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更新日:2018.11.30 / 掲載日:2015.11.06
【フォルクスワーゲン】グループのデザイン責任者、デ・シルヴァ氏が定年退職

ユニット・コンパス/Goo-net編集部
2007年2月からフォルクスワーゲン グループの乗用車全モデルのデザインを統括してきたワルター・マリア・デ・シルヴァ氏が11月末で引退する。定年退職後も、アドバイザーとしてフォルクスワーゲン グループのデザインに携わっていく予定。
デ・シルヴァ氏は、1998年にセアトデザインセンターの責任者に就任して以来、17年にわたってフォルクスワーゲン グループのデザインに携わってきた。2002年にアウディ、ランボルギーニ、セアトを含むアウディ ブランド グループのデザイン責任者となり、第6世代のアウディ「A6」、「A5クーペ」などアウディの新しいデザイン言語を紡ぎ出した。アウディ A5のデザインではドイツでもっとも権威のあるデザイン賞「ドイツ連邦共和国デザイン賞2010」を受賞するなど、数々のデザイン賞を受賞している。2007年にはフォルクスワーゲンAGのグループデザイン責任者に就任。ブランドごとの独創性を高次元で維持しながら、すべてのブランドのデザインに、ブランドの垣根を越えた共通の方向性を確立した。
デ・シルヴァ氏は1951年2月27日、イタリアのレッコ生まれ。1972年にイタリアのフィアットデザインセンターのデザイナーとなり、以降、Studio R.Bonetto、Instituto Ideaなどでインダストリアルデザインと自動車デザインの分野でキャリアを重ねた。Trussardi Design Milanoを経て、1986年から1998年までアルファロメオでデザイン部門の責任者。自動車分野では「アルファ156」(1997年)、「アルファ147」(2001年)、フォルクスワーゲン「up!」、「ポロ」、第6、第7世代の「ゴルフ」、アウディ「R8」、「A5」など傑作デザインを多数世に送り出している。
フォルクスワーゲンAGの取締役会会長、マティアス・ミュラー氏は、「ワルター・デ・シルヴァ氏は、デザインを通じて、創造性とイタリアの美的感覚、スタイル、体系的なアプローチの規律性を具現化した。グループ内の全ブランドに通底するデザインの方向性と方法論の確立という自動車産業界では前例のない偉業を成し遂げると同時に、各ブランドとその設計部門が高度な自主性を持って創造性を発揮し続ける原動力となった」とデ・シルヴァ氏の功績を称えた。