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更新日:2022.04.14 / 掲載日:2022.04.10

【マツダ 新型CX-60】FRベースの第2世代スカイアクティブで高級車クラスに挑む

文●大音安弘 写真●マツダ

 マツダは、2022年4月7日、新型クロスオーバーSUV「マツダCX-60(シーエックスシックスティ)」のジャパンプレミアをオンラインで実施した。同モデルは、マツダの大型上級車向け新開発プラットフォームを採用した初のモデルであり、日本での発売は、今秋を予定している。

上質な世界観と運転の楽しさを提供する新機軸のプレミアムSUV

 まずマツダCX-60のポジションを簡単に説明すると、既存のマツダSUVラインアップの上位に位置する高級車だ。近年の世界的なSUVブームもあり、国産輸入を問わず、ブランド全体のSUV比率は高まっている。その一方で、一部の国産SUVを除けば、高級SUVのシェアは、輸入車の独壇場ともいえる。そこにマツダは勝負を挑むというわけだ。マツダは、新型車CX-60の提供価値を「エンターテインメントSUV」と表現する。つまり、単に高級車を目指すだけでなく、マツダらしい運転する楽しみや移動の心地よさを追求しているようなのだ。その実現に向けた秘密兵器といえるのが、新開発のラージ車向けのアーキテクチャだ。これは、大きめのボディとエンジン縦置きの後輪駆動に対応する新プラットフォームにある。マツダ3より投入された前輪駆動用プラットフォームとは異なるものなのだ。この新プラットフォームを使った様々な車種が構想されているが、その第一弾が、今回のCX-60で、一月前となる3月8日には、欧州仕様のワールドプレミアを実施した。日本仕様については今回が初披露となるが、発売は今秋となるため、現時点での情報は限定的だ。

 CX-60のボディサイズを見てみると、全長4740mm×全幅1890mm×全高1685mmとワイド。ホイールベースは2870mmを確保している。既存のラインアップと比較して見ると、全長とホイールベースは、CX-5とCX-8の中間に位置するが、全幅は45mmワイド化。全高はCX-5よりも低く抑えられており、スポーティなシルエットを構築している。サイズ的には、2台の中間に収まるミッドサイズSUVといえるが、そもそもCX-8は3列シート車なので、必然的にロングボディとなる。しかし、CX-60は2列シート車のワイドボディなので、既存のモデル群とは、少しキャラクターが異なることがサイズからも伺えるわけだ。

「鼓動」デザインをベースにFR車ならではの伸びやかさを表現したスタイリング

CX-60

 デザインフィロソフィーは、新世代マツダ車の優雅なデザインを生み出してきた「魂動」によるものだが、ロングノーズとなるFR車の構造を活かした伸びやかなプロポーションを実現している。CX-60のデザインコンセプトの「Noble Toughness」が示すように、上質かつ美しくありながら、SUVらしい力強さも併せ持つデザインが目指されたといえる。その世界観を際立たせるべく、ラグジュアリーな「プレミアムモダン」とスポーティな「プレミアムスポーツ」の2タイプのアクセントの異なる内外装仕様を用意しているという。

 また魂動デザインを際立たせる特別仕上げのボディカラー「ソウルレッドクリスタルメタリック」や「マシーングレープレミアムメタリック」に続く、匠塗の第3弾となる新色「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」もCX-60より採用されるという。レッドやグレーなど個性の強い色が続いたが、新色は引き算の美学、禅の世界の「無」着想を得たというから、実に日本的な色。他モデルでも展開されると人気を呼びそうだ。

12.3インチのワイドディスプレイや新開発のドライバー異常時対応システムを採用

CX-60

 インテリアは、コクピット中心に公開されたが、ワイド感を強調した水平基調のダッシュボードと厚みのあるセンターコンソールで構築されている。インテリアの装飾も、滑らかな曲線を多用した上質で温かみが伝わってくるものだ。細部を見ていくと、シフトレバーは、バイワイヤー式となり、運転席側にオフセットされ、操作性は良さそう。運転席自体も、安全かつ快適な運転を楽しんでもらうべく、誰しもが最適なドライビングポジションの得られるように、シートやステアリング、ペダルレイアウトにも注力したとする。もちろん、車両周囲に視認性も重視し、死角の減少や先進機能を用いた車両周囲の視認性の向上も図っている。ドライバーに様々な情報を提供するデジタルメーターとインフォメーションシステムは、共に12.3インチのワイドディスプレイを採用しているのもトピックのひとつ。また先進安全機能では、新開発のドライバー異常時対応システム「DEA」の搭載も発表。これは、ドライバーの異常を検知し、車両を自動制御に速やかに停車させることで、事故の回避や被害軽減を図る新たな機能だ。

PHEVやマイルドHV仕様のクリーンディーゼルを用意

CX-60

 日本仕様のパワートレインついても公表されている。ガソリン車は、自然吸気の2.5L直列4気筒エンジンと同エンジンとモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドの2タイプ。クリーンディーゼル車は、新開発の3.3L直列6気筒ターボと、その48Vマイルドハイブリッド仕様の2タイプの計4タイプとなる。現時点での公表値を紹介しておくと、2.5Lガソリン車は、最高出力188ps/6000rpm、最大トルク250Nm/3000rpm。電気モーターが備わるPHEVは、最高出力323ps/6000rpm、最大トルク500Nm/4000rpmと過給機エンジン並みの高性能振り。クリーンディーゼル車は、最高出力231ps/4000~4200rpm、最大トルク500Nm/1500rpmと大排気量ディーゼルの強みを発揮。さらにモーターアシストが可能な48Vマイルドハイブリッド仕様では、最高出力254ps/3750rpm、最大トルク550Nm/1500~2400rpmとなる。海外向け仕様では、他のエンジンも用意されるが、これは市場に最適なものをセレクトした結果だという。因みに、海外向けディーゼルは、尿素SCRを搭載するが、日本仕様は、非搭載となるため、現在のSKYACTIV-D同様にAdBuleが不要となるのも朗報だ。それらのパワーを伝達するトランスミッションには、新開発の8速ATを採用。このATは、エンジンからの動力伝達に、トルクコンバーターではなく、クラッチを使用しているのがポイント。その結果、効率の向上とATの小型軽量化に加え、リズミカルな変速も可能としている。

 駆動方式がフロントエンジンリヤ駆動のFRレイアウトとなることがラージ車の特徴であるが、そのため、4WDシステムも、マツダ初の後輪駆動ベースの電子制御多板クラッチ式AWDを開発し、採用。前後のサスペンションは、フロントがストラット、リヤがマルチリンクとなるため、リヤの駆動力を活かした粘りある走りが期待できそうだ。マツダの後輪駆動車の代表格といえば、ロードスターだが、2021年12月の改良より採用された後輪駆動車向けの姿勢安定化制御「KPC」も採用されることも明かされている。

マツダ念願の高級車カテゴリーに挑戦

CX-60

 駆け足でCX-60の最新情報を伝えたが、ポイントはマツダとして念願の高級車と後輪駆動車の復活を実現させた第一歩になるモデルということだ。このため、ラージモデル専用となる縦置きパワートレインの開発も行っている。特に拘りは、3.3Lの直列6気筒エンジンだ。この時代に大排気量と思うかもしれないが、重量のあるSUVを効率よく走らせるためには、低回転で大きな力を発揮する大排気量エンジンは、環境面でも有利なのだ。誤解を恐れずに、最適最良なものに拘るのは、SKYACTIV技術の中でも、環境意識が高まった現代でも、内燃機関が果たせる役割を大切にしてきたマツダらしいところだ。今後も、発売までにCX-60の情報は順次発信されていくというから、その続報にも期待したい。

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大音安弘(おおと やすひろ)

ライタープロフィール

大音安弘(おおと やすひろ)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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