輸入車
更新日:2022.09.30 / 掲載日:2022.09.30
NEW RANGE ROVER【グーワールド コラム/ニューモデル】
文●九島辰也 写真●ジャガー・ランドローバー
問い合わせ:ランドローバーコール TEL:0120-18-5568 URL:https://www.landrover.co.jp
※ナンバープレートは、一部はめ込み合成です。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2022年11月号の内容です)
新型レンジローバーを軽井沢で走らせる
ラグジュアリーSUVのなかでも、その歴史と存在感で一際際立っているのがこのレンジローバーにほかならない。21世紀に入ってからのSUVブームとは別に、50年以上の足跡を残してきたのがその理由だ。オフローダーとしてラグジュアリーカーとして多くのセレブリティに愛されてきたのはご承知のとおり。それが昨年フルモデルチェンジし、今回が初テストドライブとなった。
見た目はこれまでのデザインアイコンが生かされている。グリルやヘッドライト、リアコンビネーションランプなどは従来のデザインをよりモダンに仕上げている。サイドビューもそう。ルーフライン、ウエストライン、サイドシルの3本のラインはこれまでの印象を継承する。全体的に新しさを感じるのは、凹凸をなくしたサーフェイスによるもの。これが近未来のデザイントレンドになると予感させる。当然、こういったデザインを実現化させるには、パネル同士の継ぎ目などは極力狭くする必要があり、生産も難しくコストのかかる設計となる。
ボディタイプは2つで、スタンダードホイールベース(SWB)と3列シートの7名乗車も可能とするロングホイールベース(LWB)が用意される。そしてエンジンは、3L直6ディーゼルターボ+マイルドハイブリッドと3L直6ガソリンエンジンのプラグインハイブリッド、BMW製4.4LV8ターボのガソリンエンジンという設定。さらに2024年には完全なEVが登場する予定になっている。だがすでにV8モデルについては、3年分のバックオーダーを抱える人気となっている。
では実際に走らせた印象だが、初めに乗ったディーゼル+マイルドハイブリッドがとてもよかった。そもそもトルクの太いディーゼルをモーターがさらに補うことで、この重厚なボディを軽々しく動かすのだ。しかも、ドーンという加速ではなく、ときにジェントルに時にワイルドにパワーをコントロールできる。さすがだ。
このほかではV8も少し試したが、パワーに不服なし。後は順次試乗していくが、その仕上がりに期待は膨らむばかりである。
Profile:自動車ジャーナリスト 九島辰也
長年にわたり男性ファッション誌や一般誌でも活躍し続ける自動車ジャーナリスト。その知見は広く、プライベートでも各国のクルマを乗り継ぐ。