三菱「ミニキャブ ミーブ」一般販売再開　使い勝手高めた軽商用EV

　三菱は10月13日、ワンボックスタイプの軽商用電気自動車「ミニキャブ・ミーブ」の一般販売を11月24日より再開すると発表した。メーカー希望小売価格は、2,431,000円～2,453,000円（消費税込）。

カーボンニュートラル目指す現代社会に需要増加

　国内メーカー唯一の軽商用EV「ミニキャブ・ミーブ」は、2011年12月より配送業などを中心に販売してきたが2021年3月末に生産を一旦終了、一部法人向けとして販売を続けていた。現在、カーボンニュートラル社会の実現に向けて各方面で脱炭素化の取り組みが加速し、サステナブルな事業活動を展開する物流関係や自治体などで軽商用EVの需要が高まっていることから、今回の一般販売再開が決定した。

　同モデルは、総電力量16kWhの駆動用バッテリーと「アイ・ミーブ」で実績のあるEVシステムを搭載し、一充電あたりの航続距離は133km（WLTCモード）。軽商用バンの77%のドライバーが1日あたりに走行する距離は65km未満（三菱調べ）であるとし、主に移動範囲が限定される配送業などで使用されているという。なお、AC200V（15A）での普通充電では約7時間で満充電となり、業務終了後に充電すれば翌日の業務開始時には満充電状態で使用できる。

　また、駆動用バッテリーの電力をより有効に使うため、回生ブレーキ機能によって減速時にはモーターが発電機として働き、回収した電気を駆動用バッテリーに戻して充電。電力消費を抑える「ECO」、通常の「D」、回生ブレーキの効きを強めた「B」、計3つのドライブモードを設定しており、運転状況によって任意で選択可能とした。

最大積載量350kg　ユーティリティナット標準装備で使い勝手アップ

　今回の販売再開に伴い、一部改良が加えられた。車内10ヶ所にユーティリティナットを標準装備として備え、荷物を固定するためのフックや荷室を仕切るレールなどを設置しやすくして、用途に合わせたアレンジを可能にした。また、暗所でヘッドライトを自動点灯するオートライトコントロール、ASC（Active Stability Control、横滑り防止装置）などを追加し、安全性も高められている。このほか、ルームミラー及びドアミラーの変更、メーター内インジケーター追加などの改良が加えられた。
　なお、積載性については駆動用バッテリーをフロア中央に配置するなど荷室容量を犠牲にしないレイアウトを採用し、大きな段ボール（600×450×600mm）を14個積みこめる容量を確保。最大積載量は350kgとしている。

メーカー希望小売価格一覧

※リサイクル料金、保険料、消費税を除く税金、登録・届出等に伴う費用は含まない

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