ローカライズ
更新日:2019.12.16 / 掲載日:2019.07.31
福祉車両(介護車・自操車)とは?運転装置の種類や改造の最新事情~

グーネットでは、数多くの福祉車両が掲載されています。
福祉車両とは、どんなクルマかご存知ですか?
ここでは福祉車両の概要をはじめ、介護車や自操車の紹介、そして、今後さらに注目されると考えられる自操車の装備の種類について解説します。
福祉車両とは?車両の種類・分類(介護車・自操車)を解説
「福祉車両」とは、お年を召された方・お身体の不自由な方が使いやすい様、工夫・改造等が施されているクルマの事です。
福祉車両には、大きく分けて以下の二つに分類されます。
1.介護車
介護車は、介護車両とも呼ばれ、座席シートが回転・昇降したり、車椅子に着座したまま乗降する事が出来る装置がついている等、介護される方・また介護をする方のサポートをする為の工夫・改造がされたクルマです。
2.自操車
自操車は、お身体が不自由な方にも快適な安全運転をして頂ける様にする為、お身体の状態に最適な運転機能装置・装備を整えたクルマです。
特に自操車は、昨今の相次ぐ痛ましい交通事故を受けて様々なユーザーの交通安全についての議論が加速する中、注目されています。
今回は、様々な「自操車」の装備を紹介して参ります。
自操車の装備の種類
両足が不自由な方用
「手動装置」と一般的に呼ばれる装置です。
コラム吊下げ式とフロア式に分類されます。
コラム吊下げ式
フロア式
どちらもコントロールレバーを前後させアクセルを操作するタイプです。車種によって装置の構造を使い分ける必要があります。
右足が不自由な方用

「左アクセル」と一般的に呼ばれるものです。
オルガン式と吊下げ式の2種類に分けられます。両方とも左右のペダルが簡単に切り替わるシステムで、健常者の方も問題なく使用できます。
オルガン式
左アクセルを使用する場合、右側がロックされる構造です。吊下げ式
吊下げ式の特徴はどちらかを使用すると片方が跳ね上げや取り外しになっており、フリースペースが確保されます。
片腕が不自由な方用
ハンドルとウインカーの装置があります。
ハンドルについては、片手で楽に操作できるように旋回装置を取り付けます。
旋回装置は様々な形状ありお身体の状況に応じて選ぶ事が出来ます。
ウインカーについては、通常は右側に付いているウインカーレバーですが、それを左手で操作可能にする左ウインカーレバーがあります。
福祉車両(自操車)の購入・改造時の税金について
補助装置の中には、購入時(納車時)に装着されているクルマは、車両及び改造費全体が非課税となるものがあります。ただし上記の補助装置の場合でも、一般のクルマを購入してその後改造を行う場合には、当初の車両費は課税となり、改造費のみ非課税となります。
自動車税/軽自動車税/自動車取得税の減免措置は各自治体によって異なります。詳しくは最寄りの都道府県税事務所にお問い合わせ下さい。
福祉車両、とりわけ自操車の今後の未来には様々な可能性があります。
今回ご紹介しました自操車の装備はあくまで運転補助装置でしたが、今後は電子制御技術により、従来のハンドル・ペダルによる運転から大きく変革する可能性があります。自動運転が進化したモビリティの時代が深まっていくとすると、障害者用補助装置、もしくは「福祉車両」という概念そのものがなくなるのかもしれません。
他方、障害者用駐車スペースを健常者が占領する等、ノーマライゼーションの考え方が浸透していない等の課題があるのも事実です。特に北海道は降雪等、他の地域にはない交通状況がある為、交通安全とともに福祉車両を用いている方々への特段の理解・配慮が必要になるでしょう。