レクサス、RC Fをマイナーチェンジ

　サーキット走行も含めたあらゆる状況での運動性能向上に大きく寄与するのが、従来型比約20kgを達成した軽量化だ。
　軽量化による運動性能全般の向上のほか、新開発のタイヤにより操舵レスポンスや限界領域のコントロール性向上を図り、エンジンマウントやサスペンションメンバーブッシュ、ステアリングラックブッシュなどの剛性向上により高い操縦安定性を追求している。
　パワートレーンでは、NA（自然吸気）エンジンならではのリニアな加速フィーリングを際立たせるため、エンジン出力やアクセルレスポンスの向上を実施。また、ディファレンシャルをローギヤ化して、サーキットを想定したアクセルによる車両コントロール性が高められた。これらの改良は街乗りでの軽快な走りにも貢献する。
　また、サーキットでのスポーツ走行時に威力を発揮する、発進時のタイヤ空転を防ぐローンチコントロール機能も搭載している。
　エクステリアにはレース由来の空力デバイスを最大限に盛り込んだ。例えば、フロントスポイラーのコーナーに採用したカナード（先尾翼）形状がダウンフォースを向上させ、サイドロッカーモール後端のアンダーカット形状がリヤタイヤ周辺の乱気流を抑制。これらは空力性能の向上を目的とするデザインであると同時に、“F”としての独自性を印象付けることにもなっている。
　このほか、コーナリング姿勢やステアリングの応答性向上を狙い、前後ホイールハウスにエアアウトレット（空気排出口）を設けてホイールハウス内の圧力を低減している。

　新設定の“Performance package”は、その名の通りサーキットパフォーマンスを最大限に高めたモデルであり、専用の空力パーツを装着するほか、各部に手を加えることによって軽量化や加速性能向上アップを果たしている。
　外装部品にはCFRP製パーツを数多く標準設定。カーボンフロントスポイラー、カーボン大型ロッカーフィン（他グレードはオプション）、カーボンエンジンフード＆カーボンルーフ（“Carbon Exterior package”にも装着）が特別なモデルであることを印象付ける 。
　マットブラック塗装の鍛造アルミホイール（他グレードはディーラーオプション）やチタンマフラーを装着するほか、カーボンパーテーションブレース、カーボンセラミックブレーキ、カーボンリヤウィング（固定式）といった専用装備で身を固め、従来型比約70kgの軽量化を達成している。
　ブレーキは、リヤディスクローターをフロントと同径の380mmとし、前後のレッドブレーキキャリパーが“Performance package”であることを主張する。
　なお、専用のカーボンリヤウィング（固定式）は、標準仕様のアクティブリヤウィングを上回るハイダウンフォースとロードラッグを実現している。