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更新日:2023.05.28 / 掲載日:2023.05.28

ブランド別・国産現役PHEVの魅力まとめ〜レクサス/ミツビシ/マツダ〜

トヨタだけじゃないぞ

実力派勢揃い! 国産PHEV大研究

プリウス、RAV4、ハリアーと、充実のPHEVラインナップを誇るトヨタ。そのトヨタ以外の国産車に目を向けると、同じPHEVでもそれぞれの個性があることがわかる。

●文:川島茂夫

当たり前だった「給油」が電動の可能性を拡大

いわばHEVの上位互換
走行感覚はBEVに近い

 BEV(充電式電動車)とICEV(内燃機車)の混合型がHV(ハイブリッド車)であり、電動の割合を別とすれば乗用車の主流はHVへと移行している。このHVに外部充電機能を加えたのがPHEV(プラグインHV)だ。

 現状販売されているPHEVはHV車の電動領域をバッテリー容量増や電動系の強化により拡大したモデルであり、短距離用途ではBEV的な運用も可能だが、用途的には補助レベルのもの。急速充電に対応していても満蓄電航続距離と充電時間を考えれば非効率であり、実用的とは言い難い。

 バッテリー容量増にしても駆動モーターの強化にしても価格上昇は避けられない。BEVに近いHVだからこそコスト面でもハンデを負う。ガソリンや軽油に対して税制面でも有利な電気を使えるというコスト面の利点があっても、現在の燃料価格では車両価格の差を埋めるのは実質的に不可能だ。つまり、経済性やコスパで選ぶモデルでもない。

 そのせいか参入メーカーも少なく、国産メーカーではトヨタ系とミツビシ、マツダの3社のみ。電動化技術を売りにしているニッサンにないのは興味深いところだ。

 ただ、BEVとほぼ等しい運転感覚を得られるのはPHEVの大きな特徴だ。純電動走行距離の延伸だけでなく、純電動でカバーできる速度領域と加速性能を拡大。その領域はハイブリッドシステムの形式にもよるが、一般的な実用走行なら電動で賄えるのが標準的。言い方を換えるならBEV特有のファントゥドライブを実用性の低下なしで得られるのがPHEVのセールスポイント。未来のファントゥドライブを一足先に楽しむくらいで選ぶのがベストだ。

【ブランド別】国産現役PHEVまとめ

国産PHEVはブランドごとに共通のメカニズムを採用。その特徴をまとめてみた。

【LEXUS】お家芸のHEVを発展させSUVの2モデルに投入

 動力分割機構を用いたスプリット式を採用。パラレル式とシリーズ式の特徴を備える。同系HVとの差異はバッテリー容量と駆動モーター出力となっているが、設定モデルはSUVのみであり、全モデルとも電動後輪駆動と組み合わされている。

大容量リチウムイオン電池を床下に配置。低重心化は走りの質感向上にも寄与する。ナビの目的地設定で自動的にEV/HVのモードを切り替える「先読みエコドライブ」を搭載。
NX/RXともに2.5ℓ直4エンジンを搭載。駆動方式は4WDのみが設定されている。

【MITSUBISHI】エンジンも駆動に関与するが主役を張るのは電気モーターだ

 エンジン直動機構を備え高速巡航ではパラレル式として稼働するシリーズ/パラレル式を採用。基本システムはシリーズ式であり、パラレル制御時以外の駆動力はすべて電動モーターでまかなう。走行性能面ではBEVとほぼ同じと理解してもいいだろう。

強力な前後モーターを搭載。エンジン停止のEV走行/エンジンで発電するシリーズハイブリッド走行/エンジン駆動+モーターアシストのパラレルハイブリッド走行を自動切り替える。
2.4ℓ直4“MIVEC(可変バルタイ機構)”エンジンを搭載。一定条件下で前輪駆動も担う。

【MAZDA】パラレル式HEVをベースにエンジン走行にもこだわる

 トルコンレス8速ATの上流に駆動モーターを配置した2クラッチ型のパラレル式を採用。エンジンの出力特性に対応した電動モーターなど、純電動走行距離だけでなく、パラレル式ならではのICEVのドライビングの楽しさの向上も図った設計が特徴だ。

e-SKYACTIV PHEVは、前からエンジン(188PS)=クラッチ=モーター(175PS)=クラッチ=トランスミッションという配置。システム出力は323PSと公表されている。
直4のSKYACTIV-G2.5を縦置き搭載。ミッションは新開発のトルコンレス8速ATだ。
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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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