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更新日:2024.11.30 / 掲載日:2024.11.30
トヨタ「スープラ」現行モデル生産終了へ。集大成の特別仕様モデルは加速性能アップ!

TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は11月28日、「スープラ(3.0Lモデル)」の一部改良、ならびに全世界300台限定予定の特別仕様車「スープラ A90 Final Edition(ファイナルエディション)」を発表した。なお、今回の特別仕様車を集大成とし、現行「スープラ」の生産終了が予定されている。
スポーツカーとしての“一体感のある走り”を追求

スープラは1978年の初代誕生以降、直列6気筒エンジンのFR車という特徴を継承し続け、2019年にトヨタ会長の豊田章男(モリゾウ)の強い想いで17年ぶりの復活を果たしたスポーツカー。また、モータースポーツ参戦車両としても活躍し、SUPER GT参戦のほか、スープラをベースとしたレース専用車両の「GR Supra GT4」も世界中の様々なレースにおいて、走りの楽しさを提供している。
発表された一部改良モデルは、ワインディング、サーキットまで存分に走りを楽しむことができるよう“さらなる一体感のある走り”を追求。安心・安全のためのブレーキ性能を向上させた上で、ボディ、サスペンション、シャシー剛性の向上およびチューニングの最適化、空力性能の改善が施された。

また、今回の発表では一部改良モデルの発表のほか、現行スープラが世界中のスープラファンに愛されていること。世界各国のGTカーレース、ドリフト競技、およびNASCARなど様々なモータースポーツの現場でも多くのチームに愛用されてることに対して感謝の気持ちを込め、台数限定特別仕様車の「スープラ A90 ファイナル エディション」が設定された。
なお、同社は「スープラ A90 ファイナル エディション」を集大成として、現行スープラの生産終了を予定しているが、今後もモータースポーツ活動を通じて、スープラを鍛え続けていくとしている。
各性能向上により“さらなる一体感のある走り”を追求!「スープラ(3.0L)」一部改良モデル

一部改良モデルでは、新しいシャシーセッティングに伴いアクティブディファレンシャルの制御を最適化し、ハンドリングを改善。ブレーキには、フロントに大径化したbrembo製ディスクブレーキを採用し、制動性能の強化を図っている。
また、状況に応じて減衰力を調整する電子制御ダンパーの特性を見直し、合わせてフロントスタビライザーも強化することで、走行性能を向上。前後スタビライザーブラケットにアルミ強化品、フロントコントロールアームに強化ゴムブッシュ、リヤサブフレームに強化ゴムマウントを採用することで、サスペンションとボディの一体感を高め、正確なハンドリングを実現している。

外装には、ダックテールタイプのカーボンリヤスポイラーを採用。フロントには、ホイールアーチフラップを追加し、フロントタイヤスパッツの高さを拡大することで前後の空力バランス、ダウンフォースを最適化した。接地性とハンドリング性能を向上させている。

内装には、ドライバーシートにGRロゴ刺繡を施したアルカンターラ+本革シート表皮を使用。シフトノブのリングおよびステッチ(6速マニュアルのみ)、シートベルトに赤色を採用し、スポーティーさを強調したデザインが採用された。
出力320kWを発揮!特別仕様車「スープラ A90 ファイナル エディション」

パワートレーンでは、吸気経路を見直し、低背圧触媒を採用することで圧力損失を低減。それに合わせてエンジン制御を最適化することで、出力320kW(435PS)、トルク570N・m(58.1kgf/m)を発揮し、加速性能とレスポンスを高い次元で実現した。
そのほか、高い走行性能にともなう冷却性能の強化や、制動性能などブレーキの強化、ボディ剛性の強化。さらに、モータースポーツの分野で活躍する「GR Supra GT4」に搭載されているKW製サスペンションを搭載するなど、走りをより良いものにするアップデートが施されている。

外装では、「GR Supra GT4」の開発担当であるTOYOTA GAZOO Racing Europe(以下、TGR-E)が空力性能開発を担い、カーボンフロントスポイラー、カーボンフロントカナード、フロントセンターフラップを採用。さらに、スワンネック構造のカーボンリヤウイングを装備することで前後の空力バランス、ダウンフォース、ドラッグを最適化し、接地性とハンドリング性能の向上を図っている。

内装は、シートパッドにアルカンターラ素材を使用したレカロ製カーボンフルバケットシート「RECARO Podium CF」を採用。高い走行性能によりドライバーにかかるGが増加する状況においても、体をしっかりホールドし、正確なドライビングをサポートする。

さらに、ステアリングホイール、ドアトリム、センターコンソールニーパッド、インストルメントパネル中央部の表皮など多くの箇所にアルカンターラ素材を使用。また、赤色のシートベルト、専用カーボンスカッフプレートを採用することにより、台数限定モデルの特別感を高めている。
導入予定地域・発売予定時期
導入予定地域 | 発売予定時期 | |
スープラ(3.0L)一部改良モデル | 日本、欧州、豪州など グローバルで順次導入予定 | 2025年春以降順次発売予定 |
特別仕様車 スープラ“A90 Final Edition” | 日本 欧州 | 日本 : 検討中 欧州 : 2025年春 |
主要諸元
スープラ(3.0L)一部改良モデル | 特別仕様車 スープラ ファイナル エディション | ||
全長(mm) | 4,380 | 4,380 | |
全幅(mm) | 1,865 | 1,865 | |
全高(mm) | 1,295 | 1,275 | |
ホイールベース(mm) | 2,470 | 2,470 | |
トレッド(フロント・リヤ)(mm) | 1,595・1,590 | 1,595・1,585 | |
乗車定員 | 2 | 2 | |
車両重量(kg) | 1,520(6速マニュアル) 1,530(8速オートマチック) |
1,528 | |
エンジン | 直列6気筒 | 直列6気筒 | |
型式 | B58B30O1 | B58B30O1 | |
内径×行程(mm) | 82.0×94.6 | 82.0×94.6 | |
総排気量(L) | 2.997 | 2.997 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 285[387]/5,800 | 320[435]/6,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 500[51.0]/1,800~5,000 | 570[58.1]/4,500 | |
トランスミッション | 6速マニュアル/8速スポーツオートマチック | 6速マニュアル | |
駆動方式 | FR(後輪駆動方式) | FR(後輪駆動方式) | |
差動装置
|
フロント | - | - |
リヤ | アクティブディファレンシャル | アクティブディファレンシャル | |
サスペンション
|
フロント | マクファーソンストラット | マクファーソンストラット |
リヤ | マルチリンク | マルチリンク | |
ブレーキ
|
フロント | brembo製18インチアルミ4ポット 対向キャリパー+374mm径ディスク |
brembo製19インチアルミ4ポット 対向キャリパー+395mm径 フローティングドリルドディスク |
リヤ | フローティングキャリパー+ 345mm径ディスク |
フローティングキャリパー+345mm径 フローティングドリルドディスク |
|
ホイール | 19インチ鍛造アルミホイール | フロント:19インチ鍛造アルミホイール リヤ:20インチ鍛造アルミホイール |
|
タイヤ(フロント・リヤ) | 255/35ZR19・275/35ZR19 MICHELIN PILOT SUPER SPORT |
265/35Z1R19・285/30ZR20 MICHELIN PILOT SPORT CUP 2 |
|
燃料タンク容量(L) | 52 | 52 |
スープラ 特設ページ:
https://toyotagazooracing.com/jp/gr/supra/
トヨタ 公式HP:
https://toyota.jp/
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