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更新日:2025.02.02 / 掲載日:2025.01.30

ジムニー ノマド 発表会で明らかになった裏話!

文と写真●ユニット・コンパス

 55年にわたるジムニーの歴史で初めて登場した5ドアモデル「ジムニー ノマド」。1月30日に都内で行われた発表会では、スズキがジムニー ノマドに込めた様々なこだわりや思いを聞くことができました。

社長は日本導入に反対だった!?

 ジムニーノマドが発表された2025年1月30日は、元スズキ最高経営責任者でジムニーの生みの親でもあった、故・鈴木 修氏の誕生日でもあったといいます。

 じつは今から2年前の2023年1月に、スズキはインドで「ジムニー5ドア」を発表しています。この時にフロンクスも同時に登場しています。ではなぜ、日本での発売に2年もの時間がかかってしまったのでしょうか?

 その理由を、ジムニーという存在と日本のお客さんを大事に思う気持ちがあったからだと代表取締役社長の鈴木俊宏氏は説明しました。すでに多くのユーザーが長い時間納車を待っているなかで、追加モデルを発表することでお客様に迷惑をかけるのではないかと導入に反対していたそうです。

 では、どうして今になって5ドアの日本導入を決めたのか。それは、営業部門が「お客様に迷惑をかけないようにしっかり切り替えるからぜひ導入したい」と社長を説得したから。ナイス営業部門!と思った方も多いのでは?

 日本向けのジムニー(軽自動車)とジムニーシエラ(3ドア)は、湖西工場というところで生産されています。そこのキャパシティがいっぱいになってバックオーダーが発生しているわけです。そこで、日本向けのジムニーノマドは湖西工場で生産しないで、インドから輸入することにしたのです。すでに発売され人気のフロンクスと同じ手法ですね。

インド生産でもクオリティは日本製と変わらない!?

 インド生産ということに不安を感じるユーザーもいるかと思いますが、発表会でも品質に関する質問がメディアからありました。

 結論から言うと「日本生産と品質は同じです」とのこと。

 それを実現するために、開発段階から日本の開発チームや営業部門などがインドに渡り、インド側のスタッフとやりとりを行うことで日本の工場で生産されるジムニーと同じクオリティを実現したと胸を張ります。さらに船で運ばれてくる関係からキズなどが発生するリスクもあるということで、日本に陸上げされた車両は一度、湖西工場に運ばれてそこでチェックを受け、必要に応じて補修が行われると説明がありました。

ノマドの名付け親は鈴木社長!

鈴木俊宏 スズキ株式会社代表取締役社長(中央、玉越義猛 日本営業本部本部長、佐々木貴光 チーフエンジニア(左)

 インドを始め世界では「ジムニー5ドア」という名称で販売されています。「ジムニー ノマド」というネーミングは日本市場独自ということです。その理由は、そもそも海外市場向けには軽自動車の「ジムニー」が存在しないから。「ジムニー シエラ」を「ジムニー」として販売しているので、単純に3ドア、5ドアというグレード構成になっているという説明でした。一方で日本では軽自動車が「ジムニー」、1.5L 3ドアを「ジムニー シエラ」としてきた経緯があるので、ネーミングを与えるのが自然だろうという考えとのこと。

 ちなみに「ノマド」という名前を提案したのは鈴木社長。「ジムニーの5ドアと聞いたときに、エスクード ノマド(1990年)を思い出しました。エスクードも当初は3ドアでスタートして、5ドアのノマドが追加されたことによって大きく成長しました。その思いをジムニー ノマドというネーミングに込めています」と鈴木社長。

 フランス語で遊牧民を表す「ノマド」という言葉は、これまでより多くの人や荷物を載せて出かけられる5ドアモデルにはまさにぴったりのネーミングですね。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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