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更新日:2024.06.18 / 掲載日:2024.06.18
フェラーリ 新型「12チリンドリ」日本初公開! “V12最新進化版”のスペックとは?

フェラーリ・ジャパンは6月11日、新型「Ferrari 12Cilindri(フェラーリ ドーディチ チリンドリ)」を日本初公開した。同モデルは5月3日に米・マイアミで発表されたばかり。今回は東京都内で開催のイベントにて、招待客向けに初披露された。
V12の最新進化版うたう新型2シーター・ベルリネッタ

新型車の車名は、イタリア語の“12気筒”が由来。V12と言えばフェラーリが1947年の創業以来、ミッドフロントに搭載してきた自然吸気エンジンだ。日本においても1960年代に275GTBが初めて正規輸入されて以来、馴染み深いワードとなっている。
そんな12チリンドリはフェラーリが妥協なく追求するパワートレイン哲学の自然な進化形をうたい、1950~60年代の伝説的グランド・ツアラーをインスピレーションとして唯一無二のレガシーを受け継ぐとともに、パフォーマンス、快適性、デザインの基準を新たな高みに押し上げたと自負する。
最高出力830cv!最高回転数は9500rpmに

新型12チリンドリに搭載されるF140HDエンジンは、自然吸気フェラーリV12の新バージョン。フェラーリの歴史でも特に輝かしい数ページに名を残す伝説的ベルリネッタ・スポーツカーの後継モデルにふさわしいものとして、最高出力は830cv、最高回転数も9500rpmに引き上げられた。
この最高回転数を実現すべく、エンジン・コンポーネントの重量と慣性の削減に着手。チタン製コンロッド、軽量化を施したピストンやクランクシャフトを採用するなど重量削減を追求するとともに、ダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)コーティングを施したスチール製スライディング・フィンガーフォロワー式バルブトレインを採用してエンジンの機械効率を大幅に高めている。

洗練性と厳格さを備えたエクステリアデザイン

エクステリアデザインは、従来のフェラーリのミッドフロント・エンジンV12モデルのスタイリングルールを大胆に変更。クリーンなラインの構成が各部のフォルムを強調し、全体をシームレスにつなぐ。
機能的なアプローチで造形されたフェンダーも特徴的で、リアフェンダーは逞しく力強い印象に、フロントフェンダーは逞しさをたたえつつもサイドボディに沿って溶け込むような造りでボディの一体感を強調する。

流麗な造形のボンネットは、フェンダーとのカットラインを排除したことで、逞しいデザインに、滑らかに連続する面の印象が加わり、クリーンな流れを生み出した。
また、ヘッドライトの細長いフォルムや伝統的なグリルに代えて、モデルならではの幾何学的形状や交差を活かしたデザインとするなど、新しい要素も取り入れられている。

リアは厳格さを中心テーマに、ボリュームを引き算することでデザインを創出。フロントと調和するように、テールライトはリア全体を横切るくぼんだプレートの中に埋め込み、特徴的なスタイルを作った。また、フェラーリの12気筒モデルの象徴となっている2組のツイン・テールパイプも備えている。
インテリアデザイン

インテリアは、ダッシュボード上面から左右のドアパネル、中央部、そしてフットウェルおよびシートの3つのエリアで区切りを付け、色や素材の組み合わせでデュアル・コックピットの効果を強調。エレガントかつスポーティな印象を作り出す一方で、リサイクル・ポリエステルを65%含むアルカンターラなど、サステナブル素材も幅広く採用している。
キャビンはほぼ左右対称の構造で、ドライバーとパッセンジャー(助手席)の2個のモジュールから成る。個別に配された空調の通風口や2個のボリューム、さらに独立したデザインの中央部との組み合わせが相まって、ドライバーとパッセンジャーとでそれぞれが独立したようなエリアを生み、快適性を高めている。

また、3個のディスプレイで構成された新しいヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)を導入。主な機能の操作は中央の10.25インチ静電容量式タッチスクリーンに集約し、15.6インチのドライバー用ディスプレイにはドライビングとビークル・ダイナミクスに関する情報を表示、さらにパッセンジャー側にも8.8インチディスプレイを備えており、コ・ドライバー(ラリーなどでドライバーを補助する選手)のような感覚を味わえる。

主要諸元

パワートレイン
タイプ | V12-65° – ドライサンプ式 |
総排気量 | 6496cm3 |
ボア・ストローク | 94mm × 78mm |
最高出力 ※ | 830cv / 9250rpm |
最大トルク | 678Nm / 7250rpm |
最高許容回転数 | 9500rpm |
圧縮比 | 13.5:1 |
比出力 | 128cv/L |
サイズ&重量
全長 | 4733mm |
全幅 | 2176mm |
全高 | 1292mm |
ホイールベース | 2700mm |
フロント・トレッド | 1686mm |
リア・トレッド | 1645mm |
乾燥重量 ※ | 1560kg |
乾燥パワーウェイト・レシオ | 1.88kg/cv |
重量配分 | 48.4%フロント / 51.6%リア |
燃料タンク容量 | 92L |
トランク容量 | 270L |
その他
タイヤ&ホイール フロント/リア | 275/35 R21 J10.0/315/35 R21 J11.5 |
ブレーキ フロント/リア | 398×223×38mm/360×233×32mm |
トランスミッション&ギアボックス | 8速DCT |
電子制御 | SSC 8.0:TC、eDiff、SCM、PCV 3.0、FDE2.0、EPS、 ABS-Evo(マネッティーノの全ポジションで稼働)、6Dセンサー、高性能ABS/ABD |
最高速度 | 340km/h |
0-100km/h | 2.9秒 |
0-200km/h | 7.9秒 |
100-0km/h | 31.4m |
200-0km/h | 122.0m |
燃料消費量 ※ | ホモロゲーション取得申請中 |
CO2排出量 ※ | ホモロゲーション取得申請中 |
フェラーリ 公式HP:
https://www.ferrari.com/ja-JP
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