新車値引き情報
更新日:2024.10.29 / 掲載日:2024.10.26
X氏の値引き大作戦 BRZから20.0万円引き!
一律5万円……スバルに大苦戦。父上直伝! 越境作戦で大逆転。とどめは必殺実印攻撃で大団円
【プロローグ】 夫婦ともに両親が大のクルマ好き。もちろん、ふたりともその遺伝子をしっかり受け継いでいます。
実は、夫との出会いもクルマが縁でした。どんななれそめかって? それはヒミツってことで……(笑)。
そんな私たちには乗ってみたいクルマがいっぱいあります。ある日、例のごとくクルマ談義に花を咲かせていたら、
夫「そういえば、うちのヴェゼル、あと3か月で車検が切れるね」
X「そうだね、クルマの買い替えは車検の切れ目が縁の切れ目っていうよね」
夫「じゃ、買い替えだな♪」
X「異議なし、賛成♪」
というわけで急遽、買い替えが決定しました(笑)。
今回のクルマ選びの絶対条件は「乗っていてワクワクするクルマ!」。検討した結果、別記のスポーツカー&SUVが候補にあがりました。
正直、燃費などの経済性は二の次で選びましたが、父親が月刊自家用車の愛読者だったこともあって、値引き交渉をおろそかにするなんて、私にはとてもできません(笑)。
いつもは父に代理交渉をお願いしていたのですが、今回はX氏に名乗りをあげて、夫婦で頑張ってみることにしました。
【5月初旬】 トヨタA店へ。
ここは父親がこれまでに何台か購入したことのある店です。あいにく父の担者はお休みでしたが、中堅どころのセールスさんが対応してくれました。
狙いのGR86は「7月にマイナーチェンジが予定されています。現行モデルは受注を終了してしまいました」とのこと。新型の先行販売は「もう少し先になる」そうです。
そこでランクル250に話をもっていったのですが「すでに割り当て台数を売り尽くした。販売の再開は未定」とのこと。再開を待っていたのではヴェゼルの車検切れに間に合いそうにありません。
仕事帰りの夫と待ち合わせて、三菱へ。お目当てのトライトンが展示してありました。オレンジ色のボディが鮮やかに輝いています。近づくと想像していたよりかなり大きい! イケメンのセールスさんにうながされて試乗させてもらいましたが、運転席からの眺めと力強い走りに感動! ただし、街乗りでは大きすぎて気を遣うかも?
お店に戻って商談開始。
セ「トライトンは通常、値引きしません。でも、本気で考えていただけるなら頑張ります!」
しかし予想外の大きさが気になります。職場の駐車スペースとトライトンのサイズをチェックしたら、なんとはみ出てしまうことが判明……突っ込んだ話をする前に脱落です。
GR86が気になってトヨタB店へ電話すると、A店と同様に「マイチェン前なので、まだ商談ができない」とのこと。話が進まず、ガッカリ。
【5月13日(月)】 近所のスバルA店へ。ここは以前、母親がBRZを購入した店です。ところが、その時の担当セールスさんは出世して、旗艦店へ異動になっていました。担当してくれたのは可愛い系のほんわかセールスさん。私はゴリゴリ押してくる売り方は苦手なので安心して話ができそうです。
ところがクルマの話となると、とたんに目がキランと光り、熱っぽい口調に……まさに自社のクルマをこよなく愛するスバリストという感じです。
作戦会議で松本さんから「スバルと商談するとき、熱くなってしまうとセールスマンのペースに巻き込まれてしまいます。冷静にいきましょう」といわれていたので、のめりこまないように注意しながら商談を開始。
X「もうすぐ車検なので買い替えを検討しています」
セ「BRZは7月にマイチェンして新型となりますが、いま契約していただければ車検切れには余裕で間に合いますよ」
X「よかった。値引きはどれくらいできますか?」
セ「値引きはほとんどできません。一律5万円です」
X「え~~~~! イチリツなんですか?」
セ「はい、そうなんです」
車検切れにセーフなのはいいけれど、5万円引きでは話になりません。
期待外れの連続に戦意を喪失。スバルの同士討ちで起死回生
【17日(金)】 トヨタA店の父の担当セールスさんから電話が入りました。
セ「マイチェン後の新型GR86の価格がわかりました。発売前ですが、見積りが出せますよ」
早速、トヨタA店へ。担当さんとは初対面。爽やかでフレッシュな人でした。
セ「お父様にはこれまで何台もご利用いただいています。お値引き、頑張ります!」
しかし、GR86の値引きは車両本体と付属品から合計13万2000円。
X「え~いきなり20万円引きとか期待してたんですけど……」
セ「すみません、実は最近、別の販社と合併したため値引きが厳しくなりました。お父様にご購入いただいたときと事情が変わってしまったんです」
誠実さが感じられたので、このセールスさんから購入したいと思ったのですが……。
その足でCX-60ディーセルの試乗を予約しておいたマツダへ。出迎えてくれたのは歌舞伎役者のようなハッキリした顔立ちのセールスさん。とても元気でイケイケって感じです。
CX-60はディーゼルなのにとても静か。しかも走りっぷりは力強い……かといって攻撃的な加速ではなく、エレガントさを感じました。室内も洗練されたデザインでかなり好みです。
試乗するまでは無印だったのですが、大穴的なダークホースが出現しました。
X「3か月後の車検切れを前に、他店とも商談中です」
セ「CX-60の納期は1~2か月なので十分に間に合います」
たっぷり付属品を付けたので総額は642万円!
X「うわ~すごい! 高級車の値段ですね」
セ「いやいや、ここから値引きします!」
一瞬(えっ、600万円を割るかも?)なんて思いましたが、提示してきた条件は車両本体から8万円引き、付属品から5万円の合計13万円引き。
完全に期待外れ。松本さんからは「30万円を狙いましょう!」といわれていたので、この程度ではとても買えない。盛り上がった気持ちに冷や水を浴びせられてすっかり戦意喪失……。
【18日(土)】 再びスバルA店へ。前回のBRZは5万円引き。付属品からの値引きはなし。
X「支払い総額がもう少し落ちないときびしいです。なんとかなりませんか?」
セ(困り顔で)「う~ん……すみません。一律5万円なんで……」
結局、進展なし。
そこで父から伝授された越境作戦を仕掛けることに……。
ちょっと足を延ばして隣県のスバルB店に乗り込みます。このお店では以前、XVを購入したことがありますが、7年近くも前になるので、そのときの担当セールスさんはきっともういないでしょうね……。
あっ、いました!
セ「Xさん、お久しぶりです!」
まぶしい笑顔で出迎えてくれました。早速、BRZを対象に商談すると、車両本体からは5万円引きですが、付属品から10万円引きを提示。合計15万円引きです。心の中で(おお~最初からこれなら期待できそう)と喜びつつも表情は変えずに、
X「以前、母が近所のスバルでBRZを購入したことがあったんですが、そのときはかなり値引きを頑張ってくれましたよ」
セ「すみません、以前とは事情が変わってしまいました。いまは値引きがきびしくなっていまして……本当ならBRZは一律5万円引きなんです」
地元のスバルと同じフレーズが飛び出しました。
帰宅後、トヨタA店から電話が入りました。
セ「ランクル250のガソリン車が1台、確保できます。ただし納車は2年かかります」
おおっ、あの丸目デザインのランクル、気になってたんだよね~。2年待ってもいいか……気持ちが揺れ動きます。
夫が帰って来るやいなや「BRZの15万円引き」と「ランクル250、確保」を伝えます。
夕飯そっちのけで大盛り上がり(笑)。しばらくしてBRZの見積もりをチェックしていた夫が「あれ!?」と、大きな声をあげました。
夫「見積もりにブレンボブレーキが入ってないよ~」
X「それって、必要なの?」
すかさず夫の熱いプレゼンが始まりました。
わかりました、よ~く、わかりました(笑)。ブレンボブレーキ、追加決定です。
ちなみに、ランクル250は「ディーゼルならいいけど、ガソリン車はNG」とのことなので、丁重にお断りしました。
私はガソリン車でも良かったのに~。でも、購入するならふたりが納得するクルマにしたいからしかたないか……。
【20日(月)】 BRZにするなら「地理的に便利な近所のスバルA店で購入したい!」というのが本音です。そこで、A店に電話で「車検切れが近いので、そろそろ決めたいと思っています」と伝えて、試乗の予約とブレンボブレーキを追加した見積もりをお願いしました。
捨てる神あれば拾う神あり! むちゃ振りに降参と思いきや……
【23日(木)】 スバルA店にてBRZの試乗日。めずらしく、夫と休みが合いました。
「なんだかBRZに運命を感じるね」なんていいながら、試乗に向かう途中で作戦会議。「私=BRZ推し、夫=GR86推し」で攻めることにします。
お店に到着。暑い中、担当セールスさんが外でお出迎え。あの“可愛い系ほんわか”タイプですが、今日はちょっと気合が入っているようです。
ところが、ここで思わぬトラブル発生です。
セ「X様、大変申しわけございません。手違いで別のお客様が試乗に出てしまいました」
セールスさん、冷や汗。
夫は唖然とした表情です。
ここは、いつも沈着冷静(?)な私の出番でしょう。
X(ニッコリ笑って)「大丈夫、気になさらないでください。今日はふたりとも休みなので時間はたっぷりあります」
セ「ありがとうございます」
しばらくして試乗車が戻ってきました。私が一番気になっていたのは「運転席からの視界」ですが、走り出してみると、想像以上の視界の良さ!
お店に戻って商談開始。ブレンボブレーキを追加した見積もりができあがっていました。
X「うわ~、やっぱり高くなっちゃいますね」
セ「支払い総額が上がった分、値引きも頑張ってみました」
車両本体からは5万円引きですが、付属品から7万2000円引きが計上されています。合計12万2000円引き。
X「う~ん……もう少し頑張ってほしかったです」
セ「決めていただけるなら、あと少し頑張れます」
X「実は、夫が『GR86が気になる』っていっているんで、もう少し検討する時間をください。私はBRZ推しなので、期待していますよ」
ちなみに、ヴェゼルの下取り額は120万円とのこと。思ったより高値が付きました。
帰宅途中の車内での会話。
夫「試乗の割り込み、ビックリだね。せっかちさんがキレるんじゃないかってヒヤヒヤしたよ」(あのねえ、私のことなんだと思っているのかしら……)
X「ああいうときはおこってもしかたないよ。それよりやさしく対応してセールスさんに恩を売らなきゃ」
夫「なるほど。さすがだね」
試乗後、私の気持ちはますますBRZに傾いています。
ところが、ここでまたまた問題が発生しました。
スバルA店のセールスさんが「Xさんがお帰りになったあと納期を調べたんですが、ご希望のブレンボブレーキを付けると車検切れに納車が間に合わない可能性があります」と知らせてきたのです。
ショック! 「車検切れ前に納車できる」というのも、BRZが最有力候補に浮上してきた理由のひとつだったのに……。
クルマなしでは生活ができないので、下取り車を先に引き渡すわけにはいきません。かといって、費用をかけて車検を通すのはもったいない……どうしたらいいんだろう?と悩んでいたら救世主が出現!
わが家の買い替えを聞きつけた親戚から「ヴェゼルを譲ってもらいたい。下取り額の120万円で買う」との申し出があったのです。しかも「新車が納車になるまで乗っていていい。車検費用は全額負担する」とのこと。まさに「捨てる神あれば拾う神あり!」。
【24日(金)】 もうほとんど気分はBRZ! スバルA店に出向いて、席に着くなり、
X「実は以前お世話になった隣県のスバルで見積もりをお願いしたところ、こちらより値引き額が大きかったんです」
セ「おいくらでしたか?」
X「すみません、隣県のセールスさんに不義理になるので答えられません。ともかく、こちらも頑張ってほしいです!」
セ「わかりました! 少々お待ち願います」
しばらくして戻ってきました。
提示してきた条件は車両本体から5万円引き、付属品から9万円引きの合計14万円引き。これでも隣県の15万円引きに負けています。なお、目標はズバリ20万円引きです。
X「値引き額的には隣県のほうがまだ大きいですね。でも、近所のこちらでお世話になりたいと思っています。ぜひセールスさんから購入したいです!」
セ「う~ん……BRZは一律5万円引きなんですけど……」
X「ほら、今日はこうして実印と印鑑証明書までもってきているんですよ」(父からおそわった必殺技を繰り出しました)
セ「Xさんはおいくらぐらいをお考えですか?」
X「支払い総額が505万円になったら即決します!」
セ(電卓をたたきながら)「え~それだと20万円引きを超えてしまいます……(しばらく沈黙)……すみません、私の一存では決められないので、少々お待ちいただけますか?」
きびしい表情で奥に引っ込みました。(これは長い時間、待たされる)と、思いきや……すぐに戻ってきました。
セ「申しわけありません。数字が数字なので、上司も『すぐには判断できない』そうです。あとで、ご連絡さしあげるかたちでもよろしいでしょうか?」
セールスさんの様子からするとかなりむずかしそうです。
【25日(土)】 スバルA店から連絡はありません。
やっぱり505万円の要求はむちゃだったのかなあ……あきらめかけていたら、
セ「X様、上司の許可が取れました! 支払い総額505万円で大丈夫です!」
うれしい電話でした!
【26日(日)】 スバルA店に出向いて契約しました。
注文書に記入された車両本体値引きは4万5455円ですが、付属品72万9550円から15万4590円引きで、値引きの合計は20万円を45円だけ超えていました(笑)。
その夜、トヨタA店から「ご希望のランクル250のディーゼル車が確保できました!」との連絡が入りましたが、時すでに遅し……残念ながら丁重にお断りしました。
今回は縁がなかったようですが、いつかきっと……。
購入データ
SUBARU BRZ
STIスポーツ
From 宮城県
トータル値引き 20.0万円
値引き採点 4
注文書では車両価格からの値引きを4万5455円と記載している。ただし付属品(合計72万9550円)から15万4590円引き(値引き率約21.2%)を計上。値引きの合計は20万45円となっている。