メルセデス・マイバッハ　「コンセプト・メルセデス・マイバッハEQS」欧州で世界初公開

　今回発表されたモデルは、伝統的な高級車ブランドであるマイバッハとして初の完全電気自動車の量産モデルとなるもので、メルセデス・ベンツの高級車およびエグゼクティブクラスの電気自動車用モジュラー・アーキテクチャーがベースとなっている。
　インテリアではエグゼクティブ・シートやショーファー・パッケージにより快適な空間を演出、さらに高級感をたたえた新デザインのドアパネルなど専用ディテールの採用によりラグジュアリー感が高められた。

　マイバッハとAMG部門を担当するトップ・エンド・ビークル・グループの責任者であるフィリップ・シーマー氏は「コンセプト・メルセデス・マイバッハEQSは、伝統を重んじる高級ブランドが電動化の未来へ向け変革していくことを象徴したモデル。マイバッハの特徴であるクラフトマンシップや極上のインテリアと、最先端の電気駆動技術が融合したものとなっています」と胸を張った。

　エクステリアデザインは、メルセデス・マイバッハならではの高級感と、メルセデスのEVブランドである「メルセデス-EQ」の特徴を掛け合わせたものとなった。
　ダイナミックさを強調したシルエットは、低いフロントエンドからルーフへと流れるようなラインを描き、独特な形状のリアスポイラーと合わさって先進的な印象も備える。
　また、切れ目やエッジを排除し、シームレスなデザインも目を引くものに。
　そこへアクセントとして数々のクローム・アプリケーションを加え、ハイグロス・ブラックのホイールウェルが力強さを演出した。

　フロントフェイスでは、ボンネットやヘッドライトとシームレスにデザインされたブラックパネルが印象的。
　エレガントで立体的な効果を持つマイバッハ・ピンストライプはクロームメッキが施され、革新的なビジュアルを形成、バンパーのエアインテークにはエレガントなクロームメッキのフィリグリールーバーをあしらい、デザインの一貫性を持たせた。

　黒曜石のようなブラックメタリックとジルコンレッドメタリックのツートンカラーが織りなすボディカラーも特徴的で、サイドウィンドウを縁取るクローム・サラウンドや、Dピラーのブランドエンブレムがさりげなく個を主張する。

　コンセプト・メルセデス・マイバッハEQSのインテリアは、エクステリア同様にラグジュアリーかつ未来的なデザインが光るものに。
　フロントで存在感を示すのが、マイバッハ専用のディスプレイスタイルとコンテンツを備えた、大型のMBUXハイパースクリーン。
　デッキボードの左右へ一直線に伸びるように3つのスクリーンが並べられ、助手席用の12.3インチ有機ELディスプレイには、独立して使用できるディスプレイとコントロールエリアを用意、ドライブ中にはエンターテイメント機能を利用できる。
　MBUXは人工知能を活用したアダプティブ・ソフトウェアを搭載し、インフォテインメントシステムやナビゲーションなど多彩な機能を利用可能で、Mercedes me connectと連携しリアルタイムの情報を受け取ることも可能にした。

　また、コックピットからリアシートへ一直線に伸びたセンターコンソールも、エレガントな印象を強調。
　花瓶や折りたたみ式テーブル、シャンパンゴブレットケース、冷蔵室など高級車ならではのユーティリティも完備する。
　さらに、フローティングアームレストを備えたドアパネルや、メルセデス・マイバッハ Sクラスにインスパイアされたリア・スイート、ハイエンド・リアシート・エンターテインメント・システムといった装備も車内のラグジュアリー感や快適性を高めている。