車の最新技術
更新日:2021.11.16 / 掲載日:2021.11.16

米国ホンダ 自律走行作業車のプロトタイプを建設現場でテスト

ホンダ自律作業車「Honda AWV(Autonomous Work Vehicle)」
ホンダ自律作業車「Honda AWV(Autonomous Work Vehicle)」

 アメリカホンダとBlack & Veatch社は、ニューメキシコ州にあるBlack & Veatch社の建設現場で、ホンダの自律走行車「Honda AWV(Autonomous Work Vehicle)」のプロトタイプの実地試験に成功したと現地時間の11月15日、発表した。

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太陽光発電所の建設現場で実地試験

 第2世代である電気自動車のHonda AWVプロトタイプは、大規模な太陽光発電所の建設現場において、建設資材や水などの物資を、あらかじめ設定された目的地まで運搬したり、牽引活動を行うなど、さまざまな機能を実行した。

 ホンダは以前、旧世代のHonda AWVでテストを行っていたが、今回のフィールドテストでは、複数のユニットを協調して配置し、建設現場のニーズをサポートする初めての試みとなった。

 ラスベガスで開催されたCES 2018で、コンセプトとして初めて発表されたHonda AWVは、同社の頑丈なプラットフォームと自律走行技術を組み合わせたもの。その結果、さまざまな作業環境に展開できる、新しいカテゴリーの作業車両が開発された。Honda AWVは、GPSによる位置情報の取得、レーダーなどによる障害物の検知、ステレオスコピック(3D)カメラによる遠隔監視など、一連のセンサーを用いて自律走行を行う。また、リモートコントロールによる操作も可能となっている。

 建設技術の革新に注力する世界的なエンジニアリング・調達・建設会社であるBlack & Veatch社は、ホンダと協力してHonda AWVの技術検証をするための実地試験場を提供。同社の担当者は、現場で効果的な試験を行うために、ホンダのエンジニアから車両の操作方法や安全プロトコルのトレーニングを受けた。試験を終え、Black & Veatch 社は、Honda AWV の機能向上に役立つよう詳細なフィードバックを提供した。

 Black & Veatch社のグローバル・パワー・ビジネスの社長であるマリオ・アザー氏は、「当社は、建設技術の革新と現場の安全性を追求することで、今回のホンダとの提携に至りました。この新しい自律走行車のテストは、新しい作業方法を通じて業界を発展させるという当社の取り組みに合致しています。」とその意義を述べた。

 ホンダAWVの米国プロジェクトリーダーであるケントン・ウィリアムズ氏は、「テストパートナーであるBlack & Veatch社とともに、ホンダは大規模な建設環境において、頑丈な自律型作業車のプロトタイプの性能を実証することができました。Honda AWVは、建設業界をはじめ、オフロードの自律走行ソリューションを求めるほかの業界にも、より高い効率性と安全性、優れた環境性能をもたらす可能性があると信じています」と述べた。

最大8時間、数百キログラムの運搬・牽引作業に成功

ホンダ自律作業車「Honda AWV(Autonomous Work Vehicle)」7

 建設現場での試験にあたって、太陽電池パネルの支持構造が一定間隔で格子状に配置されている現場が選ばれた。あらかじめ設定されたルート上の正確な位置にHonda AWVが停止することを検証するには、理想的な環境となった。

 ホンダは、1,000エーカー(およそ0.4ha)の敷地の高精細地図を作成し、タブレットやPC上で動作するクラウドベースのアプリケーション・インターフェースを使用して、Black & Veatch社のオペレーターが複数のホンダAWVの出発点と停止点を正確に設定できるようにした。AWVは計算されたルートに沿って材料や物資を運び、事前に設定したポイントに数センチ以内で停車できることが実証された。

 このフィールドテストでは、Honda AWVのバッテリーシステムが、高温の環境下で最大8時間の稼働が可能であることも実証された。車両は、約900ポンド(およそ408kg)の荷物を運び、また1,600ポンド以上(およそ726kg)のトレーラーを牽引したという。

商品化なるか? 業界へのソリューションとサービス

ホンダ自律作業車「Honda AWV(Autonomous Work Vehicle)」8

 Honda AWVは、自律走行や遠隔操作が可能で、多くの積載物を運ぶことができ、さらにアタッチメントやツールを追加することもできるため、多くの作業環境に適したプラットフォームになり得るとホンダは期待を寄せる。同社は、Honda AWVの商品化計画は発表していないが、今回の試験で確認された能力をもとに、オフロードでの自律走行を必要とするさまざまな業界、特に労働力の制約や安全性の問題がある場合に、適したサービスを提供できると考え、開発を続けていくという。

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