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更新日:2024.03.30 / 掲載日:2024.03.30
今買える《国産&輸入》PHEVまとめ
新型クラウンにPHEVモデルが追加されるなど、国内外の各ブランドのPHEVが増加中だ。現在販売中のPHEVをまとめて見てみよう。
●解説:川島茂夫
今買えるPHEV図鑑
【国産車編】TOYOTA/LEXUS/MAZDA/MITSUBISHI
【輸入車編】MERCEDES-BENZ/BMW/MINI/AUDI/PORSCHE/JEEP/ALFA ROMEO/PEUGEOT/CITROËN/DS/VOLVO/JAGUAR/LAND ROVER
※輸入車は代表的な車種/グレードを掲載。また、写真は日本販売モデルと異なる場合がある。

TOYOTA/LEXUS
シリーズ・パラレル式HEVをベースにしたシステムを採用
PHEVモデルのHEVシステムはシリーズ式とパラレル式を統合したスプリット式を採用し、HEV用バッテリーの容量拡大によりEV走行領域の拡大を図っている。現行モデルではプリウス用とRAV4以上のモデル用の2系統があり、RAV4以上のモデルはいずれもE-Fourとの組み合わせ。外部充電機能は現行型ではクラウンスポーツは急速充電対応だが、他は普通充電のみだ。
TOYOTA RAV4 Z


外部充電対応にとどまらず、シリーズ最上位モデルとして開発。134kWのフロントモーターを搭載し、悠々としたパワーフィールを示す。キャビン機能など実用性もミドルSUVらしい。
TOYOTA ハリアー Z(プラグインハイブリッド車)

基本シャシーやパワートレーンを共用するRAV4の姉妹車であり、PHEVも同様である。ただし、オンロード寄りの設定であり、RAV4に採用されるトレイルモードはない。
TOYOTA プリウスZ

トヨタPHEVでは価格面のエントリーモデルとなる。FFのみの設定だが、バッテリー容量の拡大だけでなく電動モーターの出力を45%増としてEV走行性能を強化している。
TOYOTA クラウン スポーツ RS

PHEVシステムはRAV4と同型だが、グレードアップしたシャシーとともに快活とも表せるスポーティな走りが魅力だ。
TOYOTA センチュリー

横置プラットフォームと3.5ℓのV6スプリット式HEVシステムから開発されたセンチュリーブランドの新モデル。PHEV群の頂点だ。
LEXUS NX 450h+

ハードウェア面ではRAV4の姉妹車になるが、走りの質感をグレードアップしている。
LEXUS RX 450h+

パワースペックが多少異なるが、PHEVシステムはRAV4と同型を採用している。
MAZDA
ロータリーエンジン(RE)搭載車など独自性を発揮している
電動化に遅れていた印象も強かったマツダだが、PHEVには意欲的な2モデルを登場させている。とくにMX-30にはマツダの象徴でもあるREを搭載。PHEVとのコンビでRE復権の導火線となる可能性も秘めている。CX-60は縦置プラットフォームとの組み合わせで、これもマツダ新世代を司る。車格やサイズも異なる2モデルだが、技術面からもマツダ電動化戦略をリードするモデルである。
MAZDA CX-60 PHEV


NA仕様2.5ℓ4気筒と新開発のトルコンレス8速ATを組み合わせたパラレル式HEVシステムを採用。外部充電は急速充電にも対応して、ディーゼルHEVモデルの約70万円高。
MAZDA MX-30 ロータリーEV


新開発シングルローターREを用いたシリーズ式HEVシステムを採用。手頃感のある価格と長い満充電EV航続距離が見所である。
MITSUBISHI
国内において実用的なPHEVの普及を支えてきた
アウトランダーとエクリプスクロスに設定されているが、アウトランダーがプラットフォームを新開発したため、現行型ではハードウェア面の別系統のモデルと考えていい。拡大解釈を承知で述べればアウトランダーはプラットフォームの共用するエクストレイルのPHEV発展型ともいえる。両モデルともシリーズ/パラレル切替型ともいえる独自性の高いHEVシステムを採用するのも特徴だ。
MITSUBISHI アウトランダー


外部充電によるEV走行レンジの拡大だけでなく前後独立電動駆動の利点を活かしたミツビシの4輪制御技術S-AWCがもたらした高い操安性とファントゥドライブも大きな魅力だ。
MITSUBISHI エクリプス クロス PHEV


パワースペックやEV航続距離はアウトランダーに及ばないが、軽量小型を利してスポーティな走りとファントゥドライブは同等以上。
MERCEDES-BENZ
電動化の主眼はBEVで、PHEVは上位グレード的な位置付け
電動化戦略の核は「EQ」クラスとISGを用いたマイルドHEVの標準化を基本としつつ、ストロングHEVをPHEVとセットで展開したような状況。現在の日本向けのラインナップはPHEVはC350eからとなり、電動アシストによるパワーも含めて高性能あるいはスポーティ仕様として設定されている。「EQ」クラスとの価格差を考えるとPHEVの存在感が薄いのも納得。
MERCEDES-BENZ GLC350e 4マティック スポーツ エディション スター

MERCEDES-BENZ E350e スポーツ エディション スター

BMW/MINI
高性能追求型のモデルが揃う。ミニはEVメーカーへ
BMWは3シリーズとX5シリーズ、M専用SUVのXMに設定。他の欧州メーカーと同様に電動で上乗せされたパワーが特徴であり、伝統的な高性能車感覚とエコ性能の融合といった位置付け。ミニはクロスオーバーの最上級仕様として設定されていたが、後継のカントリーマンがフル電動に移行。ミニはEVブランド化されるため、将来的にミニブランドのPHEVが発売される予定もない。
BMW XM

BMW X5 xドライブ50e

BMW 330e Mスポーツ

MINI ミニ クロスオーバー クーパーSE ALL4

AUDI
フラッグシップサルーンのみに設定、今後は全車EVへ
フラッグシップのA8に設定。アウディは2026年以降の新規モデルはすべてBEVのみとすることを宣言しており、フル電動のe-トロンシリーズに注力。なお、現在VWのラインナップにPHEVはないが、欧州では次期ティグアンにPHEVが設定される。
AUDI A8 60 TFSI e クワトロ

PORSCHE
電動ブースト的なハイパフォーマンス上級仕様として設定
カイエン及びパナメーラに設定されている。電動によるパワーアップとBEV的運用の環境性能向上はPHEVとしては当然だが、同一モデルに性能設定のバリエーションを揃えているのが特徴。究極の性能を求めるスポーツカーメーカーらしい展開である。
PORSCHE カイエン S E-ハイブリッド

PORSCHE パナメーラ 4S E-ハイブリッド

JEEP
レネゲードに続いてラングラーやコンパスにも「4xe」を追加
4xe(フォーバイイー)をレネゲード、ラングラー、コンパスに設定。レネゲードはアルファロメオ・トナーレと同型システムを搭載し、エンジン出力や仕様違いで2グレード用意。ツインモーターによる4WDを採用したPHEVモデルはSUV性能の向上も魅力である。
JEEP ラングラールビコン 4xe

ALFA ROMEO/PEUGEOT/CITROËN/DS
ステランティスはブランド横断でシステムを統一化
トナーレ以外のモデルは1.6ℓターボを用いたパラレル式HEVをベースとしたシステムを採用し、FFとツインモーター式4WDを用意する。駆動形式は車種別の展開となり、4WD仕様はより大きな電動パワーを必要とする上級クラス向けの設定。トナーレはジープレネゲードと同型システムを搭載するが、エンジン仕様は高出力型のみとなる。同車で4WDを採用するのはPHEV仕様のみだ。
ALFAROMEO トナーレ プラグインハイブリッド Q4 ヴェローチェ

PEUGEOT 3008 ハイブリッド 4

PEUGEOT 508 GT ハイブリッド

CITROËN C5 エアクロスSUV プラグインハイブリッド

DS DS4 リヴォリ イーテンス

VOLVO
BEV、MHEVとの三本柱。今後はEVメーカーに
2ℓターボのパラレルHEVをベースにツインモーター4WDと組み合わせたPHEVシステムを採用し、「60」系と「90」系に展開。「40」系以下の設定で後輪駆動を採用しているBEVと駆動方式とクラス区分によって棲み分けをした構成となっている。
VOLVO XC60 リチャージ アルティメット T6 AWD プラグインハイブリッド

VOLVO S90 リチャージ アルティメット T8 AWD プラグインハイブリッド

JAGUAR/LAND ROVER
ジャガーはEVブランドへ。ランドローバーも電動化を推進
プラットフォームと車格に応じて複数のシステムを用意している。環境性能だけでなく動力性能面の上位パワートレーンとして設定されるのは共通している。もちろん、ランドローバー伝統の悪路走破性能面でも電動の特徴を活かされている。
JAGUAR Fペイス R-ダイナミック SE(PHEV)

LAND ROVER レンジローバー SE(PHEV)
