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更新日:2021.11.17 / 掲載日:2021.11.17
ヒュンダイ 「グレンジャー」35周年記念のEVコンセプトカー発表

ヒュンダイは現地時間の11月12日、同ブランドの初代フラッグシップモデル「グレンジャー」が35周年を迎えたのを記念し、レトロフューチャー風にカスタマイズしたコンセプトカーEVを発表した。
初代モデルの箱型デザインを踏襲 各所に先進技術を取り入れたEV
初代グレンジャーは1986年、ヒュンダイが三菱へVIP向け高級車の開発を依頼したことにより誕生した高級セダンで、同時期に製造された三菱・デボネアの兄弟車としても知られている。
今回発表されたコンセプトカーは、初代セダンの象徴的な意義に光を当て、将来のデザインに新たなインスピレーションを見出すことを目的に開発。ヒュンダイの電気自動車・IONIQ 5にも採用しているパラメトリックピクセルの灯火類を採用し、内装をベルベットとナッパレザーでしつらえたウルトラモダンな電気自動車となった。
外装はEVであることを象徴するピクセルスタイルのLEDヘッドライトおよびテールランプのほか、サイドミラー、ホイールカバーなどを新たにデザインし、レトロな魅力を残しつつも先進的なイメージを兼ね備えたビジュアルに仕立てた。
タッチ式スクリーンディスプレイ ベルベットとナッパレザーで仕立てたインテリア
インテリアは“Newtro(New + Retro)”をコンセプトテーマに、新しさと懐かしさが共存した空間となった。フロントシートには初代グレンジャーをイメージしたバーガンディーカラーのベルベットを採用、背面にステッチとレースを施した赤褐色のナッパレザーを使用し、質感高く仕立てた。また、センターコンソールのアームレストには、貴重品を収納できるポップアップ式の隠し収納を用意する。
ダッシュボード上には各種機能の操作を統合したタッチ式スクリーンディスプレイを備えた一方で、シングルスポークのステアリングホイールやジェット機を連想させる形のギアセレクターを採用するなど、80年代の雰囲気を組み合わせたコックピットも特徴的だ。
アームレストの隠し収納 サウンドバーに搭載されたピアノ機能
オーディオは、18個のスピーカーを制御する4way4サウンドシステムを搭載。コンサートホールの音響理論に基づいて設計されたセンターコンソールとダッシュボードの構成も相まって、壮大な透明感と重低音の豊かなサウンドを実現する。また、サウンドバーに搭載されたピアノ機能は、停車中に演奏することもできるというユニークな機能だ。
さらに車内照明は、レトロ感を演出するブロンズ色を採用。室内のインフィニティ・ミラーがその光を美しく反射するとともに、室内空間を広く、エレガントに見せるという効果をもたらしている。
ヒュンダイデザインセンターのインテリアグループ長であるHak-soo Ha氏は、「デザイナーが未来を考えるとき、過去に作ったものを振り返り、そこからインスピレーションを得ることが重要です」と、今回のコンセプトカー開発の意義を語った。
