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更新日:2018.10.10 / 掲載日:2015.01.23
トヨタ、燃料電池車「MIRAI」の増産を決定
![MIRAI](https://img.goo-net.com/goo/magazine/contents/2103/7cd3bd0bcf632c458fd032fa37447097.jpg?20210914194759)
今回の増産は、好調な受注状況を受けてのもの
トヨタは1月22日、2014年12月15日に発売したFCV(燃料電池車)となる「MIRAI(ミライ)」を増産すると発表した。
MIRAIは、水素と酸素を化学反応させて電気を作る燃料電池を搭載。その燃料電池で作られた電気でモーターで走るシステム。最高出力は154ps、最大トルクは335Nmを発生する。車載の燃料電池は容量を必要とするため、複数の燃料電池セルを積層して電池容量を高めた燃料電池スタックとして搭載する。燃料の水素は70MPa(約700気圧)の高圧水素タンクに充填され、酸素は大気中の空気から取り入れる。
1月15日に発表されたMIRAIの受注状況は、発売から1ヶ月後の時点で、2015年内の受注目標400台の3倍以上となる約1500台を受注。その内訳は官公庁や法人が約6割で、個人が約4割になるという。地域別では、東京都、神奈川県、愛知県、福岡県が中心となっている。
今回の増産は、好調な受注状況を受けてのものだが、燃料電池車の普及には、水素ステーションの整備が不可欠。燃料電池車が一般的になるには、時間と金、なによりも水素ステーションの設備投資が必要で、そう簡単にはいかない事情もある。最近は原油価格の下落でガソリン安が続いており、こうした経済状況の変化が、燃料電池車の普及を阻害することにもなるのだが、MIRAIの好調な受注状況は、新エネルギーへの期待の大きさをうかがわせるものだ。