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更新日:2025.04.14 / 掲載日:2025.04.11
トヨタ 進化型「GRヤリス」世界初披露 走りをさらに伸ばすエアロパッケージも同時発表

TOYOTA Gazoo Racing(TGR)は4月11日、進化型GRヤリスを世界初披露した。同日より全国のトヨタ車両販売店にて注文を受け付け、5月6日より発売する。メーカー希望小売価格は3,560,000円(消費税込)から。
また、モータースポーツで得た知見を織り込んだメーカーオプション「エアロパフォーマンスパッケージ」を同時に発表。こちらは2025年秋以降の発売予定で、価格は未定。
「もっといいクルマ」を目指して、進化を追求

GRヤリスは、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を通して生まれた、TGRがクルマづくりの象徴に掲げるモデル。2020年9月の発売以降もFIA世界ラリー選手権、スーパー耐久シリーズや全日本ラリー選手権などへの参戦を通じ、データを収集してきた。

レースやラリーといった極限の環境で発生するトラブルを進化のチャンスととらえ、不具合発生時の走行データや操舵フィーリング、壊れた部品にどんな傷や異物がついているか、そしてその原因まで徹底的に追及し、改善を重ねることでGRヤリスを鍛え上げてきた。TGRでは「もっといいクルマづくり」に終わりはないとしつつ、これまでに得た知見を活かし、8速AT「GR-DAT」の性能向上など進化を遂げた新たなGRヤリスの発売に至った。
進化を示す6つのポイント
1.「GR-DAT」の改良

「GAZOO Racing Direct Automatic Transmission(以下、GR-DAT)」は、2024年発表のGRヤリスで初登場した、新開発の8速AT。今回、2ペダルならではの操作性と走りの両立を狙い、スポーツ走行時のドライバー操作に対する応答性を改良。また、アクセル全開加速におけるシフトアップタイミングを最適化した。
2.クルマとの一体感の進化
シャシー部品の締結ボルトの一部に、締結剛性の高い特別なボルトを採用。ステアリング操作に対する応答性と直進安定性を向上し、クルマとの一体感を進化させた。



3.ショックアブソーバー、EPSチューニングの最適化
「クルマとの一体感の進化」におけるボルトの変更や、その他一部のボルト類の締結トルクアップに合わせて、サスペンションセッティングを再適合。ショックアブソーバーの減衰力を調整することで、コントロールと乗り心地の両立を図った。
また、ステアリングのリニア感(ステアリングを切った量に対し、1:1で操舵感が得られる感覚)の向上を目指し、EPSチューニングを最適化。グレードごとに異なる特性が与えられ、RZ“High performance”用は限界域での速さとコントロール性を追求。RZ用は、ワインディングからサーキットまで幅広いシーンで極めて俊敏なGRヤリスのハンドリングパフォーマンスを引き出せる特性が与えられた。
4.GR-DAT搭載車のフットレスト拡大

AT車のフットレストの面積を拡大し、踏み込み時の操作性を高めた。
5.縦引きパーキングブレーキが全グレードでオプション設定

2024年発表のGRヤリスでは、RCグレードにメーカーオプションとして設定されていた縦引きパーキングブレーキを、全グレードで選択可能になった。
6.Toyota Safety Senseを全車標準化
RCグレードにメーカーオプション設定としていたToyota Safety Senseを、RZ“High performance”、RZと同様に全車標準装備となった。
東京オートサロン2025で披露されたエアロパーツをパッケージ化

東京オートサロン2025にて「GRヤリス エアロパッケージ(プロトタイプ)」として披露された6つのエアロパーツをパッケージ化。冷却性能と空力性能をさらに向上させることができる。RZ“High performance”、RCにメーカーパッケージオプションとして設定され、2025年秋以降の設定が予定されている。

パーツ名 | 機能 |
ダクト付きアルミフード | 高速走行中の冷却効果を向上 |
フロントリップスポイラー | 走行時、車体前部に対して持ち上がる力が働く「フロントリフト」の発生を抑え、車両のトータルリフトバランスを向上させる |
フェンダーダクト | ホイールハウス内に溜まる空気を後方へ放出させ、コーナー入り口での操縦安定性などを向上 |
燃料タンクアンダーカバー | ボディ下部の空気の流れを最適化し、空力性能を向上 |
可変式リヤウイング | 高速域での操縦安定性に寄与。可変式とすることで、走行シーンに応じてウイングの角度変更が可能 |
リヤバンパーダクト | 車両前方からの走行風をリヤバンパーが受け止めることで空気の滞留を招き、抵抗となる「パラシュート効果」を抑制し、Cd値を低減 |
主要諸元&メーカー希望小売価格
主要諸元
全長×全幅×全高(mm) | 3,995 × 1,805 × 1,455 |
ホイールベース(mm) | 2,560 |
トレッド(フロント・リヤ)(mm) | 1,535・1,565 |
乗車定員 | 4 |
車両重量(kg) | 1,280(GR-DAT搭載モデルは1,300) |
エンジン(型式) | 直列3気筒インタークーラーターボ(G16E-GTS) |
内径×行程(mm) | 87.5×89.7 |
総排気量(L) | 1.618 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 224[304]/6,500 |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 400[40.8]/3,250~4,600 |
トランスミッション | iMT(6速マニュアルトランスミッション) or GR-DAT(8速オートマチックトランスミッション) |
駆動方式 | スポーツ4WDシステム“GR-FOUR” 電子制御多板クラッチ式4WD(3モード選択式) |
差動装置 フロント・リヤ | トルセン LSD |
サスペンション フロント/リヤ | マクファーソンストラット式/ダブルウィッシュボーン式 |
ブレーキ フロント/リヤ | ベンチレーテッドディスク(18インチアルミ対向4ポットキャリパー)/ ベンチレーテッドディスク(16インチアルミ対向2ポットキャリパー) |
ホイール | BBS製 鍛造アルミホイール 8J インセット45mm |
タイヤ(フロント・リヤ) | 225/40ZR18 ミシュラン Pilot Sport 4S |
燃料タンク容量(L) | 50 |
メーカー希望小売価格(消費税込)
GR-DAT(8AT・4WD) | 6MT(4WD) | |
RZ“High performance” | 5,330,000円 | 4,980,000円 |
RZ | 4,830,000円 | 4,480,000円 |
RC | 3,910,000円 | 3,560,000円 |
トヨタ GRヤリス 公式サイト:
https://toyota.jp/gryaris/
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