新車値引き情報
更新日:2022.09.26 / 掲載日:2022.09.26

X氏の値引き大作戦 ノアから32.8万円引き!

総理兼財務大臣を17歳が論破! 新型ノアと末期のセレナが激突!! 切りのいい数字やったらええで!!!

【プロローグ】 10歳となった我が家のプリウスα、燃費も良いし、広いし、文句なし! 後継モデルが出るまで買い替えません……なんて思っていたら、ひっそりとドロップしてしまいました(泣)。
 そんな折、トラブルなしだったプリウスαが急に始動しなくなり、妻が大遅刻をしてしまうという騒動が起きてしまいました。とはいっても、車検切れまで1年近くあります。「秋に商談を開始すればいいかな……」と悠長に構えていました。
 ところが、月刊自家用車の最新号によれば「新車の納期の異常な遅れが一向に改善しない」とのこと。松本さん曰く「車検切れに間に合わせるなら半年前じゃ遅い。1年くらい前に商談をスタートさせるべし!」。
 まさに青天の霹靂。あわてて妻に伝えると、
「あかんやん、ヤバいやん、すぐに動かんと!」(汗)
 緊急家族会議を招集。10年前は鼻水たらして「ほぇ~」言うてただけの息子もクルマ選びに参加します。たくましくなったものですが「船頭多くして船山に登る」にならなければいいのですが……。

【4月2日(土)】 まずは三菱へ。海老蔵似の営業さんと商談。
X「妻の希望でリーフかプリウスPHVを検討しています。予算的には外れるけれど、エクリプスクロスPHEVももしかしたらと思って商談に来ました」
「家計を預かる奥様に朗報です! 国からの補助金55万円の支給が決定しました」
 その瞬間、妻の『小西真奈美のようなつぶらな瞳』が、マジンガーZのように光った気がしました(古っ!)。
 ただし、値引きは「10万円引けるかどうか……」と渋い。
 続いて日産へ。応対してくれたのは、吉本のお笑い芸人メッセンジャー黒田似です。自身もリーフに乗られているそうで、その素晴らしさをこれでもかってくらいに説明してくれましたが、何より素晴らしいのが補助金78.6万円! 加えてディーラーのサービスとして「充電スタンドの工事費10万円まで負担します」とのこと。さらに下取り車が低年式車(10年経過もしくは10万キロ超)なら10万円をキャッシュバック。我が家のプリウスαも該当します。すなわち合計100万円近くの恩恵があることが判明しました。
 リーフの値引きは「20~30万円くらいは頑張れます!」。
 ちなみに、候補としてあがっているセレナは同様の値引きとのことだが、黒田さんはリーフ推しで、セレナは売る気あれへんやん(笑)。

【4月3日(日)】 本日は妻だけでなく、息子も参加します。
 トヨタA店では長嶋一茂似の営業さんが応対。「妻はエコカー、息子はミニバン」という家庭事情をひと通り説明して、プリウスPHVとノアの見積もりを出してもらいます。
 それまでスマホをいじってずっと黙っていた息子がボディカラーの話になると、突然、顔を上げて展示車を指さし「あのキラキラした白にしてください!」と言いやがった(笑)。
X「おいおい、パールなんちゃらとか、うんちゃらマイカいうたら値段上がるんやぞ」
息子「上がった分、俺がバイト代で払うからこの色にしてや」
 おっ、言うたな。ま、実際に買うことになったら「高校生に払わせるのはしのびないので、何とかサービスしてやってください」とお願いしよう(笑)
 プリウスPHVは補助金55万円で、値引きは20万円。ノアは値引き15万円。ちなみに、プリウスαの下取り額は15万円と期待外れ。トヨタのWeb簡易査定では32万円って出たのに半値以下かいな。
 続いてトヨタB店。芸人タージン(関西では“ロケの神様”の異名を持つ)に似ている店長さんが応対し、その後、海原かなた師匠似の営業さんにバトンタッチ。なぁ~んや、店長直々とちゃうかったんか。
 値引きはプリウスPHV、ノアともに20万円。
 次のお店に向かう途中で、携帯が鳴りました。トヨタB店のタージン店長が「Xさんの下取り車の査定が出ました。41万円です」とのこと。「きゃ~! やってくれるわぁ~」。妻が歓喜の声をあげました。
 本日の最後はトヨタC店。10年前、プリウスαを契約したお店です。当時の担当者は退社されて、俳優の唐沢寿明似のイケメンが引き継いてくれています。点検や車検などでお世話になっているので気心の知れた担当さんって感じです。
X(見積もりを見ながら)「値引き額の記載がないってことは、好きな額を書いていいってことですよね」(ボケてみました)
「あっはっはっ、ちゃいますよ。プリウスPHVが20万円、ノアが15万円です」
 まぁ、まだ第1ラウンドやし、今日んとこは、こんくらいで勘弁しといたろ(笑)。
 その夜、家族会議。
息子「ノアがええ! やっぱり最新のクルマがええわ」
「ノアは補助金出えへんやん。ここはやっぱり補助金やろ。プリウスPHVがええって!」
息子/X「……」
 総理大臣兼財務大臣の鶴のひと声でほとんど決まり……と思いきや予期せぬ展開が待っていました。

補助金55万円、妻の瞳が光った(笑) 特別色してや! バイト代で払うから

【4月16日(土)】 先日、私が不在の時、妻と息子はこんな会話をしたそうです。
息子「母さん、補助金に目ぇくらんで視野が狭なってるんとちゃうか?」
「あんた、お金出す身になってみ?」
息子「俺はまだ免許持ってへんし、えらそうなこと言われへんけど、クルマ選びって補助金を基準に考えるもんなんか? たまたま買ったクルマが補助金対象やったら『ラッキー!』くらいのもんとちゃうん?」
「ぐぬぬ」
 続いて本日午前中の夫婦の会話。息子は出かけています。
「あんな、プリウスPHVにしよって言うたけど、そのうちあの子も免許取って乗るやろうし、そう考えたらさすがにノアとかセレナにしたげたほうがいいんかなって思ってるねん」
X「補助金、出ぇへんで」
「その分、あんたが頑張って安く買ったらええやん」
X「よっしゃ!」
 息子はプリウスPHVに決まったと思ってクルマ選びにすっかり意欲を失っています。ここは元気づけたろと思って緊急LINEを入れました。
X「オカンが『ミニバンでもええ』って言い出したで。気が変わらんうちに、これから商談行ってくるわ」
息子「それやったら、俺も参加したい。今日は学校昼までやから、終わったら合流して商談に連れてって!」
 昼過ぎ、息子と合流。「ミニバンにシフトするなら新型ステップワゴンも外せない」ということで、家族揃ってホンダへ。
 オリエンタルラジオの藤森似の営業さんにこれまでの経緯を伝えると、下取り車のプリウスαになんと45万円の値を付けてきました。これまでの最高額です。ただし、ステップワゴンの値引きは「新型なので10万円が限界」とのこと。
 次はトヨタC店。ノアに試乗させてもらったが、妻も違和感なく運転できました。担当の唐沢寿明さんが不在だったため、詳しい商談は後日に。


【4月17日(日)】 朝一番でトヨタC店へ。唐沢寿明さんはあいにくお休み。どうもタイミングが悪いようです。
 代理のセールスさんにプリウスαを査定してもらいました。ホンダの45万円を伝えてたのに下取り額は41万円。これを聞いてこれまで沈黙を守っていた妻が炸裂します。その姿はまるで、高市早苗議員のよう……。
「トヨタ車やのに、なんでホンダのほうが下取り高いんですか? 納得できませんわ」
「いや、これはちょっと控えめの数字です」
X「で、ノアの値引きは?」
「通常は18万円なのですが、Xさんは長年当店とお付き合いしていただいているので、プラス5万円はいけます。あとは担当にもういちど店長に掛け合うように言っておきます」
 続いて日産へ。メッセンジャー黒田さんと商談。もちろんノアとの競合を伝えました。
 セレナの条件は車両本体と付属品46万3744円から値引き45万2474円。ただし、下取り額は30万円と低い。支払い総額は367万円。
「セレナって発売されてからかなり経ちますよね。この程度の条件では最新型のノアを選びたくなりますね」
 妻の中で眠っていた蓮舫議員が10年ぶりに大暴れ。
 黒田さん、額に汗をにじませます。いったん奥に引っ込み、戻ってきて「支払い総額を355万円にします」とのこと。一気に12万円も下がりました。
 今日の商談はここまで。来週は3回目のワクチン接種のため商談は休止します。

【4月29日(金)】 トヨタC店へ。下取り車を購入したなじみのお店ですが、我が家から45分ほどかかります。久しぶりに唐沢さんと商談しました。
X「妻はお店が近くて便利な日産か、トヨタだったらA店かB店から買いたいと言っているんです。アフターサービスの際、クルマを持っていくのは妻なので無視できません。私はあなたから新型ノアを買いたいので、無茶な数字をお願いします」
「ありがとうございます。無茶してみます」
 いったんバックヤードに引っ込んで、しばらくして戻ってきました。提示してきたノアの条件は車両本体と付属品58万7400円から29万7140円引き、下取り額47万3320円で、支払い総額は335万円。
「いかがですか?」
X「妻を説得するまでもう少しお待ちください」

【5月3日(火)】 妻は「ノアの“おらおら顔”がちょっと苦手で、どちらかというと大人っぽい優しさのあるセレナが好み」とのこと。というわけで、妻が日産との商談を担当することになりました。
 妻が一人で商談に出向き、付属品を6万3000円ほど追加した結果、値引き+下取りの合計額は94万5944円となって、支払い総額は360万円。下取り額を30万円とすると、値引きは64万5944円ということになります。

【5月5日(木)】 ノア推しの私は再びトヨタC店へ。妻と息子はじいじ/ばあばと遊びに行ってしまったので、私は愛車スズキ・アドレスV125(別名・通勤快速)で出陣。例の唐沢さんが出迎えてくれました。
「あれ? Xさん、今日はバイクですか?」
X「はい、今日はお忍びでこっそり来ました」(笑)
 まずはメンテナンスパックを3年から5年に延長を申し出ました。その結果、支払い総額は335万円から337万円にアップしてしまいました。
「Xさん、納期がえらいことになっています。いまだと来年3月になってしまいます。ただし、下取り額はそれまで据え置きます。これでなんとか奥さんを説得してください」
 ほぼ1年待ちやん。プリウスαの車検切れ(1月)に間に合いません(泣)。ノアにした場合、「格安で車検を通して納車を待つ」ことになりそうです。

ウソや、私なにも言うてへん みんなが満面笑顔の大団円

【5月8日(日)】 日産でセレナの最終条件(店長決裁)を提示してもらいました。
 車両本体値引き50万311円、付属品(56万5551円)値引き11万円、下取り額41万3220円で、支払い総額は365万円。作戦会議の際、松本さんから「末期のセレナなら値引き+下取りで3桁(100万円)を目指しましょう」と言われていましたが、達成できました。
「決めてください!」
 目標は360万円だったので即決とはいきません。
X「めっちゃ魅力的な価格です。今すぐお返事できませんが、今日6時までに結論を出します」
 部活が終わった息子と合流。「今後のために契約の場に立ち会ってみたい」そうです。
息子「セレナに決まったん?」
X「いや、保留や。ノアに無茶ぶりしに行くねん」
 トヨタC店へ。唐沢さんが待っていました。
X「実は日産が値引き+下取りで三桁を出してきました。我が家の総理大臣はセレナ推しなのであぶなく契約となりそうだったんですが、なんとか保留してきました。息子も私もノア推しなんで、よろしく!」
「わかりました!」
X「今から言う条件が叶ったら、今すぐ買います。日産もほかのトヨタも全部、この場で断ります。ええ答えを期待します」
「で、ご希望は?」
X「ホイール・ロックナットと希望ナンバーを追加して支払い総額330万円!」
「Xさん、もうぎりぎりの限界なんです。ご希望の2点を付けて前回と同額の337万円でどうでしょうか?」
X「う~ん……頭を冷やすためいったん引き上げます。しばらく考えさせてください」
 家族揃って退店。近所のコンビニの駐車場から松本さんに電話を入れてみましたが、残念、繋がりません。
X「さぁ、総理、どうしましょ? 値引きと下取りの合計額はセレナのほうが23万円ほど高いけど、支払い総額はノアのほうが28万円も安いで」
息子「ノアでええんとちゃうん?ノアで!」
「我が家の男衆はノア推しか。でもなぁ、セレナは装備も魅力やし、デザインはセレナのほうが好みやねんなぁ~」
 ここで、私は再びスマホを取り出しました。
「ちょっと、また松本さんに電話するの? いま繋がれへんかったのに……」
X「ちゃうちゃう、ネッツC店に電話してるんや」
「はぁ? いままで居たお店に電話してるん?」
 スピーカーに切り替える。
X「セールスの“唐沢”さん、お願いします」(もちろん本当の名前は唐沢ではありません)
=心の声(唐沢さん、呼び出してどうするん?)
X「あ、唐沢さん。妻がね、337という数字が中途半端やから嫌やって言ってるんです」
=心の声(え~、私、何も言ってへんって=汗)
X「でね、キリのいい335やったらええでって言うんです」
=心の声(ウソや! 私、なにも言うてへんって=汗)
「わかりました! では、奥様のご要望ということで店長に335万円を掛け合ってきます。Xさん、奥様の説得をよろしくお願いします」
 電話を切りました。
「ちょっと待って。ホンマ、私、なにも言ってへんって」
X「さぁ、これでセレナとの価格差、30万円になったで。もうノアでええやろ?」
「ええやろって、ここまでしてもらったら、唐沢さんから買うしかないやん」(汗)。
息子「ノアに決まりや!」
「え~、私、完全にワルモノやん。もう唐沢さんに合わせる顔ないわ」(泣)
 再びトヨタC店へ。満面笑顔の唐沢寿明さんがお出迎え。息子も希望が叶って満面笑顔。
「ほんとはセレナにしたかったんやけど、唐沢さんが頑張ってくれたし、息子も喜んでるし、まぁええか。家からちょっと遠いけど、これからもこのお店に通わせてもらいます」
 唐沢さんと家族3人、みんな満面笑顔となりました。
 注文書には車両本体とメーカーオプション36万8500円/付属品21万8900円から32万7940円引き、下取り額47万3220円(リサイクル預託金1万3220円を含む)となっていました。なお、ホイール・ロックナットは計上されていませんが、納車時にサービスで取り付けてくれるそうです。

購入データ
TOYOTA ノア
ハイブリッドS-G(7人)
From大阪府
トータル値引き 32.8万円
値引き採点 5
当初は15万円だったが、最終的に車両本体とメーカーオプション/付属品から32万7940円引き。値引き率は8.2%。さらに下取り額は「来年3月まで据え置き」。これを含めて採点は5とした。


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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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