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更新日:2022.10.26 / 掲載日:2022.10.26
ロールスロイス ブランド初のEVクーペ「スペクター」発表

ロールス・ロイスは現地時間の10月18日、ブランド初の電気自動車(EV)となる新型クーペ「スペクター」を発表した。同モデルは2023年第4四半期より納車開始予定。
贅を尽くした「ウルトラ・ラグジュアリー・スーパークーペ」





新型スペクターのボディサイズは全長5,453mm×全幅2,080mm×全高1,559mmでホイールベースは3,210mm。ブランド自ら「ウルトラ・ラグジュアリー・スーパークーペ」と称する、圧巻の豪華さを備えながらも走りの性能も追求したデザインが特徴だ。
フロントでは、より滑らかで周囲との段差が抑えられたパンテオン・グリルが目を引く。ステンレススチール製のグリルは延べ830時間に及ぶデザインモデリングと風洞実験を経て開発され、Cd値0.25という空気抵抗係数を達成。これによりロールス・ロイス史上最も空力性能に優れたモデルとなっているという。
灯火類では、シャープなデザインのデイタイムランニングライトが車両のワイド感を強調。その下のヘッドライトはダーククロムのハウジングに収められ、スモークされているように見える。
サイドビュー下側のラインは「ワフト・ライン」という、ヨットのデザインから着想を得たもの。マジック・カーペット・ライドの感覚を視覚的に表現し、前方に進みながら上に向かう緩やかな曲線が、加速するパワーボートの船首が緩やかに持ち上がる様子をイメージしているという。
足回りは、車体のスケールに対するバランスを取るため、ロールス・ロイスの市場投入モデルとしてはおよそ100年ぶりという23インチの大径ホイールを採用した。




夜空の神秘を表現したインテリア




室内は、夜空の永遠の神秘からインスピレーションを得たというビスポークを施した。ドアは4,796個の淡く光る星を組み込んだスターライト・ドアを用意。ダッシュボードの助手席側に設けられたイルミネーテッド・フェイシアは、SPECTREのロゴを囲む5,500個以上の星の集まりが運転中に輝きを見せるという仕様だ。
また、デジタルアーキテクチャー「SPIRIT」は車両の各種機能の管理に加え、アプリケーション「Whispers」と接続することで多様な情報を得ることができるという。
このほか、フロントシートは英国のテーラリングにインスピレーションを得たデザインを採用。オーダーメイドのステッチや刺繍、パイピングといったディテールも、入念にデザインされている。
パワートレインは暫定値で約585PS 航続距離は約520kmに

走行性能については現在もテストが進められている状況のため暫定値としながらも、最高出力約585PS、最大トルク900Nm、0-100km/h加速は4.5秒を達成する見込みであるという。また、航続距離はWLTP準拠値で約520kmとしている。
ロールス・ロイスでは、2030年までに製品ポートフォリオ全体を完全な電気自動車にするという計画のもとに開発を進行。今回のスペクターの誕生が、ロールス・ロイスにとって歴史的な瞬間であり、電動化技術がブランドの卓越性を表現できる水準にまで達したことの証明になるとしている。
なお、新型スペクターの価格設定はカリナンとファントムの間に位置づけられる予定であるという。
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