ロールス・ロイス 史上最も力強く、エレガント。「ブラックバッジスペクター」誕生【動画あり】

　ロールス・ロイス・モーター・カーズは現地時間の2月18日、新型電動クーペ「ブラック・バッジ・スペクター」を発表した。

ブランド史上最もパワフルで大胆なモデル

　スペクターは2022年10月に発売された、ロールス・ロイス初のEVクーペモデル。2023年7月には日本初上陸を果たし、洗練された性能とラグジュアリーを追求したデザインで話題となった。今回発表されたブラック・バッジ・スペクターはその高性能バージョンに当たる。

　大胆なエクステリアデザインとインテリアの鮮やかなディテール、そしてスペクターを凌ぐパワーを兼ね備え、「ブランド史上最もパワフルで大胆なモデル」を自負する。開発に際しては、エンジニアが複数のスペクターオーナーから取得した、匿名化された走行データを分析。その結果、オーナーの多くがロングドライブよりも短いパワーパルスを最大限に活用していることを明らかにし、ブラック・バッジ・スペクターの顧客イメージとしているという。

圧倒的なパワーを瞬時に発揮する「インフィニティ・モード」と「スピリテッド・モード」

　ブラック・バッジ・スペクターは、二つのパワートレインの技術革新によって、圧倒的なパワーを瞬時に発揮するというコンセプトが徹底的に追求された。

　その一つが「インフィニティ・モード」で、ステアリングホイールに備わる∞マークのインフィニティボタンを押すことで作動。485 kW（659 hp）の最高出力が解放され、よりダイレクトなスロットル・レスポンスを実現する。

　そして「スピリテッド・モード」と名付けられたもう一つのモードは、停止している状態でブレーキとスロットルを同時に完全に踏み込み、車の準備完了を知らせる触覚的および視覚的なレスポンスを確認した後、ブレーキを完全に解除することで作動。トルク出力が1075Nmまで一時的に増幅されて圧倒的な推進力を解放、0-60mphをわずか4.1秒で駆け抜けることができる（0-100km/h：4.3秒）。

　この驚異的なパワーに関連し、シャーシには多くの変更が施された。ステアリングのフィーリングを重くし、ロール安定性を調整することで、ステアリング・ホイールの操作からのフィードバックを高め、コーナリング時の車体の揺れを低減。また、強化されたダンパーにより車体のコントロール性能が向上し、加速時や減速時の「スクワット（車体の傾き）」の軽減を図った。これらの改良によって、ロールス・ロイスならではの「マジック・カーペット・ライド」を維持しつつ、よりエンゲージメントの高い走行性を保持している。

貫かれた“暗黒の美学”

　ボディカラーは、1980年代から1990年代のクラブ・カルチャーを彷彿とさせるネオンの雰囲気にインスピレーションを得た新色「ヴェイパー・ヴァイオレット」を採用。さらに、アイスド・ブラック・ペイントのボンネットも採用し、ロールス・ロイスの44,000色の「プレタポルテ」カラー・パレットと組み合わせることで、より大胆なコントラストを演出する。また、オーナーの要望に応じて、専用の特別色を開発することも可能としている。

　全体のシルエットでは、既存のショルダーおよびフェンダーのコーチラインに加え、スーパー・クーペの下部に「ワフト（Waft）」と称するコーチラインを追加。これによって車体下部3分の1の位置にシャープなラインが浮かび上がり、堂々としたフォルムとゆとりあるプロポーションをさりげなく強調する。

　足回りは、23インチの5スポーク鍛造アルミニウム・ホイールを新たに導入。部分ポリッシュ仕上げとオール・ブラック仕上げの2種類を用意する。複雑な幾何学的造形が特色で、同モデルに秘められた技術的複雑性と力強さを表現した。

　フロントグリルには、新たに開発されたイルミネーテッド・グリル・バックプレートを導入。バックプレートのカラーは、テーラード・パープル（Tailored Purple）、チャールズ・ブルー（Charles Blue）、シャルトリューズ（Chartreuse）、フォージ・イエロー（Forge Yellow）から選択でき、コーチラインやインテリアを引き立てるユニークなアクセントとして活用できる。

　さらに、10種類の補色から選択できる新開発のイルミネーテッド・ブラック・バッジ・トレッドプレートにより、インテリアにも鮮やかなイルミネーションを輝かせられる。

5,500個以上の「星」が瞬くインテリア

　インテリアは、ロールス・ロイスのシンボルであるスピリット・オブ・エクスタシーを抽象的に解釈したイルミネーテッド・フェイシアのユニークな模様に、ブラック・バッジ・シリーズ全体で使用されているインフィニティ・シンボルを組み合わせた。

　フェイシア（インパネ）は、ピアノ・ブラックの「空」に、大小異なる輝きを放つ5,500個以上の「星」を散りばめたデザインを採用した。

　そのインパネを囲むのは、ブラックのボリバル・ウッドをベースに、カーボン・ファイバーとメタル・ファイバーを使用したテクニカル・ファイバーの表面仕上げ。ダイヤモンド型の織り柄をあしらい、立体感を生み出している。

イメージムービー

ロールス・ロイス 公式HP：
https://www.rolls-roycemotorcars.com/ja_JP/home.html

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