新型車比較・ライバル車対決
更新日:2024.03.30 / 掲載日:2024.03.30

クラウン スポーツ PHEV vs HEV 「買い」はどっち?

《走りは?》《省エネは?》価格差だけの価値はどこにある?

●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之

クラウン スポーツ PHEV vs HEV研究

コスト回収は厳しいが
見合う付加価値はある

 スポーツRSとHEVのスポーツZとの価格差は175万円。サス/ブレーキの違いもあって、価格差がそのままプラグインへの投資になる訳ではないが、パワートレーンで100万円以上の投資と考えていい。これに優遇額を加味したものが実際の支払い額となる。
 PHEVの投資効果と言えば外部充電による経済性が主になるが、全てを家庭充電でまかなっても差額回収は非現実的。EV走行が楽しめ、状況によってはHEVよりも実用燃費が伸びる等の特徴もあるが、実利とするほどでもない。
 振動騒音面から重心低下や重量増による走りの質感の向上。EV走行に適応した電動パワーの強化など走行性能面のメリットもあり、HEVの上位設定モデルらしさは備わっている。BEVの走りも楽しめて、充電の不安もない。それらをすべてまとめて投資価値を見出せるかは微妙だが、近未来をリスク少なく経験するならPHEVは最適なパワートレーンだ。
 ひと昔前の高性能スポーツモデルへの投資と同様な視点で近未来志向の付加価値ととらえれば不当に高価とも言い難い。むしろ一般用途においてメリットを得られるという点では投資し甲斐のある付加価値と言えよう。

TOYOTA クラウン スポーツRS(プラグインハイブリッド車)

●価格:765万円 ●発売日:’23年12月19日

●主要諸元(クラウン スポーツ RS)※オプションを含まず ●全長×全幅×全高(㎜):4720×1880×1570 ●ホイールベース(㎜):2770 ●最低地上高(㎜):165 ●車両重量(㎏):2030 ●パワーユニット:2487㏄直列4気筒DOHC(177PS/22.3㎏・m)+フロントモーター(134kW/270Nm)+リヤモーター(40kW/121Nm) ●トランスミッション:電気式無段変速機 ●WLTCモード総合燃費:20.3㎞/ℓ ●等価EVレンジ:90㎞ ●タイヤ:235/45R21

TOYOTA クラウン スポーツ Z(ハイブリッド車)

●価格:540万円 ●発売日:’23年10月6日

●主要諸元(クラウン スポーツ Z)※オプションを含まず ●全長×全幅×全高(㎜):4720×1880×1565 ●ホイールベース(㎜):2770 ●最低地上高(㎜):160 ●車両重量(㎏):1810 ●パワーユニット:2487㏄直列4気筒DOHC(186PS/22.5㎏・m)+フロントモーター(88kW/202Nm)+リヤモーター(40kW/121Nm) ●トランスミッション:電気式無段変速機 ●WLTCモード総合燃費:21.3㎞/ℓ ●タイヤ:235/45R21

2.5ℓダイナミックフォースエンジンを搭載するハイブリッドシステムは高い効率を誇る。

残るは「エステート」のみ!! 新型クラウンラインアップまとめ

2024年央に発売予定のエステートで4機種がすべて出揃い、個性の異なるクラウンを選べるようになる。

TOYOTA クラウン クロスオーバー

直4ターボハイブリッドも!!
2022年7月発売
2.5ℓHEV・4WD 435万〜570万円
2.4ℓターボHEV・4WD 605万〜640万円

TOYOTA クラウン スポーツ

新趣向の多用途ショートワゴン
2023年10月発売 ※PHEVは12月発売
2.5ℓHEV・4WD 590万円
2.5ℓPHEV・4WD 765万円

TOYOTA クラウン(セダン)

唯一のFR! FCEVも!
2023年11月発売
FCEV・RWD 830万円
2.5ℓPHEV・4WD 730万円

TOYOTA クラウン エステート

上級SUV互換で人気集中か
2023年度内発売予定
HEV・4WD 未発表
PHEV・4WD 未発表

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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