車のニュース
更新日:2019.07.05 / 掲載日:2019.07.04
メルセデス・ベンツ、SUVの新型電気自動車「EQC」を発表
メルセデス・ベンツ日本は7月4日、電動モビリティを包括するブランド「EQ」の第1弾モデルとなるSUVの新型電気自動車「EQC」を発表した。ラインナップは「EQC 400 4マティック」、55台限定の発表記念特別モデル「EQC エディション 1886」の2グレードで、納車時期は「EQC 400 4マティック」が2020年春、「EQC エディション 1886」が10月以降を予定している。メルセデス・ベンツの電気自動車として日本初となるこのモデルは、近未来的なデザインの内外装に、AIの自然対話式音声認識機能などを備えた対話型インフォテインメントシステム「MBUX」、最新の安全運転支援システムなどを採用している。また、「EQC エディション 1886」グレードは、「メルセデス・ベンツ・オンラインストア(https://www.mercedes-eq.jp/lineup/eqc/order)」にて7月18日の11:00から先着順でWEB商談予約を行う。
デザイン
エクステリアは、「Sensual Purity(官能的純粋)」というメルセデス・ベンツの基本コンセプトをさらに突き詰め、シンプル&シームレスかつすべてが1つの塊に溶け合ったようなスタイルで、フロントの大型ブラックパネル上部のLEDヘッドライトを繋ぐデイタイムライト、左右のリヤコンビネーションランプを繋ぐ水平のテールランプに光ファイバーのチューブの採用、ワイドなリヤエンドなど、近未来&力強さを表現している。
インテリアは、空中に浮かぶように配置したワイドスクリーンディスプレイ、中央部から運転席までが大きく切り取られたようなダッシュボードなど、先進的なデザインで、キーをモチーフにした「EQ」モデル専用デザインのエアコン吹き出し口、シート&インパネのステッチにローズゴールドを配して、上質感も演出している。
メカニズム
ボディの安全基準は、ガソリン車よりもさらに厳格な社内基準を適用し、フロントセクションの駆動コンポーネントはEQC専用の新たなサブフレームによって周囲を取り囲むことで、ガソリン車と同等レベルの衝突安全性能を実現している。さらに、リチウムイオンバッテリーは堅牢なフレームとリチウムイオンバッテリーの間に変形部材を使用することで、外部からの激しい衝撃があった場合でも、一定の衝撃を吸収して安全性を保つように設計されている。
パワートレーンは、前後に1つずつ、計2つのモーターを搭載し、2つのモーターの総合の最高出力は408PS、最大トルクは765N・mで、四輪駆動の優れた走行性能はもちろん、低中負荷領域では効率を高めるためにフロントのモーターのみで走行するとともに、2つのモーターともオルタネーターとして使用することで、回生ブレーキによる減速効果を最大限に高めている。高電圧のリチウムイオンバッテリーは、容量80kWhで、WLTCモード一充電走行距離は400km(欧州仕様車での試験結果)を実現している。
ドライブモードは、デフォルトの「コンフォート」、効率重視で電力消費率を抑える「エコ」、スポーティな走行性能を実現する「スポーツ」、走行、サスペンション、ステアリング特性を個別に設定できる「インディビジュアル」の4つのモードを備えたほか、リチウムイオンバッテリーへのエネルギー回収量レベルも調整することができる。リチウムイオンバッテリーへのエネルギー回収量レベルは、コースティングの「D+」、軽度の回生ブレーキ「D」、中程度の回生ブレーキ「D-」、強度の回生ブレーキ(ほとんどの場合はこのレベルだけで十分な減速が得られる)「D- -」の4段階を設定する。
ユーティリティ
リチウムイオンバッテリーを床下に配置したことで、フラットなフロアと広い開口部を実現し、4:2:4分割可倒式リヤシート使用時のラゲッジルームスペースは500L、リヤシートを倒した場合は1460Lで、SUVとしての高い積載性も備えている。
サービス・プログラム
24時間緊急通報サービス、24時間故障通報サービス、スマホで車両を遠隔操作&確認できる「リモート車両操作」などのテレマティクスサービス「Mercedes me connect」を標準装備し、EQC専用のテレマティクスサービスとして、EQオンラインナビゲーション、充電ステーション情報、出発時刻・プリエントリークライメートコントロールの設定などが利用できるほか、AIの自然対話式音声認識機能などを備えた対話型インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)」は、「充電ステーションを探して」など、電気自動車関連の機能にも対応している。
リチウムイオンバッテリーへの充電は、6.0kW(200V、30A)までの交流普通充電、50kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応し、充電サービス「Mercedes me Charge」を利用することができる。充電サービスは、納車時に車載する専用の充電カードを使用し、日本国内に約21,000基(7月4日現在、メルセデス・ベンツ日本調べ)ある提携充電ネットワークでEQCに充電することができる。また、納車後にサービス登録を行ってから1年間は月会費&充電にかかる費用が無料となる。
5年間、10万kmまでの一般保証と無償のメンテナンスプログラム「EQ ケア」を全車標準設定し、リチウムイオンバッテリーは8年または16万km以内で、サービス工場の診断機により残り容量が70%に満たないと診断された場合の保証を付帯、6.0kW対応の交流普通充電器本体「充電用ウォールユニット」を無償提供(設置費用を10万円サポートするキャンペーンも実施。このキャンペーンは予告なく終了する場合がある)するなど、初めて電気自動車を所有する方にも安心することができるプログラムを用意している。
6.0kW対応の交流普通充電器本体「充電用ウォールユニット」
EQC エディション 1886
EQCの発表を記念して設定された特別モデルは、55台限定で、モデル名はダイムラー社の創始者であるカール・ベンツ氏とゴットリープ・ダイムラー氏がそれぞれ別々にガソリン自動車を完成させた1886年に由来し、ダイムラー社にとって電気自動車による新時代の幕開けを記念して名付けている。「EQC 400 4マティック」をベースに、専用ブラックルーバーのラジエターグリル、専用サイドエンブレム、ホワイトのアクセントがポイントの専用20インチ10スポークアルミホイール、インディゴブルーのレザーARTICO(人工皮革)とブラックの起毛素材を組み合わせたDINAMICAシート、蓋に1886バッジを装着したカップホルダー、1886の刺繍入りの専用フロアマットなどを採用している。
インディゴブルーのレザーARTICO(人工皮革)とブラックの起毛素材を組み合わせたDINAMICAシート
専用サイドエンブレム
蓋に1886バッジを装着したカップホルダー
ボディカラー
●ポーラーホワイト
●オブシディアンブラック
●グラファイトグレー
●カバンサイトブルー
●ブリリアントブルー
●ハイテックシルバー ※
●セレナイトグレー
●ヒヤシンスレッド(メーカーオプション)
●ダイヤモンドホワイト(メーカーオプション)
※EQC エディション 1886はハイテックシルバーのみ。
主要諸元・ラインナップ・車両本体価格
【主要諸元】
EQC 400 4マティック
●全長×全幅×全高(mm):4761×1884×1624●ホイールベース(mm):2873●車両重量(kg):2425●駆動方式:4WD●パワートレーン:モーター2基(2つのモーターの総合の最高出力408PS/最大トルク765N・m)●WLTCモード一充電走行距離:400km
※すべて欧州仕様車参考値。
【ラインナップ・車両本体価格】