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更新日:2020.09.15 / 掲載日:2020.09.15
新型レヴォーグのすべて【4】エクステリア解説
特徴を際立たせた「BOLDER」デザイン
要素は従来車と共通するが さらに存在感を高めた印象だ
新旧を見比べるとほぼ同じサイズに思えたが、車体寸法は多少新型が大きい。といっても全長が65mm、全幅が15mm、ホイールベースが10mmの違いでしかない。最小回転半径が10cm大きくなっているが、試乗印象での取り回し感覚に大きな違いはなかった。
プロポーションもほぼ従来車を踏襲。サイドウインドウグラフィックの後方への絞り込みを強くしてファストバック感覚を高めているが、ルーフからリヤゲートへ連続するラインは従来車とよく似ている。キャビンスペースを維持しながら後席と荷室のボリューム感を減らしているわけだ。
フロントマスクはスバルアイデンティティのひとつとなるヘキサゴングリル、切れ上がったヘッドランプと一体となったフロントフェンダーなど、立体感溢れる造形を採用。エッジの利いたリヤ周りとのバランスも取れている。デザイン要素を書き出すとほとんどは従来車と共通するのだが、各部の存在感が強まっている。また、リヤバンパー角の下方には空力面から高速安定性向上を図るエアアウトレットを設置するなど空力性能も特徴のひとつだ。
前走車や対向車の部分だけを消灯するADBには多光源のLEDランプを用いたアレイ式をスバル車として始めて採用した。従来のスバル車が採用していたシステムと比較して消灯範囲を必要最低限に止めて良視認領域の拡大を図っている。なお、ヘッドランプは全モデルともフルLED型を採用している。
装着タイヤサイズは従来車と共通。ベーシックのGT系のみ215/50R17、その他は225/45R18を履く。プロポーションの維持という意味合いもあるが、タイヤ/ホイールサイズの継承は従来レヴォーグユーザーには所有しているスタッドレスタイヤの利用等でメリットにもなる。ウインターレジャーのアシとしても使われる機会の多いモデルでもあり、見栄えを重視して安易に大径ワイド低扁平化を進めなかった点は好感が持てる。
STIスポーツ/STIスポーツ EX


フロントフェンダーの張り出し感を強調するなどして、大胆さを表現。リヤフェンダーも踏ん張り感のあるリヤエンドになるようにデザイン。

より立体的になった、ヘキサゴングリルをフロントに装着。クルマ全体のデザインの起点としており、この起点から流れるようなキレを各部に表現。
専用のSTIエンブレムを装着する上級グレード。このSTI系のみダークグレーシリカ塗装のフロントグリルとなり、スカート部にメッキが入る。
STIスポーツ用の18インチアルミホイール。ブラック塗装と切削光輝の組み合わせで、スポーティかつ上質な印象を与える。
エアアウトレット 初採用
飾りではなく、空力を考え高速操縦安定性に寄与する、エアアウトレットを全車に設けた(スバル初)。STIはリヤにもエンブレムが付き、マフラーカッターも大型&ロゴ入りの専用。
新形状ドアミラー
新形状ドアミラー
ボディとの取り付け部分をスッキリさせ、見た目と空力性能を向上させたミラー(スバル初)。
エアインテークは全車標準。ウインドウウォッシャーノズルを中央に追加し高圧化、清浄性向上。ヘッドランプウォッシャーはカバーをフラッシュ化。
最新アダプティブドライビングビーム初採用
Cシェイプ部に導光ライトガイドを用いて質感を向上。ポジションとターンランプを切り替える機構を採用して小型化した新ライト(スバル初)。リヤコンビランプもモダンなデザインに。
GT/GT EX

GT-H系とのエクステリアの違いはアルミホイール位のもの。こちらもブラック塗装と切削光輝の組み合わせだが、サイズが215/50R17となる。
GT-H/GT-H EX

STI系以外はダークメタリック塗装のフロントグリルとなりスカートにメッキが入らない。225/45R18でSTI系とサイズは同じだが、よりスッキリしたデザインのアルミホイールになる。
ショー出展車から デザインはほぼ変わらず
〔東京モーターショー 2019〕
〔東京オートサロン 2020〕
今回の取材車もプロトタイプとなるものの、おそらくほぼ市販車と同じ仕様だろう。過去のショーに出展されたモデルと見比べてみてもそのデザインはあまり変わっておらず、キレのある印象はそのままだ。
●文:川島茂夫 ●写真:澤田和久/SUBARU/月刊自家用車編集部