ドライブ
更新日:2020.06.09 / 掲載日:2020.06.09
煽り運転をされたらどうしたらいい?被害を拡大させないための適切な対処法を解説!

グーネット編集チーム
些細なことがきっかけで暴行など、煽り運転の被害を受ける方が増えています。実際に煽り運転をされてしまった場合、どのように対処するのが有効なのでしょうか。
この記事では、煽り運転を受けた際、被害を最小限に抑えるための対処法をご紹介します。
煽り運転されたら「焦らず落ち着いて」行動しよう
チューリッヒ保険会社の実態調査によると、70%以上のドライバーが煽り運転を受けたことがあると回答しています。煽り運転の被害内容には以下のようなものがあります。
・車間距離を詰められ、速く走るよう挑発された
・車体を幅寄せし進路妨害された
・執拗にクラクションを鳴らされた
・前に割り込んできて急ブレーキを踏まれた
このような煽り運転を受けた場合、焦らずに落ち着いて行動することが重要です。
以下に煽り運転の防止策から受けた際の対処をまとめましたので、見ておきましょう。
車線変更をして道を譲る
まずは、煽られる対象とならないことが大事です。あまり速度を出さずに追い越し車線を走行し続けると、煽り運転のターゲットとなってしまうことが多いようです。片側2車線以上の道路では、車間距離を詰めてくる後続車がいる場合、車線変更をして道を譲りましょう。
十分な車間距離を保つ
前の車が急ブレーキや蛇行運転をしている場合は、十分な車間距離を保つようにしましょう。相手の動きが読めないときは、どのような行動を取られても危険を回避できるだけの車間距離を空けておくことが大切です。
その場で緊急通報する
幅寄せや前に割り込んでの急ブレーキ、信号待ちで怒鳴りこんでくるなど、身の危険を感じた場合はその場で110番通報しましょう。このような緊急時には、携帯電話の使用は道路交通法違反にはあたりません。同乗者がいる場合は、通報を依頼するなどしてすぐに警察に知らせましょう。
安全な場所へ避難・停車する
片側1車線の道路など道を譲れない所で煽り運転を受けている場合や、相手があまりにしつこいときには安全な場所へ避難しましょう。近くのコンビニやガソリンスタンド、高速道路であればパーキングエリアやサービスエリアに立ち寄るなどが有効です。
クラクションを鳴らさない
煽り運転をしてくる人に対してクラクションを鳴らすと、感情を逆なでして余計に危険運転行為がエスカレートする可能性があります。クラクションは鳴らさないようにしたほうが状況が悪化しないケースは多くあります。
急に停止しない
煽り運転を受けたからといって、急停止や急ブレーキは危険です。後ろから煽ってくる車に追突されたり、無関係な車を巻き込んでの追突事故につながったりする可能性があります。
鍵・窓を閉めて外に出ない
最近では、煽り運転の加害者が信号待ちを利用してこちらの車に近寄り、怒鳴ったり暴行を加えたりしようとすることがあります。煽り運転を受けた場合は車の鍵・窓を閉め、どれだけ車体を攻撃されても決して外に出ないようにしてください。
絶対に煽り返さない
煽られたから煽り返すというのは、一番してはいけない行為です。相手の感情を逆なでし、さらに危険な煽り行為にエスカレートすることも考えられます。なによりも、あなた自身が煽り運転の加害者になってしまいます。煽り運転を受けても「売られた喧嘩は買わない」という姿勢を貫きましょう。
何が原因?煽り運転の誘発行動を知って対策しよう
煽り運転は、煽られる側にも何らかの原因がある場合もあります。交通の流れに乗って走行していれば煽り運転に遭う確率を減らすことができるでしょう。煽り運転を誘発しやすい行動を理解し、安全運転を心がけましょう。
急な進路変更・割り込み
後方確認を怠ったり「入ってしまえば入れてもらえる」と思って車線変更をしたりすると、相手によっては腹を立て、煽り運転を開始するというケースもあります。「急いでいる」「次の信号で右折レーンに行かなければならない」など理由はあるかもしれませんが、車線変更の際は、しっかりと後方を確認してゆとりある動きを心がけてください。
急ブレーキ・急発進
急ブレーキや急発進などの突然の動作は、周りを走行する人を驚かせてしまい、危険です。特に急ブレーキは、後続車にも連鎖していきます。周りに危険を与えないよう運転に集中して余裕をもった対処ができるようにしておきましょう。
追い越し車線での継続的な走行
煽り運転が起こる原因の一つに、追い越し車線を走り続けていることがあります。追い越し車線を走り続けるのは「通行帯違反」という道路交通法違反となり、原則として走り続けてはいけません。追い越しを終えたら走行車線に戻るという基本的なことを守るだけで、煽り運転の被害を受ける確率が大幅に下がります。
お礼ランプへの意識低下
急な進路変更や、合流で入れさせてもらったときなど、後ろの車に対して「お礼」をしないことも煽り運転につながることがあります。会釈や手を挙げる動作をしても、後ろの車から見えず、「譲ったのに無視された」と感じさせてしまう場合もあります。
このような場合には、ハザードランプで「ありがとう」「ごめんなさい」の意思表示をおこなう「サンキューハザード」をするのが良いでしょう。サンキューハザードが浸透している地域や運転者は多いので、一定の効果があります。
誤解!煽り運転で通報されたらどうなるの?

グーネット編集チーム
最近では煽り運転に対する問題意識が高まり、過剰に反応してすぐに通報してしまうケースも少なくありません。自分では煽っているつもりはないのに、相手に煽り運転として通報されてしまったときは、どのように対処すれば良いでしょうか。
危険性や緊急性がない、あるいはドライブレコーダーの映像など証拠がない通報では、個人が特定できた場合でも警察から事情を聴かれる程度で済むことがほとんどです。
注意点ですが、面倒だからといって煽り運転を認めて安易に謝ることは避けたほうが無難です。
「危険性帯有者」と認識されると、違反点数が規定に及ばなくとも免許の停止や取消の処分を受ける可能性があります。自分に非がない場合は、毅然とした態度で対応しましょう。
まとめ
今回は、煽り運転の被害を拡大させないための対処法を解説しました。
煽り運転をされてしまった場合は、まずは冷静になり、「車線変更でやり過ごす」「安全な場所に停車する」などの対処をしましょう。
また、煽られる側にも何らかの原因がある可能性があるため、サンキューハザードを使う、右車線を走り続けないなど、日頃から気を付けて運転をおこない、なるべく煽り運転に遭わないよう配慮しましょう。