから、ルームミラーおよびドアミラーを調節してください。
ルームミラーは極力頭や視線を動かさずに後方確認が最大限できる箇所が好ましいポジションと言えます。
ドアミラーはヘッドレストに頭をつけた状態で、鏡面の内側にボディが1/4くらい見えるくらいの位置に調整してください。
4.出発です
エンジンをスタートして、シートベルトを締めて、後方・前方確認をして出発です。
運転中に慌てないために知っておくべき車の機能と使い方は?
クルマの操作に関しては、個々の車種やグレードによって、スイッチ、ボタンの形状や操作方法が異なります。
運転中に操作しようとして慌てないように、運転前にクルマの機能や使い方を予め学習しておくことが重要です。
特に使い方や機能を知っておくべきものとしては、以下に挙げられます。
ライト
ライトの点灯および消灯の基本動作に加え、ロービーム、ハイビームの切り替え
最近のクルマにはライトの自動点灯/消灯システム「オートライト」や前方の歩行者や先行車、すれ違う対向車を自動で検知し、ロービームとハイビームを切り替える「オートハイビーム機構」など、便利な機能を備えたモデルも登場しています。
その場合は、「オート:Auto」になっているかを確認してください。
ワイパー
意外と自動車教習所に通っていた頃から、ワイパーを使ったことがない方と言う人がいます。走行中に雨に降られることや窓ガラスが汚れていて、ウィンドウォッシャーを使うケースも考えられます。
是非、ワイパーの動作確認や機能、使い方を試してみてください。
単純にロー/ハイの動作速度の切り替えはもちろんのこと、ワイパーの動作間隔の設定や雨を感知して自動で動作する「オートワイパー」機能が備わっているかも知れません。
また、ハッチバックタイプのモデルではリヤウィンドウにワイパーが付いている場合が装着されているケースが多いかと思います。
フロントウィンドウだけでなく、リヤウィンドウの視界確保のためにも、使い方を予め試してみることをおすすめします。
ハザードランプ
正式には「非常点滅表示灯」と言い、通常は渋滞の最後尾についた場合の追突事故の予防や緊急に停車する必要が生じた際、牽引する場合など後続車両へ注意を促すために点灯するランプです。
他にも駐車スペースにクルマをバックで停める際の意思表示や合流や車線変更で譲ってくれた車両への「ありがとう」のサインとして使われる場合があります。
ハザードランプは必ず装備されていますが、車両によってスイッチの場所が異なります。
最近は万一の際に備え、助手席側からも操作できるようにセンターインストルメントパネルやセンターコンソールパネルに配置されているケースが多いようですが、重要な機能のひとつなので、予め場所をチェックしておきましょう。三角のマークが付いたスイッチで、押すことでオン/オフが切り替えるようになっています。
エアコンディショナー
エアコンディショナーは四季を通じて快適な室内環境を提供する、欠かせない快適装備ですが、雨降りなど湿度の高い日の曇り止めとしても機能します。
また、運転中も肌や髪の毛に潤いを与える機能が備わっていたり、上手に使うことでより快適なドライブが楽しめるでしょう。
オーディオ
まだまだ運転に自信のない初心者の方は、運転に集中することは最も重要なことですが、いかにリラックスして運転するかも重要な要素と言えるでしょう。
そのために好きな音楽を聴くこともおすすめですが、視線をオーディオに向けてばかりいては本末転倒です。
信号待ちで操作するか、クルマを安全な路肩へ停めて操作するか、運転に支障が生じないように、予め操作を学習してから出発するようにしましょう。
また、手元でオーディオが操作できるステアリングスイッチ付のクルマも増えています。
うまくオーディオを操作することで、リラックスした快適なドライブを楽しみましょう。
運転前に確認しておくこと
毎回とは言いませんが、できれば習慣として日常の点検として運転前にチェックするポイントと出発前に確認したい点を以下に挙げます。
出発前の点検および整備
乗る前にタイヤに亀裂はないか、空気圧は正常か目視で確認する。
またヘッドライトやウインカーレンズに割れ等がないか確認するように心がけましょう。
加えてワイパーの拭き跡や窓の汚れは視界を妨げる原因になるので、キレイに拭いてから運転する習慣をつけることをおすすめします。
カーナビゲーションの設定
慣れないうちは走り出す前にカーナビゲーションの設定をすることをおすすめします。
走り出してからでは、運転に集中できないばかりか、走行車線の変更や高速道路の入口などで戸惑ってしまうからです。
できれば設定したルートを確認してから出発するくらいの余裕があると、よりリラックスした運転ができるでしょう。ルート確認は是非ともおすすめします。
運転の練習方法
初心者の場合、どのように運転に慣れるかが大きな問題でしょう。
友人や家族の中に運転に慣れた人がいれば、助手席に乗ってもらい、色々アドバイスを受けながら慣れるのも方法のひとつです。
どのタイミングで後続や側方の確認をし、ウインカーを出して車線変更をするのか、スムーズな減速やコーナーリングの仕方など、意外と気づきも多いかと思います。
助手席に乗ってもらう人に声掛けしにくいなどの場合は、自動車教習所やペーパードライバー向けの専用スクールに通う方法もあります。
いきなり路上走行は不安。車庫入れや縦列駐車が苦手。などを克服するための個別指導が用意されているので、検討されてはいかがでしょうか。
運転の練習に適した時間帯とは?
初心者の方々が苦手意識を持たず、運転に慣れることを目標とするのであれば、日中の往来が激しい時間帯はもちろん、周囲が見にくい薄暮時、視界が狭まる日没後の夜間など、色々な時間帯で練習することをおすすめします。
併せて、可能であれば雨の日の運転も練習に加えるといざという際に、気持ちに余裕がうまれるでしょう。
運転の練習に適した場所とは?
もちろん、誰かを助手席に乗せてさまざまなシチュエーションが体験できる公道で練習することも大事ですが、本当に免許を取得したばかりの初心者の場合はまず「慣れる」ことです。
運転動作、車幅感覚などに慣れるためにも、周囲の迷惑にならないような広場や駐車場で練習することをおすすめします。
特に白線が引かれた駐車場であれば、車庫入れや縦列駐車の練習にもなります。
運転中に注意すること
初心者にとって、クルマをぶつけたらどうしよう。と言う精神的な不安も、かえって萎縮しまい安全運転を阻害する要因と言えるでしょう。
そのためにも運転を支援する便利グッズを検討してみてはいかがでしょうか。
運転初心者におすすめの便利グッズとは?
初心者にとって、クルマをぶつけたらどうしよう。と言う精神的な不安も、かえって萎縮しまい安全運転を阻害する要因と言えるでしょう。
そのためにも運転を支援する便利グッズを検討してみてはいかがでしょうか。
コーナーポールおよびセンサー
デザイン上、クルマを寄せる際に助手席側の前よりの角が見えない車種はたくさん存在します。そのためにバンパーに内蔵し、視覚的に駐車操作をサポートする「コーナーポール」はおすすめです。手動タイプとリバースに連動して伸縮するタイプがあり、夜間には先端が発光するのが一般的です。
また、障害物に近づくとアラームやブザーで注意を促してくれる「センサー」も安心グッズとして人気があります。
バンパープロテクターおよび
万一バンパーをぶつけてもキズを軽減してくれるグッズです。通常は両面テープでバンパーのコーナーを中心に貼り付けします。比較的安価で購入できるため費用対効果も高くおすすめします。
バックカメラ/俯瞰表示
最近のカーナビゲーションの機能として普及が拡大しているのが、リバースと連動して後部に取り付けたカメラ映像を映し出してくれる機能があります。またリアルタイムで合成処理された、車両を俯瞰映像に対応したタイプもあり、発進時や駐車時に目に見えない死界をサポートしてくれる安全・便利グッズとしておすすめします。
自動車教習所を卒業して、無事運転免許証を取得しても、当初は誰でも不安がいっぱいです。友人・家族の協力を得て練習することも良いですが、苦手意識を持つとなかなか運転の上達には繋がりません。
まだ運転に自信が持てない「ペーパードライバー」向けの講習を行う自動車教習所や専用のスクールもあり、利用することも後々のことを考えると選択肢として検討されることをおすすめします。