クルマ徹底解説
更新日:2020.02.07 / 掲載日:2019.12.25
BMW3シリーズ 第7世代の「iDrive」AI搭載で進化したナビや、コネクティビィティ

新型3シリーズは「BMWオペレーションシステム7.0」を採用
文●工藤貴宏 写真●ユニット・コンパス
ナビゲーションやコネクティビティを司るオペレーションシステムを第7世代へと進化させた新型3シリーズ。ここでは、進化した新OSの内容や各種機能を紹介します。
BMW iDriveとは?AI搭載で進化したナビシステム

iDriveとは、ナビゲーションに加えてラジオやオーディオ、そして車両情報の表示や設定などさまざまな機能を統合したインフォテイメントシステムのこと。
ドライバーは様々な機能を、状況に応じてiDriveコントローラーの他、ステアリング・ホイールの操作部、タッチ操作、音声入力、インパネのプログラマブル・ボタン、そして画面の前を指の動かすことでコントロールする「ジェスターコントロール」と入力方法を使い分けながら使うことができる。 そのなかでセンターコンソールに組み込んだiDriveコントローラーの役割は、走行中でもブラインドタッチで機能をコントロールすることと、詳細な機能も確実に操作することである。
新型3シリーズは、メーターパネルやセンターコンソール・ディスプレイの表示や操作などiDriveに「BMWオペレーションシステム7.0」を新たに採用。操作に対する反応が大幅に向上したほか、操作性もレベルアップしている。
BMW iDriveの各種機能について解説

まず使用頻度が高いのがナビゲーション機能。タッチパネル機能付きの10.25インチディスプレイに地図を映すことができる。ナビゲーションのメディアは約20GBのHDDで、渋滞情報を取得するVICSはFM電波、光ビーコン、そして電波ビーコンの“3メディア”に対応している。画面は高精細でサイズも適切であるため見やすく、それでいてドライバーの視界を妨げない。
ETC機能を兼ねたITSスポット対応の車載機(ETC2.0)をルームミラー内蔵型として標準装備。グローブボックスにETC車載機を搭載するクルマに比べて、ETCカードの抜き差しが非常に簡単。
オーディオはラジオやフルセグ/ワンセグ自動切り替えのTVチューナーのほかUSBオーディオやBluetoothオーディオに対応。ただし新型3シリーズをはじめとする最新世代では従来備わっていたCD/DVDプレーヤーは非搭載となっている。ハンズフリー機能も標準搭載だ。ちなみにオーディオシステムは標準タイプの他、205W/10スピーカーの「HiFiスピーカーシステム」や464W/16スピーカーの「harman/kardonサラウンド・サウンド・システム」も用意。
そのほか、燃費など車輛情報の確認、車両の各種設定、そして取扱説明書の閲覧などもできる。またインターネットを通じて天気予報やニュース、カレンダーなども確認可能だ。画面表示用コンピューターの性能が大きく向上したことにより、表示内容はリッチで美しく、なおかつ描画速度も速くなっている。
BMW iDriveの操作系と快適なコネクティビティ

センターコンソールのiDriveコントローラーは、円盤状のダイヤルをメインにその周辺のスイッチも組み合わせた統合操作インターフェイス
iDriveの特徴のひとつがセンターコンソールのiDriveコントローラー。円盤状のダイヤルをメインにその周辺のスイッチも組み合わせた統合操作インターフェイスで、iDriveのひおととおりの操作ができる。新型3シリーズなど最新世代は、ダイヤルの上面がタッチパッドになっていて指先で文字を書いて入力可能。日本語入力にも対応し、ナビの目的地検索などがスピーディにおこなえる。
iDriveと周辺機器の接続にはデータ転送用のUSB端子をふたつ備えるほか、Bluetooth、そしてWiFiやApple Carplayにも対応。
また、日本においてもデータ通信モジュールを標準搭載しているので、コールセンターに接続して目的地検索などのサポートを受けられたり、SOS時に専門のオペレーターに接続して緊急車両の手配などを代行してもらえる。そのほか、インターネット経由でオーナーのスマホと接続し、離れた場所からスマホ操作でドアロック/アンロックやベンチレーション起動などの遠隔操作など多岐にわたる機能を活用できる。このように新型3シリーズは、クラス最高レベルのコネクティビティ機能を備えている。