輸入車
更新日:2024.09.27 / 掲載日:2024.09.26
価格は580万円から。ジープ初の電気は小さくてやんちゃなSUV【ジープ アベンジャー】

文と写真●ユニット・コンパス
「うわっ小さい!」。 アンベールされたジープ初の電気自動車であるアベンジャーを目の当たりにして、心の中でそうつぶやいた。虎ノ門ヒルズ ステーションタワー46階のTOKYO NODEホールで開催された発表会は、ジープブランドの広がり、新しい展開を感じさせるものだった。
アベンジャーのボディサイズとブランド内の位置付け、日本仕様の価格

ジープといえばラングラー。ジープのブランド戦略は、ラングラーが象徴するジープらしさをコアとして堅持しながら、その世界を広げていくというもの。現在ジープのラインアップは大きく2種類に分けることができて、ラングラーを頂点とするオフロード系(ラングラー、グラディエーター、レネゲード)、グランドチェロキーを頂点とするオンロード系(グランドチェロキー、コマンダー、コンパス)にわけることができる。そのなかでアベンジャーはオンロード系の末弟という位置づけだ。
ボディサイズは全長4105mm、全幅1775mm、全高1595mm。パッケージングを工夫することで前席まわりに26Lの小物収納と355Lのラゲッジ容量を確保している。駆動用リチウムインバッテリーを54kWh搭載することで、航続可能距離は486km(アルティテュード、WLTCモード)となっている。価格は「アルティテュード」が580万円。装備を充実させた「ローンチエディション」で595万円。CEV補助金は65万円と発表された。

電気自動車になってもジープらしさはあるのか?
初の電気自動車ということで気になるのがジープらしい個性があるかどうか。
発表会では、アメリカからジープブランドのグローバル プロダクト プランニング バイス プレジデントであるマック・ナイクイスト氏がビデオ通話によってアベンジャーについて解説してくれるひと幕があった。
それをまとめるとアベンジャーの開発では次の要素にとくにこだわったという。

- ・ジープらしい機能的でブランドのDNAを受け継いだデザイン
- ・コンパクトなサイズのなかで悪路走破性のために路面からのクリアランスを確保
- ・航続距離を最大化するための空力性能と電池を含むメカニズムの改良
- ・街中での使い勝手につながる小回り性能と乗り心地
ジープが属するステランティスグループの開発資産を活かしながら60%もの部品を専用とすることで、ジープブランドにふさわしいクルマに仕立て上げたという。




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プレゼンテーションを行なったステランティスジャパン株式会社の打越 晋社長によれば、ジープは今後、電気自動車だけでなく、内燃機関やプラグインハイブリッド車など、ユーザーがパワートレインを自由に選べるようにラインアップを構成していくという。シティ派は電気自動車、本格オフはエンジン車と、どれを選んでもジープらしいデザインや乗り味、世界観が楽しめるようにしていくとのことだ。