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更新日:2020.06.10 / 掲載日:2018.09.28
新型フォレスター、e-BOXER搭載「アドバンス」が発売 新型の燃費や安全装備を紹介

新型フォレスター・アドバンス(e-BOXER搭載)
5代目となる新型フォレスターの販売が好調です。2018年6月20日に新型が発表され、7月19日から順次国内デリバリーが開始されました。9月13日時点での受注台数は1万3000台強。月間販売計画の2500台に対して5倍以上の売れゆきとなっています。
特に少し遅れて9月14日から発売&納車となったe-BOXER搭載グレードの「Advance」が全体の4割を超える人気を獲得しています。活況の国内SUV市場に、新たなエースが誕生したと言えるかもしれません。
新型フォレスターの概要

国内でのSUBARUの看板車種といえば、レガシィとインプレッサというイメージが強いかもしれませんが、いまやグローバルでの最量販車種はフォレスターだとSUBARUは位置付けています。
実際には70万台に迫るインプレッサがベストセラーですが、先代型のフォレスターは現行型レヴォーグなどと2番手グループを形成し、さらに新型で右肩上がりの成長を見据えています。新型フォレスターはインプレッサ、XVに続いて新世代のSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)が採用され、この基本骨格の一新により、クラストップレベルの衝突安全性能、危険回避性能を実現。
さらにSUBARU初となる乗員認識技術「ドライバーモニタリングシステム」は、クルマがドライバーを“おもてなし”する機能を初搭載。モーターのアシストで軽快な加速が味わえる「e-BOXER」も加わり、ますますフォレスターから目が離せなくなっています。
新型フォレスターの外装(エクステリア)は?


新型フォレスター・アドバンス(e-BOXER搭載)
SUBARUの新たなデザイン・フィロソフィー“DYNAMIC×SOLID”が、新型フォレスターのデザインにも込められています。好評だった先代フォレスターのシルエットは基本的に踏襲。それでもフェンダーがボリューミーになるなど、とくにボディサイドのメリハリが強調されているあたりに進化が感じられます。
全長は15mm、全幅が20mm、全高が15mmと、ボディのスリーサイズはわずかに拡大。ホイールベースも2640から2670mmへと、30mm延長されています。なおボディカラーは新色「ホライゾンブルー・パール」「ジャスパーグリーン・メタリック」「クリムゾンレッド・パール」を含む9色が用意されています。
新型フォレスターの内装(インテリア)は?

エクステリアとは一変、新型フォレスターのインテリアは大きくイメージアップ。中央から左右のドアまで一体感を持って広がるインストルメントパネルのダイナミックな造形はSGP導入の効果を感じる部分で、新型インプレッサやXVと共通のデザインモチーフとなっています。


インテリアカラーはブラックとブラウン、X-BREAK専用カラーの計3色。シートトリムは5種類が設定されています。新型では、8インチ化されたナビゲーションや、前席と後席に2.1A出力の充電USBポートを用意。また、乗員数に応じた空調作動を実現するHMIはSURARU初の装備となります。ボディサイズの拡大やホイールベースの延長により、居住空間は先代より余裕があります。
ラゲッジ・通常使用スペース
ラゲッジ・最大積載スペース
「e-BOXER」を組み合わせた新型フォレスターのパワートレインは?

新型フォレスター・アドバンス(e-BOXER搭載)
新型フォレスターではSUBARUオリジナルの2.0L直噴の水平対向エンジンに、電動技術の「e-BOXER」を組み合わせたパワーユニットに注目されています。リチウムイオンバッテリーの採用に伴い、SI-DRIVEの制御も変更されています。モーターが力強くアシストすることで、ガソリン車をしのぐ加速性能を実現しています。
さらに、X-MODEやアイサイトとも協調制御が行われ、モーターアシストを活用することで、悪路走破性や追従走行時の燃費性能を向上させる副次効果をも生んでいます。また2.5Lの水平対向エンジンについても、燃料システムを直噴化したのをはじめ、約90%の部品で設計の見直しを実施。実用域でのトルクを向上させるとともに、燃費性能を改善しています。
新型フォレスターの安全装備は?

安全性能の進化については、SGPという基本骨格の一新がなにより大きく貢献しています。操舵応答性や操縦安定性という基本となる運動性能が飛躍的に向上。旋回時のライントレース性を高める「アクティブ・トルク・ベクタリング」や、信号待ちの際にブレーキを踏まなくても停止状態をキープしてくれる「オートビークルホールド」など、日常のドライブの負荷を低減してくれる工夫が施されています。

前走車を自然に追従
さらに歩行者保護エアバッグとアイサイト・ツーリングアシストを全車に標準装備して、万一の事故を回避する備えも充実しています。後者は全車速追従機能付きのクルーズコントロールに加えて、車線中央維持機能と先行車追従操舵機能をフォレスターとしては初採用。停止状態から100km/hプラスαの全車速域で、ハンドルとアクセル&ブレーキを自動制御して運転をアシスト。自動車専用道路ではまさに疲れ知らずとなります。 実際にツーリングアシストを利用した印象は、アクセル、ブレーキ制御による加減速が自然かつ滑らかで、ドライバーの安心感はとても高い。また、ステアリング操作に対してもアシストが適宜行われるため、長距離や渋滞時の運転の負担をかなり軽減してくれます。
前走車の減速に応じて、こちらも減速
前走車の停止に対して、しっかり停止
ドライバーモニタリングシステム
専用カメラがドライバーの顔を認識
記憶したドライバーの設定を自動で再現する
新型フォレスターのトピックスが「ドライバーモニタリングシステム」です。ドライバーがクルマに乗り込むと、インパネセンターバイザーに内蔵された専用カメラがドライバーの顔を認識。これにより安全運転を支援したり、おもてなしの機能を発揮したりしてくれます。
まずは走行中に一定時間以上目を閉じていたり、顔の向きが前方から大きく外れた場合には、居眠りや脇見運転の可能性ありと判断して警報音や警告表示で注意を喚起します。
もうひとつの嬉しい機能が、ドライバーが乗車すると、あらかじめ設定しておいたシートポジションやドアミラー角度を自動的に再現。前回の運転時のディスプレイ表示やエアコンの設定も同様にセットしてくれるという、まさに“おもてなし”する機能です。この登録はドライバー5人まで可能です。
新型フォレスターの燃費は?

カタログを見ると、新型フォレスターのJC08モード燃費は2.5L搭載車が14.4から14.6km/L、2.0L+モーターのe-BOXERが18.6km/Lとなっています。2.5L車については多数のメディアで実走行テストのデータが公開されていて、かなりカタログ値に近い優秀なデータも報告されています。ハイブリッドのe-BOXERについては、今回の試乗では13.9km/Lという数値でした。WLTCモードでの燃費は全体として14.0km/Lをうたっているので、その数値に等しい燃費といえます。
新型フォレスターのラインアップと価格は?
5代目となった新型フォレスターのラインアップは、2.5Lの水平対向エンジンを積む3グレード「Premium」「Touring」「X-BREAK」と、2.0Lの水平対向エンジンにモーターを組み合わせたe-BOXER搭載の「Advance」の合計4グレードで構成されています。トランスミッションは全車リニアトロニックで、駆動方式もAWDとなっています。価格は別表の通りです。一番のポイントはやはり、ドライバーモニタリングシステムがハイブリッド車のAdvanceのみに装備されているところでしょう。