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更新日:2023.06.29 / 掲載日:2023.06.29
ロードスターだけじゃない! マツダの「人馬一体」を体現するスポーティなモデル達
クルマの呼称にしばしば冠される「スポーツ」の4文字。その意味合いは時代とともに変遷し、ブランドによって解釈も様々だが、現代の「スポーツ」はスパルタン/ストイックといった文言とは無縁のものがほとんど。では、速さ一辺倒ではない現代の「スポーツ」とは何か。その魅力に迫ってみよう。
●文:川島茂夫
MAZDA
いわば全車がスポーツプレミアム志向
1999年に組織としてのマツダスピードが消滅して以来、マツダには直系カスタマイズブランドがない。とはいえマツダにはスポーツモデルがないとも言い難い。もちろん、ロードスターがある、という意味ではない。
マツダが掲げる走りの哲学「人馬一体」はマツダ車全体の設計や走行性能の基本になっている。極端に表現するなら全車がスポーツモデルなのだ。速さや限界性能を基準にすればライトスポーツ相当だが、要はファントゥドライブは走りの基本性能として織り込まれているので改めて付与する必要はないということ。スポーティな設定はキャラの強化くらいだ。

全モデルに共通テーマを適用
現在のマツダのラインナップは基本的に共通のデザインテーマ/共通のドライブフィールで貫かれている。「魂動デザイン」と「人馬一体」だ。2つのキーワードにはスポーツ的な価値観が内包されているためスポーツは当然の要素であり、さらなる上乗せがしづらいとも言える。
【ガチ勢】伝統的「スポーツ」派・『ロードスター』
純粋な速さにもこだわって動力性能/運動性能を追求したモデル。スポーティグレードではなくスポーツカーと呼ぶべきタイプだ。
ロードスター

操る楽しさを象徴する現役バリバリのブランド遺産
「人馬一体」の象徴となるのがライトウェイトFRスポーツカーのロードスターだ。小型軽量コンパクトな車体を利してスポーツモデルの標準に比べて小さな出力のパワーユニットでもスポーツ走行の醍醐味を味わえるのが特徴である。ソフトトップのロードスターとリトラクタブルトップのロードスターRFの2系統構成になっている。
搭載パワーユニットはロードスターが1.5ℓ、ロードスターRFが2ℓ。動力性能面ではロードスターRFが上位設定になるが、スポーツ純度ではロードスターだ。小排気量エンジンの性能を引き出す楽しみもあるが、一番のアドバンテージは軽量さ。その象徴として開発されたのが特別仕様の990Sで、車重は990㎏。ブレンボ製対向4ピストンフロントブレーキやレイズのアルミホイールを採用して操る楽しみを追求している。



CX-60 エクスクルーシブスポーツ/プレミアムスポーツ
【SUV】 ■ディーゼルハイブリッド ■PHEV
●価格:505万4500〜584万6500円/547万2500〜626万4500円
ベース比 0万円 ※エクスクルーシブモダン/プレミアムモダンとの差額

ポイント解説
スポーツか、モダンか。
デザインや仕上げの好みに対応
ラグジュアリー系統のモダン系に対応するスポーティ系統がスポーツ系である。黒基調の21インチホイール、ガーニッシュやサッシュモールディング、ハニカムタイプのメッシュグリルなどで精悍さを増した外観が特徴。パワースペックでも上級設定となるXDハイブリッドとPHEVに設定されていることから分かるように、プレミアム性を第一義に外観の嗜好的選択範囲を拡大するモデルと言える。

CX-5 スポーツアピアランス
【SUV】 ■ガソリン ■ディーゼルターボ
●価格:335万600〜390万600円
ベース比 約6万円高 ※Lパッケージとの差額

ポイント解説
SUVながらオンロード的なプレミアム感向上が狙いだ
利便快適装備はLパッケージに準じた設定となり、価格上昇も小さめ。光沢クラッディング等によりオンロード志向を外観で演出。LパッケージやエクスクルーシブモードではMTが選べるXDでも同グレードは6速ATに限定される。走りより外観の雰囲気が主眼だ。
CX-8 スポーツアピアランス
【SUV】 ■ガソリン ■ディーゼルターボ
●価格:403万2600〜465万1900円
ベース比 約38万円高 ※ブラックトーンエディションとの差額

ポイント解説
いくつかある派生仕様のオンロード志向バージョン
性能面でアドバンテージとなる部分はないが、オンロード志向とプレミアム感を演出した外観は見所。価格的な位置付けは中間グレードに相当し、コスパも他グレードと同等だ。
マツダ2 スポーツ
【コンパクトカー】 ■ガソリン ■ディーゼルターボ
●価格:200万2000〜254万1000円
ベース比 約42万円高〜 ※15C/XDとの差額

ポイント解説
クラス唯一のディーゼルやマニュアル車も選べる
ひと技加えて楽しく遊ぶがコンセプトの新タイプ・BDに対し、従来のコンセプトの延長でスポーティ感を演出したモデル。FF車に6速MTが設定されているのも特徴だ。