ドライブ
更新日:2019.09.06 / 掲載日:2019.09.06
運転中の休憩の目安・頻度と上手な休憩方法

グーネット編集チーム
日頃の運転でも、安全の運転のためには適度な休憩は大切です。また、長時間の運転になる場合などは、どんなタイミングでどのくらいの時間休憩をとれば上手に休むことができるのかなども気になるところです。
ここでは、長時間の運転で休憩を取らないことの危険性や、運転時の休憩の目安・頻度と、上手な休憩方法などについて解説します。
運転で休憩を取らないことの危険性とは?
長時間の運転で休憩を取らないことについて考えられる危険性には「集中力や判断力が低下して事故を起こしやすくなる」「居眠り運転の危険性が高まる」「エコノミー症候群になることがある」などが挙げられます。
ここではそれらの危険性について、説明します。
集中力や判断力が低下して事故を起こしやすくなる
長時間の運転で休憩を取らないでいると、集中力や判断力が低下することにより事故を起こしやすくなります。
警視庁の発表による「平成29年度交通事故の発生状況」において、法令違反別の交通事故件数上位5件は、
1. 安全不確認 …安全確認を十分に行わなかった
2. 脇見運転 …前方を見ないで運転する
3. 動静不注視 …相手の動きへの注意が足りない
4. 漫然運転 …ぼんやりしながら運転する
5. 運転操作不適 …ハンドル誤りやブレーキとアクセルの踏みまちがえなど
となっています。
これらはいずれも、疲労が蓄積して集中力や判断力が低下しているときに発生する可能性が高いです。
居眠り運転の可能性が高まる
長時間の運転で休憩をとらずにいると、同じ姿勢を継続してしまうことや、高速道路などでは長時間景色が変わらず単調になることにより眠気を誘い居眠り運転の可能性が高まります。
居眠り運転が事故に直結することは言うまでもありません。
エコノミークラス症候群になることがある
長時間の運転で休憩を取らずにいると、同じ姿勢を続けていることにより、エコノミー症候群になることがあります。
エコノミー症候群とは、血行不良で足の静脈に血の固まりができることです。エコノミー症候群に陥ると最悪の場合、血の固まりが肺に流れ込むことにより、肺の血管を閉塞する肺閉塞になり、生命の危険が生ずる場合もあります。
休憩が必要となる体の症状・サインとは?
運転をしていて疲れてくると、休憩が必要性を示すような体の症状やサインが出て来ることがあります。それらには、次のようなものが挙げられます。
あくびの回数が増える
体の疲れとは関係なくあくびが出ることはありますが、あくびの回数が増えるときは眠気を伴っている場合が多く、判断力が低下している可能性があります。
まばたきの回数が増える
まばたきについても同様に通常の状態でも起こりますが、まばたきの回数が通常に比べ増えているときは目が疲れている可能性があります。
肩がこる
肩こりが起こる原因は、筋肉が緊張して固まり、血管が圧迫されて血流が悪くなることで、老廃物などが筋肉中に貯まることで発生します。
足がむくむ、重くなる
足がむくむ、重くなるなどの症状は、同じ姿勢を長時間続けることにより、血液が足に溜まることが原因で起こることがあります。
これらの症状が出てきた場合は、無理をせずに休憩をするなどの対応をしましょう。また、運転を楽しんでいるときや集中している際には気づかない場合もありますので、定期的に自分の体の状態を確認するようにするのも大切です。
運転中での休憩の目安・頻度・タイミングとは

グーネット編集チーム
運転中での休憩の目安となる頻度やタイミングはどれくらいなのでしょうか?
一般道路を運転する場合と高速道路を運転する場合の、それぞれについて見ていきましょう。
一般道路を運転する際の休憩の目安・頻度・タイミング
バスやトラックなど仕事で運転する場合、連続して運転する時間の限度が厚生労働省による「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」で定められています。
それによると連続運転時間は4時間が限度で、その後に30分の休憩をする。もしくは、運転時間を分割し、それに応じた休憩時間を1回につき10分以上とすることもできるとされています。
ただし、これは運転に熟練したプロのドライバーに適応される基準です。
一般の人の場合は、これよりやや余裕を持った運転時間・休憩時間にすると良いでしょう。
高速道路を運転する際の休憩の目安・頻度・タイミング
高速道路でバスなどの車両を運転する際には、国土交通省の「高速乗合バス交代運転手の配置基準」により、連続運転時間の限度の目安は「おおむね2時間まで」とされています。
これについても、高速乗合バス交代運転手といったプロのドライバー向けの基準のため、一般の人は、やや余裕を持って休憩をとるのがおすすめです。
運転中に休憩をする際の休憩時間の目安と上手な休憩方法
運転中に休憩する際の休憩時間はどのくらいを目安にすれば良いのでしょうか?
休憩時間の目安
運転中の休憩時間は、上記で見たプロのドライバーについて定められた厚生労働省の基準では
・4時間の連続運転で30分以上
・分割した場合でも1回に10分以上
となっています。
ただし、これはプロのドライバーについての基準ですので、一般の人は、もう少し余裕を持って休憩しましょう。
また、運転した時間によらず、体調の状態によっては通常よりも疲労が溜まることもあります。
上記で見た「休憩が必要となる体の症状・サイン」が現れた場合には、たとえ運転時間がそれほど長くない場合でも、休憩するように心がけましょう。
上手な休憩方法
休憩をする際には、体を覚醒するために、クルマの外へ出て新鮮な空気を吸いましょう。
また、軽く体を動かして血液の循環を促すことも、疲れを取るために効果的です。
眠くなりそうな場合には、コーヒーや紅茶などを1杯飲み、カフェインを摂取することも眠気予防の効果があります。
眠くなった場合には、思い切って仮眠することも眠気覚ましの効果があります。
ただし、仮眠後は、脳は覚醒していても体はまだ寝ていることがあります。
仮眠から目覚めたあとは、クルマから降りて体を動かし、体もしっかりと目覚めさせましょう。
まとめ
長時間の運転で休憩を行わずにいると、眠気や疲れが溜まり、重大な事故に繋がる可能性があります。長時間運転をする場合は、適切なタイミングで休憩を取り、疲れを溜めないように心がけることが大切です。
最近では、高速道路のサービスエリアや一般道における道の駅も充実しています。
サービスエリアや道の駅をゆっくりと見て回ることも、休憩の方法としてはおすすめです。