新型車比較・ライバル車対決
更新日:2024.03.03 / 掲載日:2024.02.27

これがスバルのベストバイ!クロストレック/フォレスター/アウトバック/レイバック

SUVとしては少し異端児的なモデルといえるレヴォーグ レイバックだが、購入時にライバルとして検討するのは共通する部分があるSUVになるだろう。ここではスバル同門のSUVの特徴や強みをチェックしてみよう!

●文:川島 茂夫

レヴォーグ レイバック vs クロストレック/フォレスター/レガシィアウトバック

SUBARU レヴォーグ レイバック

価格:399万3000円

選べるグレードは、アイサイトXも縦型タッチディスプレイも標準装着されているリミテッドEXのみ。パッと見の価格は少し高めにも感じるが、走りと装備の充実ぶりからすると、むしろバーゲンプライスだ。

SUBARU レヴォーグ レイバック

価格:266万2000円〜328万9000円

パワーユニットが2ℓのe-BOXERのみになったこともあって、先代のスバルXVよりもスタート価格が上がってしまったが、まだまだお買い得だ。コンパクトSUV選びで見逃せない一台といえる。

SUBARU レヴォーグ レイバック

価格:306万9000円〜374万円

昨年の一部改良で価格が少し上がってしまったが、その買い得感はトップレベル。今年は新型の登場が確実だが、このクラスの実力SUVをこなれた価格で狙えるラストチャンスともいえる。要チェックだ。

SUBARU レヴォーグ レイバック

価格:425万7000円〜451万円

スバルSUVのフラッグシップらしく、走る場所を選ばない走行性能と、充実の装備が与えられている。スバルSUVの中で最も予算が必要だが、アウトドアレジャーを好むユーザーならば狙って損なし。

レイバックはオンロード優先
独自の立ち位置で勝負できる

 レヴォーグ レイバック(以下レイバック)の立ち位置やコンセプトは、スバル車同士で比較すると分かりやすい。
 現在のスバル国内向けラインナップは、BEVのソルテラとOEM車を除けば、エントリーのインプレッサから最上位のレガシィアウトバック(以下アウトバック)までの8モデルが展開しており、そのうちSUVはクロストレック、フォレスター、レイバック、アウトバックの4モデルを選ぶことができる。
 レイバックを一言でいえば、スポーツワゴンのレヴォーグを悪路対応させたモデル。サス設計が変更されたほか、フロント周りのデザインやクラッディングの追加で、エクステリアをSUVらしく仕立てているが、悪路で重宝する4WD制御のX-MODEはあえて非装着にするなど、オフよりもオンロードの走りの質を追求している。上手に柔らかみをプラスしたサスの味付けもあって、レヴォーグ以上のツアラー性能を持つ。

クロストレックは
動力性能に少し不満あり

 まずSUVのエントリーを担うクロストレックと比べてみると、ベースモデルのインプレッサとレヴォーグの差がそのまま反映されていると考えていい。
 パッケージングとしては荷室容量の差が大きいが、それ以上といえるのがパワートレーンの違い。クロストレックは2ℓNA(145PS/19.2㎏・m)に小型モーター(10‌kW/65Nm)を組み合わせたe-BOXERを搭載するが、レイバックは1.8ℓターボ(177PS/30.6㎏・m)を搭載している。この2つを比べると最高出力に開きがあるが、最大トルクの違いはそれ以上で、高速走行時の余裕や登坂路での力感などに大きな差を感じてしまう。クロストレックの走行性能に不満を感じているユーザーにとっては、余裕の幅が広くなるレイバックはかなり魅力的に映るだろう。
 スバルのフラッグシップも兼ねるアウトバックは、レイバックと同スペックの1.8ℓターボを搭載。こちらは213㎜の最低地上高や、フル機能版のX-MODEが備わるなど悪路適性が大きく高まっている。ただ動力性能的には重量差もあって、余力も加速性能もレイバックに多少及ばない。
 ただ、1ランク上の演出が加えられたキャビン仕立てや、十分な広さの荷室容量&多彩なユーティリティ機能を備えているなど、レジャーで活躍できるユーティリティビークルとしての実力は、レイバックよりも圧倒的に上だ。

バランスの良さは
フォレスターに分があり

 そしてスバルSUVの中で最も王道路線を追求しているのがフォレスターだ。全高は1715㎜とレイバックの1570㎜に対して約15㎝ほど高く、室内高も70㎜ほど高いパッケージングを採用。デパーチャアングルに影響するリヤオーバーハングも短めで、最低地上高もSUVでも最大級となる220㎜を確保している。レジャーシーンで活躍できるユーティリティや、走る路面を選ばない万能性など、ミドルSUVに求められる幅広い要素を高水準で満たしている。
 パワートレーンは2ℓのe-BOXERと1.8ℓターボの2つを設定。乗り心地などはレイバックに少し及ばないが、1.8ℓターボ車の走りはまだこのクラスで十分に戦っていける。さらに価格をレイバック基準で比べると、フォレスターの1.8ℓターボ車はおおよそ50万円安。コスパ視点でも大いに魅力的だ。
 スバルのミドルSUVはハードウェアが近しい関係ということもあって、その比較はかなり悩ましい。SUVの王道モデルを求めたいならば、設計年次は多少古くなるがフォレスターが最も優秀。少し価格は高くなるが、1ランク上のプレミアムも欲しいならば、伝統のレガシィの系譜から発展したアウトバックが優位だ。
 レイバックに関していえば、やはり長距離ツアラーとしての資質の高さが最大の魅力。フォレスターやアウトバックが劣っているわけではないのだが、動力性能面の余裕や、最新のサスチューニング、アイポイントや車両感覚、乗車感覚なども含めたオンロードでの走りのまとまりが一つ飛び抜けている。レジャー適性よりも、ロングドライブの快適性を重視するユーザーにとっては、レイバックは唯一無二の存在になりうる一台だ。

《チェック01》エクステリア&パッケージ

レヴォーグ レイバック

全長: 4770㎜ 全幅: 1820㎜ 全高: 1570㎜ ホイールベース: 2670㎜ 最低地上高: 200㎜ 車両重量: 1600㎏

クロストレック

全長: 4480㎜ 全幅: 1800㎜ 全高: 1575㎜ ホイールベース:2670㎜ 最低地上高: 200㎜ 車両重量: 1540〜1610㎏

フォレスター

全長: 4640㎜ 全幅: 1815㎜ 全高: 1715m〜1730㎜ ホイールベース:2670㎜ 最低地上高: 220㎜ 車両重量: 1570〜1660㎏

レガシィ アウトバック

全長: 4870㎜ 全幅: 1875㎜ 全高: 1670〜1675㎜ ホイールベース:2745㎜ 最低地上高: 213㎜ 車両重量: 1680〜1690㎏

《チェック02》キャビン&ユーティリティ

レヴォーグ レイバック

クロストレック

フォレスター

レガシィ アウトバック

《チェック03》走り&ドライバビリティ

レヴォーグ レイバック

搭載している1.8ℓターボは、低中回転域からトルクが伸びるタイプで、それでいて高速巡航でのパワーフィールも良好。ドライバーの扱いやすさも考慮しているダウンサイジングターボのお手本のような特性を持つことにも好感だ。

クロストレック

インプレッサ同様に街乗りにも手頃なサイズと運転感覚で、それでいて悪路対応力も高く、ツーリングでは穏やかな乗り心地。e-BOXERはドライブフィールは良好だが、高速や登坂路で余力が少ないのが少し気になる。

フォレスター

レイバックと比較するとフットワークが前世代という感もあるが、オン&オフロードの安定した走りはまだまだ魅力十分。2つあるパワートレーンのうちe-BOXERは余力不足が否めないが、1.8ℓターボは悠々としたパワーフィールで余裕も十分。

レガシィ アウトバック

1.8ℓターボはボディサイズや車両重量に対して過不足なく、ドライブフィールも車格に似合い。スバルの最上位モデルらしいゆったりとした運転感覚は、このモデルならではのもの。良い意味で重厚さを感じさせてくれる走りだ。

レヴォーグ レイバック vs ミドルSUVライバルたち

レイバックの異端児ぶりは
ライバルと比べるとさらに鮮明に
 車両価格300~400万円台は国産ミドルSUVの主戦場ということもあって各社とも力の入ったモデルが揃っている。ライバルとしてはRAV4、エクストレイル、ZR-V、ハリアーといった、このクラスの定番モデルに加えて、価格的には少し上に入ってくるクラウンクロスオーバーまで絡む可能性がある。
 レイバックの価格399万3000円を基準にミドルSUVのライバルたちを見ていくと、400万円前後の4WDモデルは、いずれもハイブリッド車の中間グレード以上を選ぶことができる。
 走りの質の高さや動力性能としては同等以上の実力があるレイバックだが、実用燃費を選択の要点に置くとかなり厳しい。1.8ℓターボを搭載するガソリン車として優秀でも、ハイブリッド車には太刀打ちできない。
 各車のキャラを見ていくと、ZR-Vはスペシャリティ、ハリアーはプレミアム方向でミドルSUVの中心から少し外れているが、異色とか異端というほどはズレていない。
 レイバックもそれなりに外れたモデルだが、最も異端児といえるのがクラウンクロスオーバー。乗用車系パッケージングをベースとしているSUVという成り立ちはレイバックに近いが、クラウンクロスオーバーの車体形式は4ドアの3BOX型。独立型のトランクを備えるなど、その佇まいはセダンに近い。さらに最低地上高は1455㎜しかなく、悪路走破性も期待薄。SUVルックのセダンと捉えるのが自然なモデルだ。高速長距離適性はかなり優秀だが、ユーティリティの低さもあって、アウトドアレジャーで輝くSUVとしてはライバルになり得ない。
 なお、ここで挙げているモデルの中で最も最低地上高が大きいのは200㎜のレイバック。前後バンパーの配置もあってアプローチ/デパーチャアングルは少し気になるが、悪路に強いミドルSUVと比較しても遜色ない設計だ。
 乗用車系パッケージングのデメリットはキャビン実用性が低くなることだが、レイバックはレヴォーグのパッケージングを引き継いでいるため、高さのある荷物の積載は苦手。ミドルSUVとしては物足りなさが否めない。荷物の積載が多いというユーザーはチェックすべきだろう。
 他社のミドルSUVとの比較でも、基本的にはスバル同士の比較と大差ない。レイバックは長距離用途を主体とした走りの良さや余裕がアドバンテージであり、SUVの悪路性能を備えたツーリングワゴンとして選んでこそ魅力が高まる。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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