ドライブ
更新日:2019.11.12 / 掲載日:2019.11.06
クルマの運転に役立つ危険予知トレーニングとは

グーネット編集チーム
クルマを運転していると、さまざまな場面で危険を感じることがあると思います。いくら自分が安全運転を遵守していても、交通事故に巻き込まれる危険性を秘めています。
では、交通事故に遭わないようにするには何に気を付ければ良いのでしょうか。
ここでは、交通事故を回避するための、危険予知トレーニングについて説明します。
危険予知トレーニングとは何か
「危険予知トレーニング」とは「なぜ、交通事故が起きるのか原因を理解し、危険な状況でも的確な判断をして、交通事故を未然に防ぐための知識を習得するトレーニング」を指します。
交通状況がかかれたイラストや映像などの設問に対して、この場合に予測できる危険性にはどんなものが考えられるか、またどのように運転すれば安全に走行できるのかを回答していくトレーニング方法です。
トレーニングで使用する設問は、さまざまな交通事故の事例や当事者のその時の判断や行動を分析し作られており、運転中に起こりうる交通事故を予測、未然に防ぐために必要な危険回避能力を高めることを目的としています。
現在、「危険予知トレーニング」は全国の各種団体や社団法人をはじめ、JAFや自動車ディーラー、運輸会社などでも講習会が開催されています。HP上に無料で設問を掲載しているところもあります。
危険予知トレーニングにはどのような問題・設問があるのか
危険予知トレーニングでは、以下のような場面を想定したイラストや動画が用意されています。
・住宅地の走行する場面
・市街地の走行する場面
・高速道路を走行する場面
・カーブを走行する場面
・バイクと走行する場面
・自転車と走行する場面
・夜間走行する場面
・雨天走行する場面
・駐車する場面
・交差点を通過する場面
・トンネルを走行する場面
これらの場面に対して、自分だったら「何に注意するか」「どこに危険が潜んでいる」を答え、その判断(答え)から傾向を読み解き、実際の事例や模範となる行動・判断を挙げて、交通事故に巻き込まれないための回避方法・危険予測を習得します。さまざまなシーンを実際に意識しておくことで、実際にそのシーンに遭遇した際に適切な行動がとれるようになります。
クルマの運転における危険予知の重要性
では、前述のクルマの運転における危険予知の重要性について見ていきましょう。
運転に必要な3要素は「認知」「判断」「操作」です。これらの要素が間違って処理されると「認知ミス」「判断ミス」「操作ミス」が事象となって現れます。
なかでも事故の原因の7割が「認知ミス」と言われていて、これを防ぐことが交通事故を回避することに繋がります。
そのため、瞬時に「認知」と「予測」をし認知ミスを回避する、危険予知が重要になってくるのです。
実際の交通事故の事例などを通して危険予知トレーニングをすることで、予測の精度を高め、判断や操作の反応時間を短縮していきましょう。
クルマの運転での危険予知能力を向上させる方法

危険予知トレーニングをする時間が取れない方は、実際にクルマを運転している時に危険予知能力を向上させる方法を試してみてください。
まず、運転時のさまざまな交通状況から、自分自身がどこに危険性を感じ、その上で次に何が起こりうるのかを予測します。そして相手(クルマ・バス・タクシー・バイク・自転車・歩行者)の目線で、相手がどういった行動を取るのかを予測します。これらのことを普段から意識(予測)しながら、運転することが、もっとも実践的な危険予知能力を向上させる方法です。
繰り返し予測と周囲の行動パターンを分析することで、自ずと危険予知の精度が高まるでしょう。
時間の許す方は、「危険予知トレーニング」講習会の受講のチャンスがあれば、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
他の人の意見や考えを聞いてみると、自分では思いもよらなかったことが危険に繋がるなどの発見があり、危険予知の感性が高まり、危機回避能力の向上が期待できます。
まとめ
危険予知トレーニングについて、お分かりいただけたでしょうか。
なぜ、交通事故が起こってしまうのか傾向をみてみると、その7割が最初の「認知ミス」によるものだと分かりました。7割にも上る「認知ミス」を精度の高い「予測」で補うためにも、交通事故の事例に基づいた設問と読み解き、事故を未然に防ぐ危険予知能力を習得するのが「危険予知トレーニング」です。
普段からクルマの運転をする際にも予測をして、危険を回避できるように「危険予知トレーニング」を実践しましょう。
交通事故を回避するためには一人でも多くのドライバーが「危険予知トレーニング」を知って実践することが大切だと言えるでしょう。