車種別・最新情報
更新日:2021.03.04 / 掲載日:2021.02.28
HONDA 新型N-BOX 大解剖
左/N-BOX(標準系) L コーディネートスタイル ●価格:177万9800円 ●ボディカラー:プレミアムアイボリー・パールII&ブラウン 右/N-BOXカスタム L・ターボ コーディネートスタイル ●価格:209万9900円 ●ボディカラー:ミッドナイトブルービーム・メタリック&シルバー
’17年のデビューからベストセラー街道まっしぐらの2代目N-BOX。そんな人気車がマイナーチェンジ。気になる変更点に迫る。
日本のベストセラー、さらに前進!!
デザインに手を入れ、各部の熟成を進めた
日本で一番売れたクルマは2020年もやはりN‐BOXだった。全軽自協によるN‐BOXシリーズの年間販売台数は19万5984台で、登録車を含む全体で第1位。これで4年連続、軽4輪車としては6年連続のトップセールスを記録し、ニューモデル効果などではない、底堅い支持を集めていることが証明された。
そんな人気車が、この年末にマイナーチェンジを実施した。大筋では好評な従来型を踏襲しながら、まずは灯火類やカラーコンビネーションなど、見映えを大きく左右する部分に手が入れられ、標準系とカスタムのキャラクターの違いが今まで以上に強調された。また、「コーディネートスタイル」を設定して、より個性的なカーライフを求めるユーザーにも応えている。
さらに、装備の要とも言える先進安全運転支援機能の「ホンダセンシング」の機能を拡充。高速道路の最高速度引き上げに対応して、各機能の作動速度上限を120km/hとしたり、車両後方の認知精度を上げて安全機能の向上を果たしたりしている。ただ、今回のマイチェンではN‐WGNやN‐ONEがフルモデルチェンジを機に採用した電子制御式パーキングブレーキは採用されず、全車フット式パーキングブレーキのままとなっている。これは次の3代目N‐BOXでは当然採用されるはずだ。
パワートレーンをはじめとするメカニズムについては、目に見える変更点は特になし。だが実は表に出ない部分にしっかり改良が施され、振動低減といった地道な改善も行われているのだ。
HONDA N-BOX 【マイナーチェンジ】
●発売日:’20年12月25日 ●価格:142万8900~223万3000円
ホンダN軍団、盤石の構え
N-ONEのフルモデルチェンジで全車が第2世代となったN軍団。販売の中心を担うN-BOXが改良されたことで、その地位がますます安泰なのは間違いない。
スロープ仕様も豊富に揃う
介護だけでなくレジャー用途にも適したスロープ仕様も充実している。価格は消費税非課税で162万9000~223万円だ。
こだわりの ボディカラー
●プレミアムサンライト ホワイト・パール
●プレミアムクリスタルレッド・ メタリック(ボディ色)
写真の2色は、電着/中塗り/カラーベース/マイカベース/クリアの5層重ね塗装だ。
ココが変わった! 新型N-BOX ポイントピックアップ
ここからは押さえておくべき変更点を具体的に見ていこう。
【1】デザイン
標準系はより親しみやすく、カスタム系はさらに押し出しを強調
シンプル&機能的で生活に馴染む標準系、高級感と存在感のカスタムというキャラクターをさらに強調。これまでルーフとドアミラーの色違いだった2トーンはインテリアから装備までトータルコーディネート化された。
標準系
カスタム
標準系はヘッドライトとグリルの形状を変更し、ロアグリルにメッキバーを追加。カスタムはアッパーグリルのメッキ強調やセンターナンバープレート化、リヤ下部のメッキ追加を実施。
灯火類で個性強調
標準系
カスタム
カスタム
標準系はより大きく親しみやすく見えるヘッドライトを採用。カスタムは立体的なメッキで押し出し感を強調。カスタムはリヤコンビネーションランプもフルLEDだ。
2トーンをトータルコーディネート化
標準系 トータルコーディネートスタイル
標準系
2トーンはブラウンルーフのほか、メッキドアハンドルや専用ホイールを採用する。
カスタム トータルコーディネートスタイル
カスタム
こちらはシルバールーフ。ダークメッキ加飾や専用ホイールで重厚な仕立てに。
○14インチスチール+フルホイールキャップ
☆14インチスチール+フルホイールキャップ
●14インチアルミ
●15インチアルミ
★14インチアルミ
★15インチアルミ
○は標準系、☆は同コーディネートスタイル専用、●はカスタム、★は同コーディネートスタイル専用。
標準系 トータルコーディネートスタイル
カスタム トータルコーディネートスタイル
標準系
カスタム
コーディネートスタイルは内装色も専用で、特にカスタムはフル合皮シートを新採用した。
【2】メカニズム
パワートレーンを熟成し、環境対応やCVT制御などをアップデート
発売リリースには記載がないが、パワートレーンに地道な改善を実施。環境性能の向上のほか、CVTの部品やFFターボ車のドライブシャフト、4WD車のプロペラシャフトの改良により、低振動・低騒音化を実現している。
NA
ターボ
ターボ車にジェットパージシステムを導入し、燃料タンクまわりのチューブやキャニスターを改良して燃料蒸発量を抑制している。
新型
旧型
CVTにステップダウン制御を採用し、エンブレや加速がより賢くなった。シフトポジションはこれまでのLを廃止し、Sに変更されている。
【3】機能&装備
ホンダセンシングをはじめ、機能の追加・向上を実施
ホンダセンシングの一部機能をアップデートして安全性や運転支援システムの実用性を高めたほか、後席への荷物等の置き忘れを知らせるリヤシートリマインダーを新設定した。
リヤソナーを左右各2個に増やし、障害物接近を知らせるパーキングセンサーシステムを新採用。
●アダプティブクルーズコントロール〈ACC〉
作動速度上限を引き上げ、約30km/h~120km/hに対応。
●車線維持支援システム〈LKAS〉
作動速度上限が約120km/hに。手放し検知・警報を追加。
●標識認識機能
英語併記標識の「止まれ」や最高速110・120km/h標識に対応。
●路外逸脱抑制機能
約120km/hまで対応。警報強化・連続作動時の動作を追加。
●後方誤発進抑制機能
パーキングセンサー機能を備え、スロープ仕様にも装備。
主要諸元&装備
区別スッキリ、N-BOXのおなまえっ!
EX=スーパースライドシートだGとLは前席ベンチシート仕様。EXは助手席スーパースライドシート(写真)装着車となる。
「コーディネートスタイル」に注目!
充実しているのは見た目だけに非ずコーディネートスタイルはサイドエアバッグや両側電動スライドドアなど、装備がさらに充実。
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●文:月刊自家用車編集部 ●写真:奥隅圭之