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更新日:2022.10.25 / 掲載日:2022.10.25

トヨタ 新型「bZ3」中国で発表 BYD&一汽トヨタと共同開発

(写真左から)トヨタ bZ3、bZ4X
(写真左から)トヨタ bZ3、bZ4X

 トヨタは10月24日、BEV専用プラットフォームを導入したbZシリーズ第2弾となる「bZ3」を中国で発表した。同モデルはトヨタとBYDの合弁会社であるBTET(BYD TOYOTA EV TECHNOLOGYカンパニー)と、一汽トヨタが共同開発し、一汽トヨタからの生産・販売を予定している。

3社連携の強みを生かして開発 「世界最大のBEV市場」中国へ展開

 新型bZ3は、現在、世界最大のBEV市場となっている中国での展開を目指し、3社連携で開発。トヨタのデザイン、生産、技術、品質管理等の分野から100名以上のエンジニアが参画し、BYDや一汽トヨタのエンジニアと開発体制を構築して製品化が進められたという。

 今回の新型車には、3社が持つ強みを注入。世界に先駆けてハイブリッド車の量産を実現し、グローバルにおける電動車の累計販売台数が2,000万台超という実績を持つトヨタの先進的な電動化技術に、eプラットフォーム3.0など電動車のコア技術を保有するBYDの電池技術、中国で充実した生産・販売・サービス体系を構える一汽トヨタの生産体制を組み合わせ、新たな価値と体験を提供するBEVを完成させたと自負している。

BYDのリチウムイオンLFP電池にトヨタの電動化技術をミックス 最大航続距離は600km超に

トヨタ bZ3 画像1
トヨタ bZ3

 新型bZ3に搭載する電動システムは、BYDのリチウムイオンLFP電池(リン酸鉄リチウムを使用)がベース。これにトヨタが長年HEV開発を通じて蓄積してきた電動化技術と経験を融合し、電池構造、冷却システム、制御システムと安全監視システムを新たに設計。品質・効率性・安全性に長けた電動システムを作り上げたとしている。これにより、同モデルの最大航続距離は600km超におよぶという(CLTCモードに基づく測定値)。また、電池の耐久性については、「10年後でも90%の電池容量を維持すること」を開発目標に掲げ、電池劣化抑制に努めたとしている。

 また、プラットフォームはトヨタのBEV専用「e-TNGA」を採用して低重心を図り、優れた操縦安定性と気持ちの良い走りを実現した。また、筋肉への負担が少ない姿勢が取れるドライビングポジションを追求し、遠距離運転の疲労軽減にも配慮されているという。さらに「走る」「止まる」「曲がる」といった走りの特性においては、トヨタの80年以上にわたる経験やモータースポーツで培ったノウハウを活用し、アクセル、ブレーキ、ステアリング作動特性の最適化を図ったとしている。

家族や友人と楽しめる「Family Lounge」が開発コンセプト

トヨタ bZ3 画像2

 新型bZ3は開発コンセプトに「Family Lounge」を掲げ、クルマを家族や友人と一緒に楽しい時間を過ごせる空間と捉えて、快適な室内空間を目指した。

 デザイン面では、車両のフロント部にbZシリーズの特徴的なハンマーヘッド形状を採用し、BEV専用パッケージによるロングホイールベースとファストバックのロングキャビンを組み合わせた伸びやかなサイドシルエットに仕立てた。また、ソリッドな力強さと抑揚豊かな断面の変化が一体となった全体の造形によって、リニアなスピード感と流麗なエレガントさを表現している。そしてバンパーのコーナー部分には風の流れを考えたエアガイドとエアカーテンを強調し、フラットなドアハンドルを採用、アルミホイールやリヤバンパー周りを空気抵抗の抑制に効果のある形状とし、Cd値0.218という空力性能を実現した。

 インテリアでは、縦型の大型センターディスプレイを中心に据え、それを取り囲むようにトレイ型のコンソールを一体化させたデザイン(「デジタルアイランド」と呼称)を採用。ワイヤレス充電、スマートフォンとマルチメディアとの連携機能といった、デジタルなライフスタイルに欠かせない装備を備えた。また、エアコンやオーディオ、トランク操作といった主要操作を大型ディスプレイに集約、音声認識機能も搭載し、利便性と先進性を大幅に向上させている。

今回の発表では、新たなbZシリーズの開発中車両のシルエット写真も公開された
今回の発表では、新たなbZシリーズの開発中車両のシルエット写真も公開された

主要諸元

全長4,725mm
全幅1,835mm
全高1,475mm
ホイールベース2,880mm
Cd値0.218
乗車人数5
電池種類リチウムイオン電池(正極にLFPを採用)

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