新型車比較・ライバル車対決
更新日:2019.01.23 / 掲載日:2019.01.14

ハリアー:乗り替え比較&ヒストリー図鑑

デビュー以来、人気モデルであり続ける現行新車をピックアップ。歴代ミニアルバムや新旧比較などで多角的に紹介する。

※価格はすべて月刊自家用車2019年2月号編集時点のものです。
※「買取相場」は編集部調べによるおおよその目安です。また、発売直後の新車や旧車など、一般に流通していないため買取相場が存在しない車種は「不明」と表記しています。

【新車ガイド】TOYOTA ハリアー

発表年月:2013年11月/最新改良:’17年6月
●価格:294万9480~498万4200円

国産SUV隆盛の基礎を築いた、プレミアムクラスの筆頭車

走りと実用性を備えたプレミアムSUVというコンセプトは初代から一貫しているが、外観を見ても分かるように現行型はスペシャリティ色を強めている。長いフロントオーバーハングは悪路踏破では短所ともなり、最低地上高も160~190mmの設定。悪路踏破性については気になるユーザーもいるかも知れないが、上級ワゴンらしい居住性や荷室設計でワゴン用途プラスαの使い勝手を求めるなら問題はない。

登場当初はNA2L車とEフォー採用の2.5Lハイブリッド車の構成だったが、MCで2Lダウンサイジングターボ車を追加。ターボ車はスポーティモデルとしての設定であり、専用チューニングの強化型サスを採用する。従来は動力性能面で中抜けしたような構成だったが、ターボ車により車種展開が整った。また、スポーティ仕様の追加は走りの志向的な選択範囲を拡大した。

もっとも、ターボ車もマニアックなタイプではなく、車格相応の快適性や質感を備えた走りであり、高速や山岳路の安心感やファントゥドライブを上乗せした仕様。日常域の乗り心地を優先した標準サス仕様よりもハリアーのルックスには似合い。車種選びでもターボ車を基準に2L車、ハイブリッド車のコスパや性能の要不要を図ってみるのがオススメ。

SUVとしては比較的ロングノーズのボディフォルムで、最低地上高は160~190mmの設定。パワートレーンは2L・NA、2Lターボ、2.5L・HVの3種類が用意される。

プレミアムSUVと呼ぶにふさわしい上質なインパネやトリム類の装備内容は、基本的にパワートレーンによって限定されないので、2L・NA車でも高級感を味わえる。

大人4人がロングドライブでゆったりとくつろげる居住性にくわえて、荷室の使い勝手も必要十分。アウトドアレジャーもこなす収納性を確保している。

【ヒストリー】Since 1997 — 22Years

プレミアムSUVの先駆け

上級ワゴンの走りの質感や快適性をそのままに悪路対応させた新趣向のモデルとして初代ハリアーが1997年に発売される。当時のSUV市場はパジェロやプラドといったオフローダーが主役であり、それらと比較すればハリアーは中途半端な存在だったが、この半端さこそがアウトドアレジャー用ワゴンのベストバランス。結果がどのようになったかは現在のSUV市場が証明している。その後、コンセプトを継承しながら代を重ねてきたが、姉妹車のレクサスRXのプレミアム志向の高まりやサイズアップもあって、3代目となる現行モデルではRXと分離。なお、新たにレクサス系の姉妹車としてNXが登場した。

歴代ミニアルバム

icon 初代/1997

買取相場:10万円~

高級志向の都市型SUVというカテゴリーを打ち出し、クロスオーバーSUVの先駆的存在となる。パワートレーンは2.2Lと3Lをラインナップ。

icon 【兄弟車】クルーガーV(2000)

初代ハリアーのプラットフォームを用いて誕生した、アウトドア対応のSUVとしてデビュー。ハリアーより全長が110mm長い設計だった。

icon 2代目/2003

買取相場:30万円~

初代が打ち出した高級SUVとしてのコンセプトをさらに進化させ、走りと安全性を向上させた。パワートレーンは3Lと2.4Lの2タイプ。

icon 【バリエーション】ハリアー ハイブリッド(2005)

2005年に追加された2代目ハリアーのハイブリッド仕様。同じタイミングでクルーガーにもハイブリッドモデルが追加された。

icon 【兄弟車】レスサスRX

レクサスRXの初代と2代目は、日本でハリアーとして流通していたが、この3代目RXから別のモデルが国内のレクサスブランドとして販売された。

icon 3代目/2013

買取相場:130万円~

プレミアム&スペシャリティ傾向をさらに強めたパッケージ。登場当時のパワートレーンは2L・NAと2.5Lハイブリッドの2タイプ。

【比較検討】前期型から乗り替える価値アリ?

運動性向上が最大の違い。安全装備の進化にも注目

 予算面のギャップの大きさから2L・NA車を選んで、動力性能に不満を感じているなら、MC後に追加されたターボを一考すべきだろう。買い替えの経済的負担はあるにしても、走りの満足感はかなり高まると予想される。もうひとつのポイントは安全&運転支援装備。MCからトヨタ・セーフティセンスが全車に標準装備されている。MC前でも安全&運転支援フル装備なら買い替える意義も低いが、選択してなければ前向きに検討していい。

【結論】「NAからターボ」なら価値あり

icon 後期型

icon 前期型

【CHECK】安全&運転支援装備

後期型はトヨタ・セーフティセンスが全車標準装備

前期型では安全&運転支援装備はオプション設定。MC後はミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わたシステムであるトヨタ・セーフティセンスが全車標準となり、プレミアムSUVとしてふさわしい装備となった。昨今の先進安全水準を求めるならば買い替える理由になる。

【CHECK】パワートレーン

マイナーチェンジでスポーティな2Lターボモデルを追加

  • 2Lターボ

  • 2L・NA

  • 2.5Lハイブリッド

前期型では2L・NAと2.5Lハイブリッドというパワートレーンだったが、その設定は燃費性能を重視していた。後期型で追加された2Lターボはスポーティな仕様(231PS/35.7kg・m)で、NAから乗り換えるとその動力性能の差は歴然。

提供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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