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更新日:2022.09.15 / 掲載日:2022.09.15
パガーニ 新型ユートピア発表 V12ツインターボ搭載スーパーカー


イタリアに拠点を置く自動車メーカー「Pagani Automobili(パガーニ・アウトモビリ、以下パガーニ)」は現地時間の9月12日、新型スーパーカー「ユートピア」を世界初公開した。同モデルは99台限定で生産され、価格は未公表。最初の生産枠は既に完売しているという。
「ゾンダ」「ウアイラ」に続く第3のクリエーション 運転する喜びを得られるシンプルで軽量なモデルを追求

パガーニでは1992年の創立以降、「ゾンダ」「ウアイラ」というハイパーカーを世に送り出しており、ユートピアはそれらに続く第3のクリエーションに位置付け。同モデルの開発において、ブランド設立者でありデザイナーでもあるオラチオ・パガーニ氏は顧客らに聞き取りを行い、“シンプル”“軽量”“運転する喜び”の3つをキーワードに選出。新型車の開発はC10プロジェクトという名で進められ、敢えて時代の流れに逆らう形でハイパワーのガソリンエンジンを搭載したユートピアが完成したという。なお、車種名は1516年の哲学者トマス・モアの著書にある“理想郷”を由来としている。
メルセデスAMG製6.0L V12気筒ツインターボエンジン搭載 エクストラック社製7速MTを組み合わせる

搭載するエンジンは、メルセデスAMG製6.0L V12気筒ツインターボガソリンエンジン。パガーニのために特別製作されたもので、最高出力864hp/6,000rpm、最大トルク1,100Nm/2,800~5,900rpmというハイパワーを生み出す。トランスミッションは、モータースポーツ用トランスミッションの製造を手掛けるイギリス・エクストラック社製の7速シーケンシャルを採用。さらに、パガーニが新たに開発した7速MTも用意し、どちらかを選択可能とした。なお、ドライバー自身がギアチェンジを行うことにこだわり、効率的ながらドライバーが加速のペースを決められないとしてDCTは採用しなかったという。

シンプルな美を追求したフォルム





ユートピアのデザインは、キーワードの一つである“シンプル”を追求。ウアイラの流れを汲む全体的なデザイン、ゾンダを彷彿とさせる縦置きのリアライトなど、これまでのパガーニモデルを踏襲しつつも、流れるような曲線的なシェイプや、フロントガラスからウィングやボンネットに見られる柔らかな輪郭などにより、これまでのモデルとは異なる存在感を放つ。このシェイプを作り上げるために6年間の月日を費やしたという。
フロントグリルのラジエーター前方にウィングレットを、ルーフとリアには大型のエアインテークをそれぞれ配し、洗練されたビジュアルを作り上げた。なお、素材には既存の物に比べて38%の強度向上を実現したカーボンファイバーをはじめ軽量素材を多用し、重量は1,280kgに抑えられている。







タイムレスなデザインのインテリア




インテリアはタイムレスなデザインをねらい、独創的に仕立てた。車内の景観を考慮して大型のスクリーンを採用せず、計器類は純粋なアナログ仕様とした。ステアリングホイールは全てアルミの無垢材を、ペダルも金属のブロックから作るなど、敢えてむき出しのデザインとし、洗練された創造性を表現している。
主要諸元

乾燥重量:1.280Kg
パワー出力:864 HP (635 kW) / 6,000rpm(18 °Cにおける)
最大トルク:1100 Nm/2,800-5,900rpm
エンジン:AMG製6.0リッター・V型12気筒ツインターボ
総排気量:5,980cc
ギアボックス:Xtrac製の7速シーケンシャルか、新開発の7速マニュアルトランスミッション
自動ギアボックスまたは真のマニュアルを選択できる
ボディ構造:モノコック Carbo-Titanium HP62 G2、Carbo-Triax HP62
フロント&リア:CrMo合金銅製のチューブラーサブフレーム
ブレーキ:ブレンボ製 カーボンセラミック4ベンチレーテッドディスクブレーキ、
フロント:410x38mm、6ピストンモノリシックキャリパー、
リア:390x34mm、4ピストンモノリシックキャリパー
ホイール:APPモノリシック・アルミニウム合金鍛造 、フロント21インチ、リア22インチ
タイヤ:型式:フロント ピレリ Pゼロコルサ 265/35 R21、リア:25/30 R22
低温時の走行に適したPirelli SottoZero(ピレリ・ソットゼロ)
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