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更新日:2022.12.10 / 掲載日:2022.11.27
新型タント ファンクロス 専用装備や内装・使い勝手をチェック!
スーパーハイトワゴンのヒットモデル「タント」がマイナーチェンジを実施。
その目玉となったのはアウトドアテイストで仕上げた新シリーズ「タント ファンクロス」が追加されたことだ。
抜群の使い勝手を誇るユーティリティ番長は遊びゴコロ溢れるニューカマーを迎えたことで、
どのような進化を遂げたのか? じっくりと確認してみたい。
●文:渡辺陽一郎 ●写真:月刊自家用車編集部
ギア感いっぱい! アウトドアルックの新シリーズが登場!

タントの選択肢を増やす
アウトドアグレードを追加
今は新車として売られるクルマの約40%が軽自動車。しかもそのうち50%以上がスーパーハイトワゴンが占めている。車内は広く4名で快適に過ごせて、いざ後席を格納すれば広々とした荷室が現れる。メリットだらけの万能モデルゆえに売れるのは当たり前だろう。
このスーパーハイトワゴンの主力を担うタントがマイナーチェンジを行った。細かな改良により商品力を高めたことに加えて、さらに注目したいのは、従来の標準ボディ車とエアロパーツを備えたカスタム車に続く第3のシリーズとして、外装をSUV風にアレンジしたファンクロスを加えたことだ。
ファンクロスのフロントマスクや側面には、ボディをガードするような樹脂パーツが装着される。ルーフレールも追加され、アルミホイールも専用のデザインになる。
内装はインパネを専用色にしているほか、シート生地は撥水加工を施したファブリックで、こちらの柄も専用にデザインされている。後席の背面と荷室のデッキボードには、防汚機能が備わり、屋外で使った用品も気兼ねなく積める工夫も盛り込まれる。
最新のタントらしくファンクロスは装備も充実。荷室の天井と側面にラゲージルームランプを装着したほか、後席の右側にはUSBソケットも備わり、荷室で作業する時の実用性も高い。このあたりの工夫は、キャンプなどで重宝するだろう。
また今回のマイナーチェンジでアームレストに収納機能をプラスしたほか、全グレードに後席のアレンジ性を高める変更も加えられるなど、より便利に使える工夫もプラス。長所だったユーティリティの向上にも余念がない。
価格性能アップが著しい
ターボ車を選ぶのはアリ
そして気になるファンクロス(FF)の価格は、ノーマルエンジン(NA)が172万1500円で、ターボは180万9500円になる。ターボは8万8000円ほど高い設定だが、本革巻きのステアリングホイールも装着され、アルミホイールのサイズも14インチから15インチにインチアップ。それらの変更を考慮するとターボの正味価格は約7万円ほどになる。NA車に比べると最大トルクが1・7倍に増強されるにもかかわらず、燃費は6%しか悪化しないことを考えれば、ターボを積極的に選ぶ意味は十分にあるだろう。購入を検討する場合は、ディーラーの試乗車で登り坂を走り、パワー不足を感じた時にターボを検討すればいい。
ちなみに標準ボディ車のXは、以前の価格が149万500円だったが、改良後は154万円に値上げされている。しかも運転席を前後に540㎜調節できるロングスライド機能は、以前は標準装着だったが改良後は2万2000円のオプションになってしまった。原材料費や輸送費が高騰したことによる苦肉の選択だろうが、経済性にも優れることも魅力だったタントだけに少し残念に感じてしまう。
DAIHATSU 新型タント ファンクロス
●発売日:2022年10月3日
●価格:172万1500〜193万500円
主要諸元(ファンクロス ターボ 2WD)
●全長×全幅×全高(㎜):3395×1475×1785 ●ホイールベース(㎜):2460 ●車両重量(㎏):940 ●パワーユニット:658㏄直列3気筒ターボ(64PS/10.2㎏・m) ●トランスミッション:D-CVT ●WLTCモード総合燃費:20.6
㎞/ℓ ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/リーディング・トレーリング(R) ●タイヤ:165/55R15










タントの姉妹車「シフォン」も最新モデルを投入!
SUBARU シフォン

タントのスバル版となるシフォンも一部改良を実施。電動パーキングブレーキなどの機能装備が設定されたほか、スバル軽モデル初となるディスプレイオーディオ(9インチ)が選べるようになった。ファンクロスに相当するグレードは設定されていないが、荷室アレンジなどの機能改良は同じ内容となっている。