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更新日:2023.06.30 / 掲載日:2023.05.25

EVソルテラが示す“スバルの走り”とは?らしさ息づくSUVに注目

クロストレック、インプレッサ、レヴォーグ eチューンなど、新型続々のスバル車。ところでそれ以外のクルマってどうだったっけ? 気になるスバルのラインナップをあらためてインプレッション!

●文:川島茂夫

SUBARU ソルテラ【SUV/BEV】

●価格:594万〜682万円 ●発表年月(最新改良):’22年4月(未実施)

 トヨタとの共同開発で生まれたEV専用車。e-SGP(e-TNGA)と呼ぶBEV専用のプラットフォームを新開発し、コンパクトなユニット式のパワートレーン・e-Axleを採用。トヨタのbZ4Xはリースのみだが、ソルテラは一般販売されている。

■主要諸元(ET-HS) ●全長×全幅×全高(㎜):4690×1860×1650 ●ホイールベース(㎜):2850 ●車両重量(㎏):2030 ●パワーユニット:前モーター(80kW/169Nm)、後モーター(80kW/169Nm) ●駆動用バッテリー:リチウムイオン ●WLTCモード一充電走行距離(㎞):487 ●タイヤ:235/50R20

BEVによる“スバルの走り”を新たに構築

走りの質感をはじめ
スバルらしさが息づく
 トヨタで販売されているbZ4Xとは基本構造を共用する姉妹車になり、両モデルの差異は内外装艤装とドライブモード設定、サスチューニングなど。駆動方式はFWDと4WDが用意され、4WDシステムは前後駆動それぞれにモーターを配したツインモーター式を採用している。

 BEVなので半ば当然だが、ソルテラは水平対向エンジンもシンメトリカルAWDもないスバル車である。また、安全&運転支援関連では定番のアイサイトではなく、スバルセーフティセンスを採用する。言い方を換えるならスバル特有のハードウェアに依存せずにスバルの走りの哲学を示したモデルでもあるのだ。

 最低地上高はフォレスターの220㎜に迫る210㎜。アプローチアングルなど悪路向け寸法諸元の有利さもアピールポイント。ハードな悪路は未試乗だが、スバルSUVのラインナップに相応しいスペックや機能を備えている。

 オンロードでの走りは運転ストレスを軽減する余裕や感性に馴染みのいい特性とファントゥドライブの融合が印象的だ。粘りの利いたちょっと硬めのサスチューンは、過不足なく操舵に素直なハンドリングと、揺れ返しなどの雑味の少ない乗り心地を示す。

 4WD車の動力性能はミドルSUVでもトップレベル。車重を意識させず、低速から高速まで繋がりよく伸びやかな加速が心地よい。それでいて過剰な反応が抑えられているのでコントロールに神経質になる必要はない。機敏にも優雅にもコントロールしやすい特性に仕上がっている。


 4WD車のWLTC満蓄電航続距離はET-SSで542㎞。走行環境にもよるが電欠の不安なく走れるのは400㎞程度までだろう。長駆レジャーにはハンデがあるのは否定できない。ただ、航続距離以外はスバルSUVを代表するに十分な資質を備えている。

エッジィでメリハリを効かせたデザインと空力特性を追求したフォルムが機能美を感じさせる。BEVだからといって特殊なフォルムにはせず、SUVとしての実用性も確保する。

【ココに注目!】X-MODEは電動ならではの精密制御

悪路踏破性とオンロードでのスポーティさやツーリング性能を兼ね備える。4WD車はおなじみのX-MODEを備え、ガソリン車では到達不能な高度な駆動制御を実施している。

【おすすめグレード】

ET-SS・AWD ●価格:638万円

 システム出力はFWD/AWDに大差はない。価格差は44万円になるがSUVとして選ぶならやはりAWD。上級グレードはアドバンストパークやプレミアムオーディオ等を備え価格も納得できるが、実用機能装備主体なら標準グレードでも十分である。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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