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更新日:2021.04.16 / 掲載日:2021.04.16
日野、超低床・ウォークスルーの小型EVトラックを開発

<外観>
日野自動車株式会社は、ウォークスルーバン型の超低床・前輪駆動小型EVトラックを開発したと発表した。これからの「物流のラストワンマイル」に向けた日野の新たな提案として、2022年初夏に「日野デュトロ Z(ズィー) EV」の名称で市場導入予定だという。
昨今、労働人口の減少やeコマースの拡大などを背景に、荷物を生活者に届ける「物流のラストワンマイル」の現場では、ドライバー不足をはじめ、荷役作業等の配達業務の身体的負荷、荷物の増加や多様化への対応といった課題が深刻化している。今後、荷物量のさらなる増加も見込まれ、こうした課題への早急な対応に迫られている。また、カーボンニュートラルに向けた世界的な潮流から、物流事業者の環境経営へのニーズも高まっているという。
日野は、現場の困りごとを解決する「超低床・前輪駆動」のEVを開発。従来の後輪駆動車と比べて床面地上高は半分の約400mmという超低床構造を実現し、荷役作業性や乗降性を大幅に向上させた。さらにウォークスルー構造で宅配現場での使い勝手の良さも追求している。航続距離は、宅配用途に必要な100km以上を目指した。
ウォークスルーバンに加えて、用途に応じた荷台を架装できるキャブシャシ型も設定し、ビジネス形態に合わせた架装を選ぶことができる。 また、現行の日野デュトロより一回り小さいサイズ感とすることで、住宅街を走行しやすいのはもちろん、普通免許で運転可能とし、ドライバー人材確保にも貢献する。また、コンパクトな車体ながら、必要な荷室容積を確保している。
活躍するシーンとして、主に市街地での宅配を想定しており、さらに店舗内、倉庫内、空港等の大規模施設内での用途や、夜間・早朝の稼動等、場所と時間を選ばない幅広い活用が期待されている。