新型車比較・ライバル車対決
更新日:2022.10.26 / 掲載日:2022.10.15
新型トヨタシエンタとホンダフリードを徹底比較!積載性や走行性能・安全装備の違いは?
フリードは、過去数世代にわたってシエンタと熾烈な競争を繰り広げている宿命のライバル。ここしばらくはフリードが販売面で優勢だったが、新型シエンタの登場で勢力図が変わる気配も十分。多くのユーザーが注目する対決、勝つのはどちらだろうか?
コンパクトミニバンライバル対決!
TOYOTA 新型シエンタ



HONDA フリード





ボディ寸法はほぼ同じ
共に便利に使い倒せる
両モデルを比較する際に多くのユーザーが重視するのは、キャビン&荷室の使いやすさと、動力性能を含めた走り、そして安全運転支援機能の3つだろう。
まずキャビン&荷室に関しては、平面寸法で両モデルを比較するとほぼ同じ。全高が15㎜ほどしか違わない。スタイリングは好みゆえに評価しづらい面があるが、寸法諸元は極めて近い。
そう考えるとキャビン&荷室も似たようなものと思いがちだが、じっくりと見比べると想像よりも異なっている。
カタログに記載される室内高は意外なことに15㎜ほどシエンタが勝っている。だが実際にシートに座ってみた印象は明らかにフリードのほうがゆったり感がある。これは主にシートの座面高設定の差によるもので、フリードはシート座面は高めの設定で、着座時は脚を引いたような姿勢になるため、前後シートの距離が同等でもレッグスペースに余裕が生まれることが大きい。
サードシート格納の違いもポイントの一つ。シエンタは床下格納式ですっきりと格納できる美点を持つが、シートそのものはやや簡素な造り。一方、フリードは左右跳ね上げ格納式のため格納時に邪魔にも感じてしまうが、シート座面は厚めで余裕とまではいえないまでもある程度のロングドライブならばなんとかこなしてくれる。、
大まかな違いはあるものの。シート格納を含めたキャビン&荷室の使いやすさはほぼ互角。若干フリードの方が便利に感じられるが、決定的な差があるとまではいえない。積載性を重視するならばフリード、荷室まわりはプラスαで色々便利に使えたら嬉しいくらいならシエンタがいい。
ハイブリッド車に大きな差
走りはシエンタが優位
走りに関しては、ともにフレンドリィ路線で纏まっているが、しっかりした乗り味を強く求めるならばフリード、ファミリーカーらしい穏やかな走りが好みならばシエンタという選び分けができる。ドライバーの好みでけっこう好き嫌いが分かれそうな違いが明らかにある。
走りの評価で見逃せないのが動力性能だ。ガソリン車同士はほぼ同等と考えていいが、ハイブリッド車で比べると違いが際立つ。フリードが用いるハイブリッドシステムはDCTをベースにしたi-DCD。現行フィットなどで採用が進むe:HEVに比べると一世代前の印象は拭えない。動力性能も高負荷加速は1.5ℓ級の域を出ない。巡航ギヤ維持能力が高いこともあって高速巡航時の余力感は高いが、シエンタのハイブリッドに比べると力強さに欠く。高回転域の使用頻度や巡航時の余力感はシエンタの方が上だ。
WLTC総合モードにおける燃費はハイブリッドのFF車同士で比べると約35%、ガソリン車のFF車では8%弱ほどシエンタが勝っている。ガソリン車なら好みや用途適性で飲み込める程度の差かも知れないが、燃費に期待してハイブリッド車を選ぶユーザーにとってこの差は大きい。ハイブリッド車の価格はあまり差がないので、燃費を重視する経済派ならばシエンタを選ぶのが無難だろう。
そして安全運転支援機能に関しては、従来型のシエンタは運転支援機能は最後まで非対応だったため、フル機能が採用されたホンダセンシングに太刀打ちできなかったが、新型は上位モデル譲りの最新トヨタセーフティセンスが水平展開されたことで、大きな進化を遂げている。運転支援系の先進機能に関しては凌駕したといってもいいだろう。
設計年次の違いもあって、総合力はシエンタが優位といえるが、キャビンまわりのユーティリティに絞り込めばフリードの方が優れている部分も多い。
5名以上の乗車頻度が高く3列仕様を求めるユーザーはフリード、サードシートはサブ的な使い方でOKというならばシエンタというのが、現時点のオススメだ。
キャビン&荷室
新型シエンタ





フリード





走り
新型シエンタ
WLTC総合モード燃費
ガソリン車:18.3〜18.4㎞/ℓ
ハイブリッド車:28.2〜28.8㎞/ℓ

フリード
WLTC総合モード燃費
ガソリン車:15.6〜17.0㎞/ℓ
ハイブリッド車:19.8〜20.9㎞/ℓ

装備

新型シエンタ


フリード

