車種別・最新情報
更新日:2018.11.11 / 掲載日:2018.03.29
ボルボ新型XC40登場! 都市生活者に向けたファッショナブルなプレミアムコンパクトSUV

新開発小型車用プラットフォームCMAを採用
ボルボでは、90シリーズや60シリーズで採用している大型車用の新世代プラットフォーム「SPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャ)」がある。この特徴は、フロントの車軸からダッシュボードまでの長さは固定で変わらないが、その他のディメンションはフレキシブルに、デザインの制約なく作ることが出来るほかに、パワートレインの設計自由度が高いことが挙げられる。
XC40は、同様の特徴を持つ新開発の小型車向けプラットフォーム、「CMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)」を採用したボルボ初のコンパクトSUVだ。高度な安全性や機能性はSPAと共用していることから、90シリーズやXC60で採用されている先進技術をCMA採用のコンパクトカーにも搭載が可能となった。今後発売予定のハイブリッドやEVモデルを含む40シリーズすべてに、このプラットフォームが採用される予定だという。
日本導入パワートレインは2種類

XC40に搭載されるパワートレインは、新世代パワートレイン(Drive-E)のT4とT5の2種類。いずれも2リッター4気筒直噴ターボエンジンで、8速ギアトロニック付きオートマチックが組み合わされる。なお、今後、プラグインハイブリッドやEVモデルも追加予定だ。
T4は最高出力140kW(190ps)、最大トルク300Nm(30.6kgm)を発揮し、ごく低回転域からゆとりあるパワーを提供する、路面状況を問わず扱いやすいエンジンだ。駆動方式は前輪駆動とAWDが設定される。
そして、T5は、最高出力185kW(252ps)、最大トルク350Nm(35.7kgm)と、T4よりハイパワーな2リッター4気筒直噴ターボエンジンで、街中から高速道路まで快適なドライビングが楽しめると同時に、JC08モードで12.4km/Lという低燃費を実現している。なお、T5はAWDのみの設定だ。
都市のライフスタイルを意識したエクステリア

全長4425mm、全幅1875mm、全高1660mmというディメンションは、V40と比較しそれぞれ55mm、75mm大きくなり、275mm高くなった。また、ホイールベースは2700mmと55mm長くなっている。
そのデザインは、アーバンライフスタイルにマッチする個性的なもので、特徴あるファッションや建築物、新しい文化を参考に、刺激に満ちた都市の生活を反映した、斬新で力強いスタイルだという。
また、高い地上高と大径アルミホイールにより、力強いプロポーションと、コンパクトながらSUVらしい存在感を表現。さらに、迫力あるフロント周りから、エッジを効かせたリヤまで細部のデザインにこだわり、スポーティでカジュアルなスタイリングとしている。
フロントデザインは、新世代ボルボ共通の、北欧神話に出てくる「トールハンマー」をモチーフとしたT字形LEDヘッドライトを採用。さらに力強く張り出したフロントグリルや立体的な造形のフロントバンパーを採用することで、タフなイメージを表現。
一方リヤは、ボディサイドにまわり込むL字型のLEDテールライトでワイドさを強調するとともに、大きく張り出したルーフエンドスポイラーでスポーティさを演出している。
洗練された上質なインテリア

新しいインテリアデザインは、高い実用性と洗練性を高次元で両立。全体のレイアウトは扱いやすさを考慮して整然とデザインされ、そこにフレームレスタイプのルームミラーや、ダッシュボードのデコレーションパネルを照らすLEDライトを加えることで、特別な空間を演出しているという。さらにR-Designには「Lava」オレンジカラーフロアカーペットとドア内貼りをオプション設定し、より個性を際立たせている。
そして、多くの乗員がスマートフォンやタブレット、バッグ、ティッシュボックス等を置く最適な場所が見当たらないなどで、不便を感じていることに着目。例えばスマートフォンでは充電ケーブルが邪魔になるなど、日常で感じるであろう不満を解決するために、インテリアデザインを最適化している。この結果、グローブボックスにバッグが掛けられるリトラクタブルフックの追加、低音用スピーカーをダッシュボード側に移動することで、大型のペットボトルと、ノートパソコンも収納できる大容量ドアポケット、スマートフォンを置くだけで充電できる「ワイヤレス・スマートフォン・チャージ」を採用しすっきりと収納出来るなど、日常生活で使いやすい実用性に優れたインテリアデザインとなった。
ラゲッジスペースには、折りたたみ可能なラゲッジフロアや、大きな荷物を積む際に不要となるラゲッジカバーを床下に収納できる等、多くのアイデアを採用している。
これらによりXC40は、スタイリッシュかつ実用性に満ちた、都市型のライフスタイルにより適したプレミアムコンパクトSUVとして、新しいボルボの魅力を創出しているという。
16種類以上の安全・運転支援技術を標準装備
当然ボルボといえば安全性の高さは外せず、それはXC40も例外ではない。90シリーズやXC60とほぼ同等となる16種類以上の先進安全・運転支援技術「インテリセーフ」を標準装備。「歩行者・サイクリスト・大型動物検知機能付衝突回避・軽減フルオートブレーキ・システム」、「パイロット・アシスト(車線維持支援機能)」、「BLIS(ブラインドスポット・インフォメーション・システム)」などの充実した機能を搭載するほか、XC40では新機能として「オートブレーキ機能付CTA(クロス・トラフィック・アラート)」が搭載された。これは、駐車スペースから後退して出庫する際、リヤバンパーに内蔵されたミリ波レーダーによって接近する車両・歩行者・サイクリストを検知し、警告音でドライバーに知らせるとともに、必要に応じてオートブレーキを作動させ、衝突の回避または衝突被害の軽減を図るものだ。
また、自動運転「レベル2」に相当する、パイロット・アシストを標準装備。全車速追従機能付ACCを設定した130km/h未満の速度域において、運転支援機能「パイロット・アシスト」は、車線の中央を保持できるよう支援。この機能は渋滞中でも車線を維持するようにステアリング操作をアシストし、先行車や隣接車線の他車と接触するリスクを低減させてドライバーの負担を軽減する。
直感的な操作が可能なインフォテイメントシステム「SENSUS」

XC40も他モデルと同様、インフォテイメントシステム「SENSUS(センサス)」を搭載している。インパネ中央に配置された9インチのディスプレイは、赤外線方式タッチスクリーンを採用しており、手袋をしていても操作が可能だ。また走行中、ドライバーに必要な情報は、メーターパネル内の12.3インチ・ドライバー・ディスプレイにも表示。さらに、音声認識機能により視線移動せずに、ナビゲーション目的地の設定やエアコンの温度調整、メディアの操作などが行える。なお、この「SENSUS」はApple社のCarPlayとGoogle社のAndroid Autoに対応している(一部グレードはオプション)。
オーディオシステムでは、力強い低音を再生する「エアウーファーテクノロジー」を標準装備。さらに、より高音質な「haman/kardonプレミアムサウンド・オーディオシステム」も設定している(Inscriptionグレードに標準装備、その他グレードはオプション)。
ライオンからネコではなく、ブルドッグへ

ボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長 木村隆之氏
「XC40が投入される市場は、国内外とも大変好調でとてもホットなセグメント、ボディタイプです。とくにコンパクトSUV市場は日本国内においてはまだ最大のセグメントではありませんが、そのサイズ、価格からして近い将来このコンパクトSUVが日本最大のSUVセグメントになることは間違いないでしょう」と語るのは、ボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長の木村隆之氏だ。そこに、「我々も満を持してこの市場にボルボ初のシティコンパクトSUV、XC40を導入します」と期待を寄せる。
XC40の投入により、新生ボルボのSUVラインナップ、XC90、XC60、XC40が完成した。ここで重要なことは、「このラインナップが価格やサイズが違うだけのヒエラルキーで形成されておらず、デザインや乗り味などを含めて作り分けされていることです」と木村氏。例えば、「重厚さから軽快さ、フォーマルに対してカジュアルという作り分けで、これが最大の特徴なのです」と強調した。

ボルボ・カー・グループエクステリアデザインチーフデザイナー マクシミリアン・ミッソーニ氏
それはデザインにも表れており、ボルボ・カー・グループエクステリアデザインチーフデザイナーのマクシミリアン・ミッソーニ氏は、「デザインにおいてXC 90をそのまま小さくするという考え方もありました。しかし我々はそうはせずに、つまり、XC90やXC60の弟ではなく、いとこのようなものと考えました」と述べる。
とくにそのフロントフェイスはとても重要で、「XC90は大きな鼻、強い顎、そして焦点のあった鋭い目からライオンをイメージしています。では、ライオンを小さくイメージにしたら猫になってしまいますよね。これは避けたい。そこで、我々は違う動物、XC40を表現する動物としてイングリッシュブルドックを選び、それがXC40のフロントフェイスに表れています」と語った。

また、ユーザー層について木村氏は、「非常に若い人から子離れ世代まで年齢層が幅広いと考えていますが、ひとつ共通するのはヤングアットハートな方で、満足してもらえるでしょう。デザイン、乗り味、作りのすべてがピタッとフィットすると思うのです」とコメントした。
1月26日より全国300台限定で予約注文を受け付けていたXC40 T5 AWD R-Design 1st Editionはすでに完売。このモデルの納車が4月末から5月連休明けくらいにかけて納車が開始される。通常のカタログモデルは3月28日より受注を開始し、デリバリーは6月以降の予定だ。
ボルボ XC40 T5 AWD R-Design(8速AT)
全長×全幅×全高 4425×1875×1660mm
ホイールベース 2700mm
トレッド前/後 1600/1625mm
車両重量 1690kg
エンジン 直列4気筒DOHCターボ
総排気量 1968cc
最高出力 252ps/5500rpm
最大トルク 35.7kgm/1800-4800rpm
JC08モード燃費 12.4km/L
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
ブレーキ前後 Vディスク
タイヤ前後 235/50R19
販売価格 389万円~549万円(全グレード)